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「あった、あったテレビ」タイトル

ノスタル爺
http://www.asahi-net.or.jp/~uy7k-ymst/index.html

アニーよ銃をとれ


タック 「最近はビデオでしか西部劇を観なくなったけど、オレたちの子供の頃って、毎日テレビで西部劇を放送していたよね」
タック 「全部観たくても、裏番組とのかねあいから、観れずに涙を飲んだのが結構あったなあ。『シャイアン』なんて、親父がニュースを観て、お袋が『バス通り裏』を観て、家族で『私の秘密』を観ていたから観ることができなかった」
チック 「うちは、父親がチャンネルの主導権を握っていて、西部劇好きだったので、それはなかったけど、"子供は遅くまで起きているものではない、早く寝ろ"と言って、10時以降テレビを見せてもらえなかった」
タック 「10以降に放送していた西部劇というと『ローハイド』かな」
チック 「オレが住んでいた地方都市では、民放が2局しかなくてね。キー局以外の番組は時間が違っていたんだよ。『拳銃無宿』や『バット・マスターソン』は11時頃放送していて、観ることができなかったなあ。後年再放送した時に観たけど……」
タック 「『拳銃無宿』や『バット・マスターソン』って大人向けの西部劇だったけど30分番組だったよね。子供向け番組は今でも30分だけど……」
チック 「オレ、1時間西部劇より30分西部劇の方が好きだったな。中でも好きだったのが『アニーよ銃をとれ』。主演のゲイル・デイビスがカッコよくってね。ミス・テキサス大学に選ばれた美女で、スタントなしで乗馬アクションができたんだよ」

アニーよ銃をとれ

タック 「彼女、意外と芸暦が古くて、『アニー……』の時は、髪の毛を三アミにしたりして十代の感じを出していたけど、当時の彼女の年齢は三十代前半……」
チック
 「それで、吹替えていたのが"演歌の花道"の来宮良子さん」(笑)
タック 「アニー・オークレーは実在の人物だけど、ドラマは完全なフィクションだったね。実在のアニーはライフル射撃は名人だったけど、早射ちガンマンじゃなかった。だけど、テレビではメチャ早射ち。手の上に乗せたグラスが、床に落ちる前に拳銃を抜き射つ妙技を見せてくれたよ」
チック 「子供向けだったせいか、アニーは悪党の拳銃をはじきとばすだけで、射殺することはなかったね。月光仮面にしても、ハリマオにしても、ローン・レンジャーにしても、子供を対象にしたヒーローは、どんな悪党でも殺すことはなかったね」
タック
 「憎むな、殺すな、許しましょう」(笑)
チック 「それは、月光仮面だろう」
どこまでも続く、オジサンたちの話です。


キー局:フジテレビ
放送期間:1957年3月15日〜
放送時間:毎週金曜日、午後7:00〜7:30
キャスト:ゲイル・デイビス(来宮良子)、ブラッド・ジョンソン


2002年10月18日更新


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