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「プラモ線の旅」タイトル

今柊二

「宇宙戦艦ヤマトとウオーターラインシリーズその1」


今氏自画像 「マジンガーZ」が終了すると、続編の「グレートマジンガー」がすぐさまはじまった。「巨大ロボット文明」は途絶えるどころか、より強く発展期を迎えることとなったのだ。一方「マジンガーZ」が終了した1974年というのは、絶望感が世の中に満ち満ちていた年だった。前年度からのオイルショックによる狂乱物価が続き、本屋では「ノストラダムスの大予言」がベストセラーになり、テレビをつけると「日本沈没」が放映され、まさに世の中が終わりそうな雰囲気だった。ウルトラマンシリーズの「ウルトラマンレオ」も、子どもが見ていても能天気すぎるんじゃないかと思った前作の「ウルトラマンタロウ」とはうって代わって、シリアスで暗い内容となっていた。何しろ正月にはタロウのおやじとともに杵型怪獣(モチロン!)で餅つきまでやってしまうお気楽さだったのに、今度は一転して、カッコよさではダントツだったウルトラセブン(モロボシダン)は変身できなくなっているわ、レオは全然強くないわ、怪獣はヤケクソのようなものしか出てこないわで(後半の円盤生物はそれなりにインパクトはあったが)、子ども心に「ああ、こりゃ本当に世の中が終わるのかも知れない」と思いはじめたものだった。
 それで世の中が終わるとどうなるかも、日曜日のテレビが教えてくれた。そこでは未来が映し出されていたのである。その未来もどうやら複数あるようで、そのうちの一つは猿が世界を支配するようになるということだった。これは「猿の軍団」という番組で、有名な映画の「猿の惑星」(リメイクではないほう)の影響を受けた作品なのだが、テレビに出てくる世界を支配する猿たちはとても恐ろしく、これを見た後は怖くてなかなか眠れなかったものである。それでチャンネルを変えると、今度は地球が悪い宇宙人によって滅亡しかかっていた。それを防ぐために、何でも戦艦大和を改造して宇宙船にして、イスカンダルというところまで行くことになったらしかった。滅亡しかかっている地球の夕焼けの風景が美しかったのと、地下都市が綺麗だったためか、どうにもこちらの番組に惹かれたのだった。これが「宇宙戦艦ヤマト」との出会いだった。放映開始は1974年の10月6日から、時間が19時30分から30分だった。しかし、今治小学校の1年月組の40名のほとんどは地球の滅亡とはまったく関係のない「アルプスの少女ハイジ」を見ており、ごく少数2〜3人が「猿の軍団」を見ており、そして多分私だけが「ヤマト」を見ていたのだった(その後は家族対抗歌合戦を見ている家庭が多かった)。
 そのため、クラスで共感を得ることも最初は難しかったが、「戦艦が宇宙を飛ぶんじゃ!」と友人たちを説得し、ヤマトファンを増やすことを努力した。抵抗は強かったものの、結果としてクラスに2名ほど同調者をつくることに成功したのだった。そして物語がどんどん進行していくとともに、次第にヤマトのおもちゃが欲しくなってくる。しかし当然ながら町には売っていなかった。そんなおり、私はふとしたきっかけから「ヤマトを売っているところ」を発見した。説得のすえヤマトファンになったオチくんにその話をしたところ、「おおー!」と感動してくれた。そんなオチ君をつれて、私は今治模型社に向かうこととなったのだった。(続く)

模型


2002年6月26日更新
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「続・マジンガーZの呪い」
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