昨年11月27日、東松戸駅から少し離れた広大な土地に、昭和レトロのテーマパークが出来たと人づてに知り、全くノーマークだったので驚かされた。

なつかしの歴史テーマパークと銘打たれ、㈱吉岡建設工業の吉岡光夫会長が20年かけて集めたコレクションが1000点ほど展示されているという。千葉でレトロといえば、SFや戦記モノのイラストで昭和ボウイを熱狂させた絵師:小松崎茂の作品を多数所蔵した、新松戸の昭和ロマン館【休館中】を思い出すが、なんとこちら、先の震災で建物がダメージを受け、現在休館中。梯子したいところ、なんとも残念だが、ここ昭和の杜だけでも十分満足できるほど、展示が充実しているようだ。
昭和の居間を再現した、この手の施設としては定番の「歴史展示館」の他、たくさんのクラシックカーも展示されており、なんと車検も通って乗れるものも多いという。
その他「おもちゃ館」「古民具館」など充実。未公開のものも数多くあり、入れ替えも行うとのことで、何度いっても楽しめそうだ。

個人的にはこの界隈は、千葉という東京近郊の街らしく、ロードサイド型のラーメン店の穴場も多いエリア。また近くには千葉のディープスポットとしても知られる、松戸ラドン温泉【拙ブログ記事】もあり、1日かけて千葉を満喫したいところだ。


なつかしの歴史テーマパーク 昭和の杜
住所:千葉県松戸市紙敷1377
TEL:047-369-7870
定休日:月曜日 
営業時間:10:00~16:00
料金:子供無料 大人300円
アクセス:JR武蔵野線/北総鉄道東松戸駅 徒歩15分程度
※敷地内に10台分程の駐車場完備
参照サイト:
●東葛まいにち「懐かしい昭和のテーマパーク「昭和の杜」-映画「ALLWAYS」に登場した車など約1000点展示」
●喜劇らーめん食べ歩き「なつかしの歴史テーマパーク 「昭和の杜」紹介編」

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今回ご紹介するのは、日本のモノではありません。イギリス製の"セロリバース"です。天沼寿子さんが書かれた『心地よい暮らしをつくる カントリーアンティーク』(集英社be文庫)を読んで知り、なんでも、セロリを葉っぱのついたまま立てて、食卓でポリポリ食べる時に使う花瓶だそうで、昔の日本の食卓では考えられない食器ですが、そこがまたオシャレというか、かっこいい気がしたのです(書籍の中では、セロリーベイズと書かれていますが、私が求めた時は、セロリバースといわれたので、こちらでご紹介します。セロリベースともいうそうです)。思えば、フランスパンやセロリって、紙袋から見えていると、かっこいいって子供の頃思っていました。セロリを食べる姿も、かっこよく見えたけど、食べてみると、期待したほど美味しくなく、ガッカリした記憶があります。なので、わが家にやってきたセロリバースは、セロリじゃなく、お花を生けているのでした。薄紫色をした、美しいガラスの器で、重さもあるので、倒れることもなく、お気に入りなのです。

この写真は、娘の雛人形を飾った時に、お花を生けて、やっぱりステキだなぁと撮影したものです。早すぎるといわれそうですが、懐かしい気持ちになったので、ご紹介しようと思ったのでした。だって、今より部屋が片付いていました。この頃は、娘がハイハイができるようになったばかりで、部屋をちらかすなんてことはなく、ずいぶん楽だったなぁ(遠い目)。今では娘が歩くたびに、さまざまなモノが床に置かれたり、すき間に詰められたり、「なんでここに、こんなものが?」と思うこと、1日のうちに数知れず‥‥。まぁ、見ていると、おもしろいんですけど、部屋の中は、整理整頓という言葉はありません。娘の手が届かないように、どんどんモノが上に積み上がり、部屋の撮影なんて、する気にもなりませんし、そういえば、お花もずいぶん買っていないなぁ。台所にいると、娘が音もなく背後に立っていたりして、「びっくりするでしょ~!」なんて、朝から大騒ぎ。思い起こせば、ちょうど昨年の今頃、今まで寝たきり(?)だった娘が、首がすわってきて、夜中にガバッと頭を起こした時も、びっくりしましたが、赤ちゃんの成長って、想像以上に早くて、日々勉強してます。

 

 気になる街角 

< 本郷館 その4 おしまい>

文京区シビックセンターの展望ラウンジから、本郷館方面を撮影してみました。赤い大きな屋根がおわかりになるでしょうか。あれが本郷館です。

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下の写真では、赤い屋根はもうありません。どれだけ大きな建物だったのかが、よくわかります。壊すのに1ヶ月はかかるとのことでした。長い間、お疲れ様でした。

