近くて遠い街だった台東区谷中が、2週間に1度は訪れる身近な街へと変わったのは、ここ数ヶ月の話です。産後生活の訓練(?)の一環として、区内の100円バスや都バスを駆使し、または強靭な足でエッサエッサと歩いて行ける谷中が、こんなに近いとは、実は思っていなかったのです。赤ちゃんとのお出かけは、新米母にとっては、慣れないことばかりでたいへん。できる限り、まわりの人にご心配、ご迷惑はおかけしないよう、ベビーカーと抱っこ紐、オモチャ数個、ミルクにほうじ茶と、近くでありながら、遠足並みの準備で出かけているのでした。第一の目的は、よみせ通り商店街にあるコシヅカハムで売っているベリーハム。美味しい‥‥。最近はまっています。池田屋蒲鉾店のおでんも美味しい。残念ながら、谷中銀座商店街は道幅が狭い上に、いつも混んでいて、ご迷惑をおかけしたくないので、今は行けないけれど(単に勇気がない)、美味しそうなお店がたくさんあるので、一軒ずつ制覇したいと思っているところです。
コシヅカハムの近所に、骨董屋ひよこ堂があるということも、気づいたのがここ最近の話。エイヤッとお店に入ってみました。骨董屋に入るのは、本当にひさしぶり。古いモノたちが醸し出す、独特の懐かしい匂いにホッと癒されつつ、店内を眺めると、使い勝手の良さそうな日用品や家具がメインに並んでいて、陶器や漆のモノなどは染付や色絵の美しいモノが並んでいました。なんとなく手にとったのが、400円の貝殻のブローチ。つけようかなって思いまして。懐かしい感じがして、可愛くありませんか? 小さな桐箱に入っていて、ラベルには"SHELL FLOWER"の文字が。ひと昔前は、貝殻でできたお人形やアクセサリーって、観光地のお土産物として見かけたものですが、最近は貝殻製品って見なくなりましたね。そして、根来塗の小皿(全長9センチ)を3枚買うことにしました。お正月用にヨイかなと思って。色合いも素朴で私好み。お値段も1枚700円で、ニコニコとつれて帰りました。
それにしても狭い範囲しか動けない中で、こうやって好きな時に、好きなモノに触れられるというのは、本当に感謝だなぁと思います。谷中には、まだまだ古道具や骨董を商うお店がありますから、少しずつ探検しようと思いつつ、最終目的地は、台東区池之端にあるエキスポです。もちろん行き方はわかっているのですが、近いんだけど、ベビーカーを押して行くには、まだまだ遠い。春頃までには、なんとか行きたいものです。
ご案内
「2011年1月9日(日)から2月12日(土)まで、ラピュタ阿佐ヶ谷にて、『徳川夢声映画祭』が開催されることとなりました。」と、徳川夢声を長年研究しておられる濱田研吾さんからお手紙が届きました。「"プチ"夢声ブームです。たぶん‥‥」って。近年ユーモア小説の傑作を厳選した『徳川夢声の小説と漫談これ一冊で