2015年7月アーカイブ

ここ数年のブームによって、サウナを楽しむ若者が増えているようだ。あちこちのスーパー銭湯でロウリュ(熱気浴)が開催され、愛好家を総称して「サウナー」なる言葉も生まれた。ひたすらに汗をかき、水風呂で身体を冷やし、「ととのった」という一連の流れが、サウナーの楽しみ方。

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しかし、スーパー銭湯や健康ランドのように、営業形態として「サウナ」の看板を掲げている店もあり、話はややこしくなる。サウナをメインに据えながらも、湯船もあるし、食事処だってある。仮眠室もあるから、昼はサボり場として、夜は終電を逃したときの宿代わり。ひたすら汗をかき、酒を飲み、ぐうたら過ごす。オジサン憩いの場だ。

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サウナの看板を掲げる店には、サウナブームがいまだ訪れず、若者の姿を見ることはない。むしろ寄せ付けない雰囲気があるのかもしれない。場末の立地、色あせた電飾看板、決して安くはない入浴料金。今回は世間に名だたるボロサウナ3軒をご紹介し、真の魅力をお伝えしていきたい。

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カプセルインサウナ東京(さいたま市大宮区仲町)

大宮にありながら図々しくも東京を名乗る、このサウナ。キャバクラと風俗の客引きの多い、南銀座通りの老舗だ。残念ながら今年2月末に閉店してしまったが、物々しく、強烈な個性を放っていた。貼り紙だらけの館内で一際目を惹く文句は、「暴力行為、蛮声、怒鳴り合い、固く禁じます」。これでお分かりだろう。この店のやばい雰囲気を。

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休憩室のほかに映画室もあったが、その内容といえばポルノかヤクザ。映写機の故障により、残念ながら一度も見れずじまい。スナックコーナーにはホッピーで酔っ払うオッサンの姿がちらほら。大賑わいする時代もあったのだろう、館内は無駄に広く、しかし薄暗い。

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看板にサウナを名乗っていても、風呂があるのは当たり前。入浴剤はグリーン森林浴だが、排水のドブ臭さが鼻をつく。サウナ室の温度計は灼熱の96℃を指す。この店はサウナ室も休憩室も、すべてチャンネルはテレビ東京。なぜなら「サウナ東京」だから。

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    シダ トモヒロ
    -Tomohiro Shida-
    大学時代より国内各地とアジア諸国をおもに旅する。また高校時代から同人誌や機関誌の編集に携わり、98年創刊時より「旅の雑誌」編集人。趣味は旅行、ビリヤード、野球観戦。

    ミニコミ誌HP:
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    温泉&野球ブログ:
    旅は哲学ソクラテス

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