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ふらりと入ったギャラリーで、直径67ミリ、高さが40ミリほどの、厚手の容器を手に取りました。なんのことはない、シンプルな形の、小さな容器なのですが、白地に赤い細い線が2本描かれ、ひっくり返してみると、右横書きで「味の素 食卓容器」と描いてあったのです。思わず「味の素って、創業いつだっけ?」と、つぶやいてしまいました。あえて「食卓容器」って描いてあることも、すごく気になります。なにか特別の使い方でもあったのでしょうか? よくわからないまま、小さくて可愛い形に惹かれて、つれて帰ることにしました。
53-2.JPGさっそく調べてみると、味の素が創業されたのは明治42(1909)年。すでに100年以上の長い年月が経過していたのでした。そして、高輪に"AJINOMOTO  食とくらしの小さな博物館"があると知りました。これは行くしかないでしょう。さすがに遠いので、自転車ではなく、娘と電車で向かうことに‥‥。しかし、ひさしぶりに乗った電車は、9月9日に電力制限が終了したせいか、弱冷房の車輌に乗ったにもかかわらず、すごく寒い! 日頃乗らないからそう思うのでしょうか。でも、前に座っていた女性も寒がっています。私は、湯たんぽのような娘を抱っこしていて、ちょうどいい感じでした。ひさしぶりの電車では、人の多さに驚いたのか、娘はキョロキョロ。慣れてくると、となりの人をさわりだすので、椅子に座らず、立っていきました。高輪近くになると、ほとんど人がいなくなったので、車内を歩かせてみましたが、案外平気で歩くもんです。エライ、エライ。
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さて、博物館に入ると、ありました! ありました! 「味の素 陶器製食卓容器」として展示してありました。が、残念なことに(?)、フタがついているではありませんか! ガーン。フタもあったのかぁ~。私は欠品を買ってしまったのでした。昭和9(1934)年に出まわったモノだそうです。となりには「味の素 ガラス製食卓容器」という、ガラスでできたステキな容器も並んでいました。こちらは昭和6(1931)年につくられたモノだそうで、底にローマ字で、AJINOMOTOの文字が描いてあり、これもかっこいいなぁと思いながら、眺めたのでした。それにしても、この陶器でできた食卓容器は、単にフタをのせただけのようです。骨董市場で、バラバラになって出てきても仕方ありませんね(?)考えてみると、ガラス製容器も、フタをのせただけなのですが、陶器製だと、のせただけって、なんとなく違和感を感じてしまうのは、私だけでしょうか。湿気のことも気になります。
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なにはともあれ、現物を見ることができたのは、本当によかったです。けれど、せっかく来たのですから、もう少し素性を調べたいと思いました。嬉しいことに、こちらでは2階に博物館、1階に資料館があり、食に関する書籍を閲覧することができます。荷物をロッカーに入れて、知りたい内容を受け付けで伝えると、すぐに味の素の社史コーナーに案内してくださり、『味の素 グループの100年』の中に、食卓容器を見つけることができました。

それによると、食卓容器とは、陶磁製とガラス製の、スマートな容器があり、それを各家庭で常備し、味の素を入れたのだそうです。そして、中身がなくなると、普通の缶から詰め替えるのだとか‥‥。食卓容器は、大正3(1914)年に試売され、需要の高まりから、昭和5(1930)年に入り、大々的に発売されたそうです。私は、味の素食卓容器って景品だとばかり思っていましたが、販売されたモノだったのですね。だとしたら、いつかフタだけどこかで出会えるかも知れません。それにしても、「スマートな容器」という表現は、昔っぽいというか、時代を感じて微笑ましく思えました。

でも、さすが味の素です。昭和もヒトケタの時代から、まだまだちゃぶ台が多かったであろう食卓に、こんなステキなデザインの食卓容器を提案するのですから、すごいですね。ずらりと並んだ書籍や資料から、その歴史を感じることができました。本当は、もっと読みたかったのですが、娘が許してくれるはずもなく、この1冊で、これだけわかったのはラッキーです。

53-5.JPGはじめて訪れたAJINOMOTO  食とくらしの小さな博物館は、歩きはじめたばかりの娘と、安心してまわることができました。戦前から現代までの台所の様子を、くるっと一周するだけで、見ることができる、コンパクトな展示も楽しかったです。コンパクトといっても、実によく考えられ、モノの配置も素晴らしく、もちろん、戦前からの味の素の各種容器も、当時の人気商品などと一緒に展示され、とても楽しいひとときを過ごすことができました。娘も自分の目線にモノが並んでいることが、嬉しいらしく、のぞいては歩くをくり返しています。もう少し大きくなったら、また来たいと思いました。そして、これだけのモノや書籍を、維持・管理されているAJINOMOTOという企業に、本当に頭の下がる思いです。ありがとうございました。さて、味の素といえば、「あしたのもと、味の素」ってコマーシャルは、実に上手いネーミングだと思います。なんか、元気になれそうで、実際元気になって、いい気分で博物館を後にしたのでした(娘がぐずりだす前に‥‥)。

*食卓容器等の写真は、受け付けの方にお断りをして、撮影させていただきました。

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話は変わりますが、底の器だけ買ったモノといえば、緑色の二重線が描かれた"国民食器"と呼ばれる丼があります。大きさがちょうどいいと思い、買ったのですが、これもフタがあったのに、器だけ買ってしまったのでした。もちろんフタの存在を知ったのは後の話。ちょっと悲しいものがありますが、仕方がありません。"時のかけら~統制陶器~"を書いておられる、りちょうけんさんも、フタを伴うモノは少ないと書いておられます。古いモノは、元箱入りででてくることは、まずありませんから‥‥。出会った時に、気に入るか気に入らないか、その気持ちだけですよね。丼は、よく見ると二重線の色も白地の色も違います。この微妙さが気に入って2つ買いました。当然のことながら、底の番号も違い、濃い緑色のほうは「岐700」。少しねずみ色っぽいのは「岐668」(だと思う)と描いてあります。

それぞれフタがないのは残念ですが、わが家にやってきたのも、ご縁です。大切に使っていきたいと思います。

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