まぼろし書店神保町店/第5回は『疾風の新着情報!!』をお送りします。
(著者の方々の敬称は略させていただきました/商品の価格は税込価格です)
いっぺんにご披露せずとも、ネタをとっておいて小出しにすれば楽なのに……。そのようなご意見もいただきました。が、面白い本を見つけるとご紹介せずにはいられない、はい、それが書店員のサガでございます。
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●「地域限定
おかしなお菓子大集合!」
グループ・コロンブス著
講談社
2004年5月発行
4-06-212405-X
税込価格1,200円 |
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職場へのおみやげに困った時は「地域限定お菓子」の出番。全国地域限定スナック菓子140点を一挙紹介!パッケージ写真も見ごたえ充分であります。<群馬限定>ベビースター・下仁田ねぎラーメン。これは本気で美味しそう。<静岡限定>ジャイアントプリッツ・うなぎの蒲焼味。おお!うなぎパイを脅かすグリコの野心作か。<関西地区限定>アポロチョコ・関西とうふ&黒ごま風味。京の精進料理に明治製菓が果敢に挑戦…、ということは、挑戦して破れ去ったのか?
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●「わが心に残る名車たち」
岡崎宏司著
光文社
2004年6月発行
4-334-97452-X
税込価格2,415円 |
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Renault 4CV、Mercedes-Benz、Porsche 911…。かつての名車の数々をそれぞれのクルマにふさわしい国を走り、それらのクルマの当時と今の違いを、音楽、風景を織り交ぜながら描く。雑誌『Esquire』に1989〜94年まで連載したコラムというだけあって、相当なお洒落感を満喫できる凝った一冊になっています。
ご参考までに、昭和の日本車を愛する方々向けにはこんな本もあります。
○「昭和の名車」/日本車を愛する会編/JTB/2003年6月発行/4-533-04839-0/税込価格1,680円
○「国産大衆車アルバム。カタログが語る60〜70年代の風景。ver.2」/角田博著/三樹書房/2000年2月発行/4-89522-252-7/税込価格2,100円
○「60年代の名車たち1/名車たちシリーズ1」/芸文社/2003年4月発行/4-87465-638-2/税込価格2,000円
○「60年代の名車たち2/名車たちシリーズ2」/芸文社/2003年6月発行/4-87465-652-8/税込価格
2,000円
○「70年代の名車たち1/名車たちシリーズ3」/芸文社/2003年8月発行/4-87465-649-8/税込価格2,000円
○「70年代の名車たち2/名車たちシリーズ4」/芸文社/2003年10月発行/4-87465-674-9/税込価格2,000円
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●「もう取り戻せない昭和の風景
東京編」
布川秀男 写真・文
東洋経済新報社
2004年5月発行
4-492-22250-2
税込価格1,995円 |
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昭和30〜60年代。そんなに昔ではないのにむしょうに懐かしく思える街並み、建物、川、人々。もう帰ってこない日常が印画紙の上によみがえる。写真155点の貴重な記録。
この本の存在をチェックする前に、勤務先書店の店頭にてお客様からお問い合わせをいただき、(まぼろし書店的に)あまりにもジャストミートな書名&内容に驚いてしまいました。
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●「東京のおキツネさん」
平川正枝著
出版芸術社
2004年4月発行
4-88293-251-2
税込価格2,625円 |
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江戸の稲荷信仰にまつわる話とお狐さんの写真のかずかずでつづった楽しい写真集。
個人的に、このような路上観察モノ(しかも民俗学がらみ)は大好きな路線でして、いつかはまぼろし書店でとりあげたいテーマなのですが、品切れになる事が多いジャンルでもあるので温存せずにご紹介してしまいます。狛犬とか、霊柩車とか、鬼瓦とか、蒐集欲をかきたてるモノがたくさんありますよね。「東京のおキツネさん」のような敵ながらアッパレ(なぜ敵?)な本を見ると、日頃眠っている散歩熱やら路上物撮影欲などがムラムラしてくるので、ちょっと困ります。
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●「図説いま・むかしおもちゃ大博覧会」
兵庫県立歴史博物館編
河出書房新社
2004年5月発行
4-309-76047-3
税込価格1,890円 |
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河出書房新社のもうひとつの懐かし本の宝庫、「ふくろうの本」シリーズの新刊です。
平成14年に兵庫県立歴史博物館に一括寄贈された「入江コレクション」を紹介し、子ども文化の変遷をたどった一冊。「入江コレクション」は、大阪府吹田市の故入江正彦氏が収集したもので、江戸時代から現代に至る子どもの玩具、教育資料、書籍など、多岐にわたる児童文化史に関する一大コレクションであり、
総数10万点にも及ぶそうです。ブリキ玩具・からくり・着せ替え・オマケ・ままごと・絵本・福笑い、などなど。からくりワンダーランドという章では、江戸時代・近代のからくりおもちゃなども紹介されており、「ふくろうの本」らしい味わい深い内容になりました。
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●「昭和こども食べもの図鑑
卓袱台を囲んで食べた家族の味、
その思い出の味覚たち」
奥成達文・ながたはるみ絵
ポプラ社
2004年4月発行
4-591-07794-2
税込価格/1,470円 |
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奥成達&ながたはるみコンビの新刊も出ました!新しい昭和こども図鑑のテーマは「食べもの」。
ギョーザ、里いもの煮物、豚汁、ポークカレー、おにぎり、ドーナツ、卵焼き。夕餉のにおい、おふくろの味。おふくろの味だけではありません、お父さんのポテトコロッケ、おばあちゃんの手づくりおやつ、四季折々の子ども食べもの歳事記……。なつかしの卓袱台での食事がよみがえります。
母上様、お献立に文句つけてばかりで、すみませんでした。 でも子どものうちは、本当に「子どもの味覚」なので、カレーやスパゲティのように分かりやすい料理が好きだったのです。子どもの頃は「つまらない」と評価が低かった里芋の煮物なぞは、現在の私の好物ベスト5にランクインしてます。
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●「のどかで懐かしい
『少年倶楽部』の笑い話」
杉山亮 選・解説
講談社
2004年2月発行
4-06-212262-6
税込価格1,470円 |
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48年続いた雑誌『少年倶楽部』の名物コーナー、「笑話」に投稿された作品から選りすぐった笑い話集。何といっても、収載当時の雰囲気を再現したという、文字、さし絵、のんびりしたレイアウトがたまりません。紙質までこだわった作りを、ぜひとも手にとって確かめてみて欲しい『本』ですね。
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●「乗物絵本時代/
昭和の子供達が見た汽車・電車」
関田克孝著
JTB
2004年7月発行
4-533-04575-8
税込価格2,625円 |
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何と言っても、造本が素晴らしい!別冊太陽サイズの大判なのですが、セピア色メインの表紙といい、子どもが何回も手に取っても汚れにくい表紙の紙質といい、感服いたしました。もちろん内容も文句無しなのです。関田氏所蔵の絵本を中心に、明治後期〜昭和30年代の汽車・電車の絵本が紹介されているのですが、絵本の表紙を見ただけで懐かしいです〜、講談社の絵本ゴールド版なんて、もう本当に。本屋さんの回転ラックに入ってましたよね。JTBという出版社は、時々採算度外視の楽しい本を出してくれるので要注意!これからも期待してます。
第5回『疾風の新着情報!!』、いかがでしたか。
皆様からのご質問、ご要望など、お便りをお待ちしております。
どうぞ、これから末永く「まぼろし書店・神保町店」をよろしくお願いいたします。
『疾風の新着情報!』
『入魂の一冊』
『名画座の時代』
『あのころの風景』
2004年8月20日更新
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