問屋街に足を運ぶ駄菓子店が少なくなった理由(わけ)
しかしながら、27年に砂糖の統制が解除されると大手メーカーは競って菓子を増産し始め、そのあおりを喰って駄菓子の需要は徐々に減少していった。とはいっても、昭和30年から50年にかけての販売状況はそれなりに良かった。ところが、近頃駄菓子店をとりまく環境が急速に悪化している。まずは「少子化」。駄菓子の顧客である子供の数が減ってきており、店の売上げもそれにつられて減少している。次に「利幅の減少」。顧客が子供ということもあって駄菓子の値上げはなかなか難しく、増加している経費を吸収できなくなっている。そして「消費税の導入」。1個10円の菓子に3%、5%の消費税を上乗せしようにも、税額が1円未満のため「10円」で売らざるを得ない。このため、ここへの新規参入は極めて少なく、後継者不足も手伝って、昔ながらの駄菓子店はその数を減らしている。現在日暮里の問屋を
訪れる商売人がかなり少なくなった理由はそこにある。
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