ノスタル爺
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恐怖のミイラ
チックとタックの“あるあるテレビ”
団塊世代のオヤジ二人が飲み屋で懐かしのテレビを語っています。
立ち聞きしてみませんか。
チック 「最近のホラーって、ハラ・ハラ・ドキ・ドキしてもゾォ〜とする作品がないよね」
タック 「そういえば、怖〜い!と震えあがるモノってないなあ」
チック 「昔のテレビで、ミイラの出てくるやつがあったろう。あれって、怖かったよね」
タック 「『恐怖のミイラ』だろう。音楽が不気味だったね」
チック 「レンガ造りの建物に歩いて行くミイラの影が映ってさ、突如、闇を裂く女の悲鳴。これがどこにでもいるような姐ちゃんで、ちっとも美人じゃないんだな」(笑)
タック 「ミイラも帽子をかぶって、トレンチコートを着ている。今から考えるとおかしいんだけど、当時は逆にそれが怖かった」
チック 「そう、そう、身近にミイラがいるような気がしてね。暗闇から、あの崩れたミイラの顔が現れたらションベンをチビるよ」(笑)
タック 「オレんち、夏はたいてい電気を消してテレビを見ていたんだよ。便所も離れたところにあってさ、途中でトイレなんかには絶対行けなかった」(笑)
チック 「昔は何故か、電気を消して見てたよね。家族揃ってテレビに集中していた。だから余計に記憶に残っているのかなあ」
タック 「ところでミイラだけど、最後は薬が切れて死ぬんだよね」
チック 「ミイラ再生薬を作った博士の娘に諭されてね。この娘が、ミイラが仕えていたエジプト女王にソックリだったので、おとなしく言うことをきくわけね」
タック 「今から考えると、相当ムリな設定だよね。エジプト女王と日本の娘が瓜ふたつで、おまけにミイラは日本語まで理解している」
チック 「生きかえったけど、どうしていいか悩むミイラ。バカ力なので、殺すつもりはなくても相手を殺してしまう。本人にしてみれば、生きかえりたくて生きかえったわけじゃないのにね。これは、悲劇の主人公だあ」(笑)
タック 「だけど、やっぱり怖かったよなあ」
どこまでも続くオジサンたちの想い出話です。
1961年NTV放映の連続テレビ映画
監督:田村正蔵、船床定男
キャスト:松原緑郎、佐々木孝丸、三條魔子、牧冬吉他
提供:森下仁丹
2002年6月3日更新
アラーの使者
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