昭和を描いた風俗絵師
「おのざわ・さんいちの世界」展
千葉県・新松戸「昭和ロマン館」にて好評展示中
アカデミア青木
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ありし日のおのざわ氏
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おのざわ・さんいち(本名:小野沢杉一)画伯は、大正6年に東京・小石川で生まれた。昭和11年に川端画学校の洋学部に入学するものの、在学中の13年に麻布三連隊に入隊。満期除隊後は、会社員となった。画家生活に入ったのは、戦後の昭和22年。昭和53年『絵本・東京大空襲』(早乙女勝元 著、理論社)の絵を担当し、58年には「絵で見る日本ストリップ史」で「第12回日本漫画家協会大賞」を受賞した。平成11年、木耳社より『絵で見る戦後風俗史にっぽん・ストリップ』を出版したが、翌年8月に死去。享年82才であった。そのおのざわ画伯の作品展が、千葉県の新松戸にある「昭和ロマン館」で開かれている。そこには、未公開作品を含む、200点余りの原画が展示されている。
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「出を待つ”浅草駒太夫”」 ※ポストカードより
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・ストリップの世界
おのざわ画伯は、関係者から「日本のロートレック」と評されている。モンマルトルの盛り場で高級娼婦を描き続けたフランスの画家ロートレック(1864−1901)のように、ストリップ劇場でどっしりと腰を据えて、踊り子の暮らしぶり、踊り子と観客のやりとりなどを、時には赤裸々に、時にはユーモアたっぷりに描き続けた。今回の展示会では、4室中2室がストリップの絵で占められている。
・裏町の風景
おのざわ画伯は、裏町の風景も数多く残している。全国各地の夜の飲食街、駄菓子屋、納豆売り、「どんど焼」と呼ばれるお好み焼き風の屋台の絵などから、「昭和」の匂いが感じ取れるだろう。
・東京大空襲
おのざわ画伯は除隊後、会社勤めの傍ら陸軍の東京防衛部隊員として活動したが、そこで遭遇したのが「東京大空襲」だった。昭和20年3月10日未明、アメリカ軍のB29爆撃機300機による2時間余りの空襲によって、下町を中心に東京の四割が焼失し、死者は10万人に達した。隊員として沢山の焼死体をトラックで運んだ画伯が描いた絵からは、その時の惨状と人々の悲しみが強く伝わってくる。一方で、同じ部屋には近年タウン誌で描いた平和な街の絵も置かれていて、展示に強いコントラストを与えている。
尚、3月10日午後3時から、会場でおのざわ画伯をしのぶ会が開催されます。関心のある方は是非ご参加下さい。
所在地
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千葉県松戸市新松戸3−55 「昭和ロマン館」
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開館時間
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10:00〜17:30(入場は17:00まで)
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休館日
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火曜日(展示替えのため、臨時休館することがあります)
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入場料
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一般・大学生・高校生 500円 中学生・小学生 300円 小学生未満 無料(料金は常設展示分も込み)
※団体割引、65才以上割引、お体の不自由な方への割引あり
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アクセス
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JR新松戸駅(常磐線、武蔵野線)から、徒歩8分
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問合せ先
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047−341−5211
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URL
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http://www.s-roman.com/
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2003年2月24日更新
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