昭和出版美術の殿堂
〜昭和ロマン館【休館】〜
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アカデミア青木
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館長の根本圭助氏
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常磐線、武蔵野線が交差するJR「新松戸」駅から徒歩8分、新興住宅街の一角に、昭和の出版美術の殿堂「昭和ロマン館【休館】」があります。館長は、故小松崎茂画伯の弟子で、戦後の版権ビジネスにも深く係わってこられた画家の根本圭助氏(68)。ここでは、小松崎作品をはじめ、昭和の出版界で活躍した挿絵画家達の作品が展示されています。
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入口
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1.小松崎茂展示室(常設)
小松崎茂画伯は、大正4年に南千住で生れ、長じて日本画家を志して花鳥画の堀田秀叢(ほったしゅうそう)の門下生となりました。後に画壇の複雑な人間関係に疑問を抱き、早く稼ぎたいという願いもあって、秀叢の弟弟子に当たる挿絵画家小林秀恒(こばやしひでつね)の下で、挿絵画家の道を歩むことになりました。当時のエピソードとして、秀恒の依頼で画伯が都下の盛り場をスケッチして回ったところ、師をはじめ周囲がその克明な描写に感嘆したという話が残っています。デビューは昭和13年に「小樽新聞」に連載された悟道軒円玉の講談『白狐綺談』の挿絵で、翌年、総合科学雑誌『機械化』(山海堂)の挿絵で戦争物、科学物の絵を描き、大成功を収めました。戦後は、絵物語ブームの際に山川惣治と人気を二分し、その後はSFアートや戦記物、「サンダーバード」に代表されるプラモデルのボックスアートの分野で活躍。昭和ロマン館の「名誉館長」もされていましたが、平成13年12月に亡くなられました。(享年86才)
2.松本かつぢ展示室(常設)
松本かつぢ画伯は、明治37年神戸市生まれ。挿絵画家の道に入るきっかけとなったのは、中学時代のアルバイトで、博文館の雑誌のカットを描きました。その後、画学校を通いながら「新青年」、「少女世界」などでカットや挿絵を描いています。明るいかわいい少女を描いた「抒情画」、『くるくるクルミちゃん』に代表される「抒情漫画」、絵物語、絵本・童画、キャラクターグッズと、時代を追う毎に仕事の幅を広げていきましたが、昭和61年5月に亡くなられました。(享年81才)
3.挿絵・絵本展示室
大衆文学挿絵、少年少女物挿絵、絵本・童画を随時展示しています。企画展開催時には閉室される場合もあるので、心配な方は事前にお問い合わせを。
−主な作品収蔵画家−
<大衆文学挿絵>岩田専太郎、志村立美、小林秀恒、田代光、小田富彌、神保朋世、伊藤晴雨、富田千秋、斉藤五百枝、佐藤照雄、伊勢田邦貴、濱野彰親、堂昌一、横山明、長野剛、村山潤一、中村成二、森熊猛
<少年少女物挿絵>樺島勝一、伊藤彦造、山口將吉郎、山川惣治、永松健夫、中島章作、中西立太、高荷義之、吉田郁也、伊藤展安、梶田達二、大西將美、上田信、水野行雄、細川武志、田中豊美、高橋真琴、田村セツコ
<絵本・童画>川上四郎、武井武雄、初山滋、鈴木寿雄、黒崎義介、林義雄、石田英助、太田じろう、駒宮録郎、小林裕、深沢邦朗、若葉珪、森やすじ、谷俊彦
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入口脇のミュージアムショップ
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展示室はいずれも建物の2階ですが、3階にはギャラリーが、1階には喫茶店がありますので、鑑賞後こちらに立ち寄ってくつろいで行かれるのも良いでしょう。企画展は年3回開催されるので、ご興味ある方は下記ホームページをチェックなさって下さい。
根本館長の著作
『異能の画家小松崎茂』
(光人社NF文庫)
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所在地
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千葉県松戸市新松戸3−55
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開館時間
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10:00〜17:30(入場は17:00まで)
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休館日
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火曜日、年末年始(展示替えのため、臨時休館することがあります)
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入場料
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一般・大学生・高校生 500円 中学生・小学生 300円 小学生未満 無料
※団体割引、65才以上割引、お体の不自由な方への割引あり
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アクセス
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JR新松戸駅(常磐線、武蔵野線)から、徒歩8分
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問合せ先
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047−341−5211
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URL
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http://www.s-roman.com/【休館】
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2003年2月27日更新
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