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 「復刻ニュース」と「レトロヘッドラインニュース」はひとつに統合して、「まぼろしチャンネル ニュース」に生まれ変わります。「まぼろしチャンネル」が独自の視点で勝手に選んだニュースをお届けします。



みんなで創り上げた街の記録
 企画展 団地ライフ

−「桐ヶ丘」「赤羽台」団地の
                住まいと住まい方−

東京都北区飛鳥山博物館・特別展示室にて好評開催中
 [12月23日(祝)まで]

アカデミア青木

「団地ライフ」のチラシ

 東京都北区にある都営「桐ヶ丘団地」と公団「赤羽台団地」。戦後はじめて23区内に建てられた大規模団地である。両団地の建設にあたっては、団地のみならず、学校・公園・消防署等の公共施設の配置を含めた総合的な建設計画が策定された。また、赤羽台団地では、様々な住棟の配置や間取りが試みられ、それらは後の公団団地のモデルとなった。団地の駐車場やコインランドリーの設置も赤羽台が初で、しばしば海外から見学者が訪れたという。このように当時最先端を走っていた両団地も、建設から40年余りを経過し、現在、老朽化と耐震性強化のために「建て替え」が始まっている。
 この秋、団地の取り壊わしが進む中、東京都北区の飛鳥山博物館で、「団地ライフ −「桐ヶ丘」「赤羽台」団地の住まいと住まい方−」という企画展が開催されている。当時の資料や関係者の証言を元に、両団地建設の歩みと団地での暮らしをまとめたタイムリーな企画だが、高度成長期の団地を知る上でも見逃すことができない内容となっている。

 ■ 団地の計画と建設
 昭和20年代後半、米軍の接収解除を受けて、北区にあった軍用地に大規模団地が建てられることになる。ここでは、建設計画がどのように立案・修正されていったかを、当時の図面や公文書などを示しながら眺めている。また、工事の状況については、当時の写真を元に振り返っている。

団地の計画と建設

 ■ 住棟と配置計画
 建設にあたっては、1日に4時間以上住棟に日が当たるようにしたり、団地内の景観が単調にならないように様々な形の住棟を配置し、公園や広場で変化を与えるなどの手法が採用された。当時は、未だ「団地」に対するイメージが確立されておらず、様々な試行錯誤が行われた。エレベーターの停止階を奇数階のみにする「スキップフロア」もその一例。

住棟と配置計画

 ■ 住戸と間取り
 団地から生まれた間取りに「DK(ダイニングキッチン)」がある。この企画展では赤羽台団地にあった流し台や当時のダイニングテーブルを配置して、ありし日の姿を再現している。また、「団地サイズ」と呼ばれる特別サイズの畳も展示されている。各団地の間取り図や模型、団地向け住設機器として採用されていた「公共住宅用規格(KJ)部品」についての解説もある。

住戸と間取り

公共住宅用規格部品

 ■ 団地ライフ
 当時の団地の暮らしを写真や資料、アンケートなどから振り返るコーナー。ビデオコーナーで上映されている『団地への招待』(日本住宅公団監修 日経映画社製作 昭和35年)は必見。団地初心者向けの啓蒙映画で、舞台は公団ひばりヶ丘団地だが、当時の団地の雰囲気がプンプン伝わってくる。これを見てから再度会場を回ると、また新たな発見があるかもしれない。

団地ライフ

 来る11月28日(金)には、東京理科大学大月敏雄助教授を迎えて「近代ハウジング実験場としての赤羽」という無料講演会も開催されるという。(詳しくは、http://www.city.kita.tokyo.jp/kyouiku/museum/event/danchi.htm を参照)参加希望の方は、博物館まで電話にてお問い合わせを。当展示会は、観覧無料。

会場

東京都北区飛鳥山博物館2階 特別展示室

開催期間

10月25日(土)〜12月7日(日)

観覧時間

10:00〜17:00

休館日

11月4日、10日、17日、25日、12月1日

観覧料

無料。ただし、常設展示を見る際は、別途観覧料(一般300円、小・中・高100円 が必要)

アクセス

JR王子駅南口から徒歩5分
営団地下鉄南北線西ヶ原駅から徒歩7分
都電荒川線飛鳥山停留所から徒歩5分

問合せ先

北区飛鳥山博物館 東京都北区王子1−1−3
03−3916−1133
http://www.city.kita.tokyo.jp/kyouiku/museum/

飛鳥山博物館


2003年11月12日更新
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