その45
横浜骨董ワールド&ターコイズの指輪の巻
4月は私にとってはお正月のようなもの。誕生月であります。子供時分は自分の誕生日が嫌いでした。だって体重測定も注射も一番最初。それに、誕生日が春休み中だったりして。静かに過ぎていくこと数知れず。そんなことをフト思い出してしまったのは、葉桜のせいです。少しさみしい気分になったりして‥‥。今年の桜はお花見をする間もなく、あっという間でした。
17日日曜日。私はひさしぶりに『横浜骨董ワールド』にいってきました。骨董ワールドは、その15、その24、その36でも紹介しましたが、私はここで何度かアルバイトをしたり、公式ガイドブックに書かせていただいている関係で、とても気になる骨董市なのです。
「1つ年をとったことだし、自分への誕生日プレゼント買ってしまおうかなぁ」
なんて、毎度のごとく理由をつけて自分へプレゼントをあげたがる私は、みなとみらい線のおかげで、とても便利になった会場へ向かったのでした。
会場では大半の時間がおしゃべり。ひさしぶりに会った骨董屋さんやコレクターの方と近況報告で終わってしまいます。でも、目線だけはしっかりと自分へのプレゼントを物色していました。そして購入したのがターコイズの指輪です。
意外でしょ? 業者さん曰く、昭和40年代に日本でつくられた指輪だそう。普段は戦前のモノばかりに目がいってしまう私ですが、実用品?といいますか、普段使いのモノは別。私はシンプルなデザインをしたターコイズの指輪が何年も前から欲しくて、それもそんなに高くなくて‥‥。なんて思っていたので、とても嬉しい出会いでした。
そういえば、今年はターコイズのアクセサリーやターコイズブルーが流行っているようで、雑誌でも街でも身につけている女性を見かけますが、私は探し続けて数年たっていますからね。流行とは無縁なのです。それに、私にとっては骨董市からつれて帰ることに意義があるといいますか、当然のことながらここで購入するモノは、現在つくられていないモノなわけで、特別さが増すというか、思い出深いモノとなります。縁あってこの指輪に出会えたのはラッキー。それも右手の中指にちょうどよいサイズで、その場ですぐにつけちゃいました。ターコイズといえば昔からお守りとされた石。占い本によると、仕事運をアップさせてくれるとか。そうなってほしいと願いつつ、普段使いすることはささやかな夢でしたので、ニコニコなのでした。
しかし、ひさしぶりにいろんな人に会うとビックリすることがあります。例えば、『骨董ファン』編集部で大変お世話になった編集者であり、ライターでもある山本むつみさんのこと。(その35 移動し続けた『骨董ファン』編集部と資生堂の石鹸入れの巻 参照)同世代の彼女が突然骨董屋さんになって、アンティークモール銀座に『mu.mu』をオープンした時にも驚きましたが、今度は恵比寿に『mu.mu*bis』という姉妹店をオープンするそうで、まだまだ景気も悪い時期なのに‥‥彼女のパワーには毎度のことながら驚かされてばかり。仕入れはフランス、イギリス、チェコ、ベルギーなどのヨーロッパやアメリカなどなど。つい最近仕入れにいった時は3800キロも車で走ったとか。ホント、すごい女性です。問い合わせは、http://www.mumu66.com/index.html
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その39 「Luncoのオモシロ着物柄」の巻で紹介した永田欄子さんも出店しています。古い着物をメインに商っているお店は楽しく、あらためて写真に撮ってみると、とてもきれいに整理されていて、欄子さんは整理整頓が得意だったのかぁと、いまさら気づいたりして。通路を挟んで、となりのブースは懐かしい玩具などをメインに商っているキャラバンさん。漬物づくりが得意で、食べることが大好き。以前つれていってもらった新橋のとんかつ屋さんも美味しかったです。でも、骨董市の写真って、なかなか上手く撮ることができません。400店という多くの骨董屋さんが集合している市なのに、いまいち迫力がでないのです。上から撮れないかなぁと主催者に相談としたところ、ガイドブックで使用している写真を使わせていただけることに。ご覧ください。
2005年5月20日更新
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その44 『セルロイドハウス横浜館』とセルロイドのカエルの巻
その43 奈良土産は『征露軍凱旋記念』ブリキ皿の巻
その42 ブリキのはがき函と『我楽多じまん』の巻
その41 満州は新京の絵葉書の巻
その40 ムーラン鉛筆棚の巻
その39 「Luncoのオモシロ着物柄」の巻
その38 ペンギンのインキ壷の巻
その37 「更生の友」と「ナオール」こと、60年前の接着剤の巻
その36 鹿の角でできた「萬歳」簪の巻
その35 移動し続けた『骨董ファン』編集部と資生堂の石鹸入れの巻
その34 「蛙のチンドン屋さん」メンコと亀有名画座の巻
その33 ドウブツトナリグミ・マメカミシバヰの巻
その32 ガラスビンと生きる庄司太一さんの巻 後編
その31 ガラスビンと生きる庄司太一さんの巻 前編
その30 『家庭電気読本』と上野文庫のご主人について‥‥の巻
その29 ちんどん屋失敗談とノリタケになぐさめられて‥‥巻
その28 愛国イロハカルタの巻
その27 ちんどん屋さんとペンギン踊りの巻
その26 「ラジオ体操の会・指導者之章」バッチと小野リサさんの巻
その25 針箱の巻
その24 カエルの藁人形と代用品の灰皿の巻
その23 『池袋骨董館』の『ラハリオ』からやってきた招き猫の巻
その22 東郷青児の一輪挿しの巻
その21 西郷隆盛貯金箱の巻
その20 爆弾型鉛筆削の巻
その19 へんてこケロちゃんの巻
その18 転んでもただでは起きない!達磨の巻
その17 ケロちゃんの腹掛けの巻
その16 熊手の熊太郎と国立貯金器の巻
その15 単衣名古屋帯の巻
その14 コマ太郎こと狛犬の香炉の巻
その13 口さけ女の巻
その12 趣味のマーク図案集の巻
その11 麦わらの鍋敷きの巻
その10 お相撲貯金箱の巻
その9 カール点滅器の巻
その8 ピンク色のお面の巻 後編
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その4 衛生優美・リリスマスクの巻
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その1 野球蚊取線香の巻
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