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シスコーン シュガー

串間努

第3回「シスコーン、即席ラーメンの生喰い」の巻


 コーンフレークというのを知っておりましょう。トウモロコシをつぶして味つけしたものを焼いて乾燥させたものだ。一般的にはシリアルという。アメリカ生まれのせいか、昭和38年にやっと日本の食卓に上ったシロモノだ。このあいだアメリカに行ったら、ホントに朝ご飯にシリアルを食べていたから驚いた。
シスコーン 最初に国産化されたのはシスコ(現・日清シスコ)の「シスコーン」だ。きっかけは昭和30年ころ。アメリカの一般的な朝食メニューになっていた冷たい牛乳をかける「コーンフレーク」に注目し、これを日本の、朝の食生活に取りいれようと考えたのだ。パッケージには、アメリカのトウモロコシ農業を連想させる可愛いアイドルがいいということで、インディアンの子供をデザインした「シスコーン坊や」が描かれた。TVCMも放映され、「エンヤカヤカヤカヤァ」とインディアンドラムに合せて踊る姿も印象に残っている。
 私らはシスコーンの小箱(確か20円)をお菓子屋さんで買って、牛乳もかけずにそのまま手づかみで食べた。スナック感覚の生喰いである。アメリカ人がみたらオドロクかも。牛乳がないからだんだん口の中の水分が吸い取られて「パフパフ」してきた。そうやっておやつとして食べていたけど、メーカーとしてはホントは主食にしたかったそうだ。だけど日本ではシリアルの売り上げの75%が子供向けの製品で占めているというから、『おやつ』として考えられてしまうのも仕方ないかもしれない。
 シスコーンの次に出たのがアメリカの自然医学研究者ケロッグ博士が作った「ケロッグコーンフレーク」だ。こっちは「ハニーポーン」だとか「チョコワ」だとか、形や味がいろいろ変わっていて、それぞれのパッケージには象や虎やミツバチが描かれていて楽しい雰囲気だった。いつも買うのは「コーンフレーク」や「フロストシュガー」などのあたりさわりのないものだったけど、遠足の時になると「コンボ」だとか「ブロンコ」などの新製品を試してみた。
 生喰いといえば、即席ラーメンも煮ないでそのまま食べた。小学二年くらいの時に「仮面ライダーV3ラーメン」というのが理研から発売されたことがある(理研は発売を否定しているから、私の記憶まちがいかも知れない)。これを食料品屋をやっている、てっちゃんの家で30円で買ってきて、そのまま食べるのだ。食べ方は、袋の上部を切り、中から粉末スープの袋を取り出して、それをメンに振りかける。次に、袋の上から指で押してメンをグシャグシャに割り、袋を指で押さえながら、シャカシャカと思いきり振ってスープとメンをよく混ぜ合わせる。これを手でつかんでスナックのように食べるのだ。メンの波打った感じが、唇に触れるのが気持ちがいい。メンとメンの間にちょうどスープが入りこんでいて、味もなかなかウマイ。みんなで「これはいける!いける!」と騒ぎながら食べたものだ。 そのうち、大人が食べる普通の即席ラーメンでやるやつも出てきて、下痢をしていたな。空気を含んだパリパリの食感がバツグンにうまかった!

●毎日小学生新聞を改稿シスコーン チョコシュガー オレンジ


2002年8月26日更新
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