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まぼろし書店神保町店/第4回は『疾風の新着情報！』をお送りします。 あらまぁ、どうしたの、楽しげな新刊が目白押しじゃないの。そうです、ボーナス商戦というやつは出版業界にも存在するのでありました。ごひいきの球団が12対3で圧勝して嬉しいながらも「今日は4点でやめといて、接戦の時にもっと打ってくれよ」と思う野球ファン…のような気持ちになる、書店員の夏です。 「少女スタイル手帖」 [4-309-72717-4]「楽しきわが家 少女スタイルＢＯＯＫ」[4-309-72728-X]でおなじみの宇山あゆみの新刊が連続して登場しました。
生地、折り紙、包装紙…昭和30〜50年代の暮らしの中のプリント柄。宇山あゆみのプリントものコレクションが当時の雑貨や小物とともに紹介されています。子供用ゆかたの、でこぼこした布地のいかにも子供らしい柄など、想い出しますねぇ。ゆかた〜枕カバー〜ブラウスと次々にリサイクルされて長くおつきあいしたものでした。 当時は「こんなの子供っぽくて嫌」などとわがままを言っておりましたが、十分大きくなった現在では「かわい〜い」などと喜んで見ているわけです。
こちらは、人形作家である宇山あゆみの「ポーズ人形」コレクション。ポーズ人形とは昭和30年代をピークに大人気だった人形のことです。子供の頃、おともだちの家の飾り棚の上、レースのドイリーを敷いて飾られていた、洋装のお人形、私が「フランス人形」と思っていたお人形が『ポーズ人形』だったようです。本物のフランス人形は（良く出来ている物ほど）ちょっと無気味ですが、ポーズ人形はこの私が見ても愛らしい。さすがに日本の職人さんの腕はすばらしいですね。 女の子文化関連の新刊、さらに続々と出てます。
まぼろしチャンネル「少女漫画/ふろくの花園」でも熱く語られていた、1960年代の少女たちのカリスマ・内藤ルネ。内藤ルネの幻の単行本を完全復刻したのが本書です。大人たちから見れば、「女の子のイラスト」とひと括りにされてしまっていたかもしれませんが、現役子供であった私にとって、内藤ルネのイラストは「可愛いから好き」というだけではなく、「女子として自分自身のために生きる勇気」を与えてくれる物でした。当時のイラストや作品がリバイバルして紹介されるようになって、ようやく、「あれは内藤ルネだったんだ！」と認識できたわけです。
パッケージに連載されていた「小梅恋物語」を完全収録。作家、アーティストによる書き下ろし物語を３本。市川実和子×林静一の対談。ＣＦ全作品紹介。小梅を読み解くキーワード集。すべてがわかる歴史年表。歴代パッケージをすべて掲載。オールスター小夏・小雪・小春・小紫も紹介。
まつゆうとは何者？元モデルさんで、現在WEBデザイナー。渋谷発信の女の子アーティスト3人組chelucyのリーダーとして活躍中だそうです。キッチュでレトロなWEBサイト「chelucy」がおくる、女の子のためのおしゃれブック……という事なんですが、当然ながら、60年代の女の子文化を強く意識した作り＆内容になっておりまして、大変に興味深い一冊になっております。
あまりにも奥深い「バービー」の世界。生半可な発言は慎みたいと思います。
書名を見ただけで手に取らずにはおれませんね。かつての少女漫画誌の裏表紙は「日ペンの美子ちゃん」と決まっていました。「美子ちゃん」のマンガ家が代替わりした時の衝撃は、「奥様は魔女」のダーリン役がいつのまにか新しい俳優に変わっていた時よりも大きかったのです。モテモテ美子ちゃん・秘密の恋愛術、本命恋人！中川君の研究、３代目美子ちゃんのイケてない学園生活、ワープロ業界からの刺客？などなど、目次もそそるぅ。 2004年７月12日更新 → |
