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逃亡者


チック 「ビデオがなかった頃って、テレビで悔しい思いをしたことがあったよね」
タック 「オヤジがチャンネル権を持っていたので、観たい裏番組があっても観ることができなかったとか、他に用があって観たい番組に間に合わなかったとか……」
チック 「オレが一番悔しかったのは、毎週観ていたのに、肝心の最終回を見逃したことかな」
タック 「海外ドラマのような一回完結で連続性のないものだったら、別に最終回といっても気にならないんだけどね。西部劇の最終回は、たいてい通常の回と変わらないものだった。だけど、海外ドラマでも、『プリズナーbU』や『逃亡者』は、それまでの疑問が解決するので最終回の意味は大きかったね」
チック 「オレが一番悔しい思いをしたのが、その『逃亡者』の最終回を見逃したことなんだよ」
タック 「結局、片腕の男が犯人なんだけど、キンブルと塔の上で格闘して墜落死するんだよ。だけど、犯行を目撃していた第三者がいて、キンブルの無罪が証明されるんだ。何故、最終回まで目撃者が名乗り出なかったかというと……」

逃亡者

チック 「それは別として、いくらアメリカが広いといっても、指名手配されてから3年以上も捕まらなかったって不思議だよね。髪の色を変えただけでさ」(笑)
タック 「ピンチになっても、助けてくれる人物が必ず現れるんだよ。それも、たいてい若くてキレイな女性。デビッド・ジャンセンは、母性本能をくすぐるスターといわれていたね」
チック 「逆にジェラード警部は憎々しくて、犯人説が出たこともあった」
タック 「毎週、毎週のドラマの積み重ねが、主人公に対する思い入れを強くするんだね。10年前に映画でリメイクされたけど、逃亡生活が短すぎるので、テレビと比べて他人ごとのような気分で見ていたよ」
チック 「ところで、地球人に姿を変えた宇宙人の侵略から地球を救うために、アメリカ全土を警鐘してまわる男のドラマがあったよね?」
タック 「『インベーダー』だろ」
チック 「あれの最終回は、結局どうなったんだっけ?」
どこまでも続く、オジサンたちのテレビ談義です。


キー局:TBS
放送期間:1964年5月16日〜67年9月2日
放送時間:毎週土曜日20:00〜20:56
キャスト:デビッド・ジャンセン(リチャード・キンブル)、バリー・モース(ジェラード警部)


2003年11月28日更新


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