川口のおかめ市ついでに - 昭和迷宮物件

商売をしているので年末になると熊手を求めるのだが、折角なのでアチコチの酉の市の類に出かけるようにしている。

ヨヨヨイ@おかめ市
それでも、毎年12/15に行われる地元川口のおかめ市は小さい頃より慣れ親しんでいることもあって、なるべく毎年足を向けるようにしている。
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駅前は再開発花盛りだが、それでもテキ屋の屋台を退かすことはできない。コチトラン十年この地でやってるんだ!と言わんばかりにこの日だけは我が物顔で普段見かけない面々が闊歩している。最近ではマンションを買った層が駅周辺に目立つが、おかめ市になると嘉門達夫のヤンキーの兄ちゃんの歌ではないが、若いのから筋金入りのまでワラワラと出陣。
駅前から川口神社まで、迂回するように1kmくらいかな、ずっと屋台が続くのだが、昔からのルートなので、沿道には戦後、もしくは戦前からあるような建物も見受けられる。
おかめ市物件1
かなり立派で石積み調のどっしりとした佇まい。レンガ部分が実に重厚感あるが、和洋折衷の邸宅なので、大正時代のものか。
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蔵もあり、その手前に南国趣味的な樹木も植えられているので、益々その時期っぽい。
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近くて遠い街だった台東区谷中が、2週間に1度は訪れる身近な街へと変わったのは、ここ数ヶ月の話です。産後生活の訓練(?)の一環として、区内の100円バスや都バスを駆使し、または強靭な足でエッサエッサと歩いて行ける谷中が、こんなに近いとは、実は思っていなかったのです。赤ちゃんとのお出かけは、新米母にとっては、慣れないことばかりでたいへん。できる限り、まわりの人にご心配、ご迷惑はおかけしないよう、ベビーカーと抱っこ紐、オモチャ数個、ミルクにほうじ茶と、近くでありながら、遠足並みの準備で出かけているのでした。第一の目的は、よみせ通り商店街にあるコシヅカハムで売っているベリーハム。美味しい‥‥。最近はまっています。池田屋蒲鉾店のおでんも美味しい。残念ながら、谷中銀座商店街は道幅が狭い上に、いつも混んでいて、ご迷惑をおかけしたくないので、今は行けないけれど(単に勇気がない)、美味しそうなお店がたくさんあるので、一軒ずつ制覇したいと思っているところです。

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コシヅカハムの近所に、骨董屋ひよこ堂があるということも、気づいたのがここ最近の話。エイヤッとお店に入ってみました。骨董屋に入るのは、本当にひさしぶり。古いモノたちが醸し出す、独特の懐かしい匂いにホッと癒されつつ、店内を眺めると、使い勝手の良さそうな日用品や家具がメインに並んでいて、陶器や漆のモノなどは染付や色絵の美しいモノが並んでいました。なんとなく手にとったのが、400円の貝殻のブローチ。つけようかなって思いまして。懐かしい感じがして、可愛くありませんか? 小さな桐箱に入っていて、ラベルには"SHELL FLOWER"の文字が。ひと昔前は、貝殻でできたお人形やアクセサリーって、観光地のお土産物として見かけたものですが、最近は貝殻製品って見なくなりましたね。そして、根来塗の小皿(全長9センチ)を3枚買うことにしました。お正月用にヨイかなと思って。色合いも素朴で私好み。お値段も1枚700円で、ニコニコとつれて帰りました。

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それにしても狭い範囲しか動けない中で、こうやって好きな時に、好きなモノに触れられるというのは、本当に感謝だなぁと思います。谷中には、まだまだ古道具や骨董を商うお店がありますから、少しずつ探検しようと思いつつ、最終目的地は、台東区池之端にあるエキスポです。もちろん行き方はわかっているのですが、近いんだけど、ベビーカーを押して行くには、まだまだ遠い。春頃までには、なんとか行きたいものです。

ご案内
「2011年1月9日(日)から2月12日(土)まで、ラピュタ阿佐ヶ谷にて、『徳川夢声映画祭』が開催されることとなりました。」と、徳川夢声を長年研究しておられる濱田研吾さんからお手紙が届きました。「"プチ"夢声ブームです。たぶん‥‥」って。近年ユーモア小説の傑作を厳選した『徳川夢声の小説と漫談これ一冊で』(清流出版発行)にはじまり、弁士時代を回想した『くらがり二十年』(清流出版発行)と、主演映画のエピソードを綴った『あかるみ十五年』(清流出版発行)が復刊され、『問答有用 徳川夢声対談集』(阿川佐和子編・ちくま文庫)刊行など、徳川夢声再評価の機運が高まる中での映画祭開催です。夢声を伝えたいと話してきた濱田さんの喜ぶ顔が思い浮かぶと同時に、たくさんの人に見てもらいたいと願う気持ちが伝わってきました。昭和49年生まれの私より年下の彼が、熱く語ってきた明治27年生まれの徳川夢声。「どこがいいの?」って思ったら、『徳川夢声と出会った』(濱田研吾著・晶文社発行)を読んでみてください。そしてラピュタ阿佐ヶ谷に、ぜひ足を運んでください。

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ラピュタ阿佐ヶ谷HP:徳川夢声特集
Amazon.co.jp:徳川夢声の本

旧竹町の五軒看板建築 - 昭和迷宮物件

前回記事と、右メニューにも記したが、拙著ミニコミ誌、B級グルメ町歩きの新刊がいよいよ年末、コミケ79で初売りとなる【詳細は弊食べ歩きブログへ】
今回は上野~浅草橋に残る震災後に建てられた看板建築【wiki】を多くめぐったのだが、その中でも特に気に入った二階建て五軒長屋があった。
いつも覗いている町歩きのブログの先達、masaさんの「Kai-Wai 散策」の最近のエントリーに、なんとその五軒看板建築が紹介されていたのだ【該当記事】
さすがというべき写真で、自分のを出すのが躊躇われるが、拙著の内容を一部公開といった意味も含め、お披露目したい。
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【東京都台東区台東3丁目】2010.10月撮影
台東区台東なんてなんとも味気ない住所だが、嘗ては竹町と呼ばれた場所。近くには佐竹商店街があり、辛うじて往時の町名をとどめている。
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軽トラが止まってて残念だが、一番右の森永の...恐らく牛乳屋さんだったのだろう...が、商店建築らしさを保っている。2F右戸袋脇のバルーンのような球体がなんともレトロ!
それと、右3軒がコピー&ペーストしたように並んでいるが、真ん中の屋上物干しの、鉄筋の構造がさらけ出されている様が恰好いいやね。

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