串間店主

　最近は少子化などの影響で減ってきているが、高度成長期にはどこの小学校の前にも「学校御用達」の文具店があり、そこには校章や、授業で使う文具や用紙、プラモデル、カード引き、駄菓子などが並んでいた。アーム筆入れ、ロケットペンシル、香り付き鉛筆、ぬりえ、銀玉鉄砲…。目を閉じるとありし日の文具達の姿が次々に蘇る。そんな文具達と再会できるお店が、今春お台場のレトロスポット「台場一丁目商店街」に登場した。日曜研究家串間努氏が「店主」を務める「まぼろし文具店」だ。とはいうものの、実際にお店を切り盛りしているのは、「箱根おもちゃ博物館」を運営している（株）トイミュージアム。同社は以前から串間氏と交流があり、開店に当たって串間氏に「店主」就任を依頼、串間氏は商品に解説文を寄せ、文具に対する蘊蓄を披露することになった。

　お店のコンセプトはズバリ「学校前文具店の再現」。店頭には小学校の制服がディスプレーされ、文具の棚の上には大きな「大和」や「エンタープライズ」のプラモが鎮座し、駄菓子や駄玩具が一角を占めるなど、当時の文具店の雰囲気が漂っている。また、ここかしこに「店主」がつけた商品解説が添えられていて、店内を巡るとショッピングと同時に文具に関する知識が吸収できるという趣向になっている。

当店オリジナル　あんこ玉	鉛筆と解説文

銀玉鉄砲　銀玉＆巻き玉も販売	女の子の定番　チェーンリング

1本で何色も使えるミニカラー	小学館の復刻ふろく　東京タワー

　また、これだけではなく、当時のＣＭソングやアニメ主題歌を収めたＣＤ、歌集、串間氏の本など、当時の雰囲気を振り返ることのできる品々も売られている。
　小学校時代のお店はいつ行っても変わり映えしなかったが、こちらのお店は「実験店」としてこれからどんどん中身を変えていくそうだ。「欲しい物を見掛けたら即ゲットしないと次は無いかも。」そんな心配と期待をさせてくれるお店である。

＜当店オリジナル商品＞ オリジナルＴシャツ　２５００円 ウォーターマン万年筆ロゴ入り 　１本　２０００円 トンボ鉛筆ロゴ入り　１本　１００円 あんこ玉（駄菓子）　１箱　４５０円

2003年３月28日更新

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