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席から天井を見上げると、まるでレモンの輪切りのような照明が‥‥。

どこの天井かというと、取り壊しが決まっている上野松坂屋南館の、7階にあるファミリーレストランの天井なのでした。  

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ガラスブロックの壁も、ちょっと昔風で、ホッとさせられる感じですね。

子供ができてから、あまり外食はしなくなったのですが、こちらのファミリーレストランは娘と一緒に、ずいぶんお世話になりました。

来るたびに天井の大きなマルを、不思議そうに眺めている娘の様子がおもしろく、子連れにも優しいお店とあって、よく利用させていただいたのです。 

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人がいないのを意識して撮影しましたが、最近は閉店セールとあってお客さんも多く、いつも混んでいます。 

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お世話になった6階のオモチャ売り場は、早くも来週には閉店が決まったそうです。どんどん変わっていく店内に、お別れが近いのだなと思い、しんみり‥‥。 

デパートの閉店には縁があり、有楽町のそごう、池袋三越、東京大丸が思い出されます。特に有楽町そごうは、会社の帰り道にあったので、何度も行きました。

かつての3つはセール目当てでしたが、上野松坂屋南館は、子供との思い出の場所がなくなるということで、今までの閉店とは、思い入れが違います。3年後には高層ビルに生まれ変わり、パルコや映画館が入る予定だそうですが、さびしいですね。

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 ‥‥と、上野松坂屋のファミリーレストランのお話はさておき、今回ご紹介するモノは、陶器でできた"メガネ肝油"の計量容器です。 

メガネ肝油とは、創業明治17(1884)年の、ワカサ株式会社さんから今なお発売されている商品で、詳しい説明はそちらを見ていただきたいと思いますが、昔は、ご覧のような陶器のおちょこ(?)をつけて販売されていました。

小さいにもかかわらず、白磁に商標やキャッチフレーズが描かれ、その上注ぎ口まで付けられた、実に丁寧なつくり。なんとも、愛おしくなるじゃありませんか。熱心に蒐集していました友人によると、サイズや絵柄もこの他にいろいろあるそうで、新しいものを発見するたび、大喜びしていたのを思い出しました。

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この鼻眼鏡のデザインも、2つの容器を見くらべると、ちゃんと絵柄を描き分けているのですね。眼鏡本体のみの青にくらべて、緑はヒモがついています。ヒモがついていない青い方が、もしかすると古いバージョンなのかも知れません。この商標は、明治24(1891)年に商標登録されたそうですから、ずいぶん歴史のある会社なのですね。

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ちなみに器の大きさは、高さ25ミリ、直径40ミリです。どちらの器も、草書体で「今日も明日も 欠かさずのんで 強いからだに なりませう」と、キャッチフレーズが書いてありました。

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器の中をのぞき込んでも鼻眼鏡! 緑の方は器自体の内側に出っ張りを設けて、青い方は線を描いてあります。薬液の計量線なのでしょうね。

ままごと道具のような小ささと、気遣いの細やかさに、「カワイイ~」と、思わず声に出してしまいそうになるのでした。 

 

はじめまして、『まぼろしチャンネル』さんの方に参加させていただくことになりました、アタクシ戌嶋イヌヲと申します。以後、適当にお見知り置いたり置かなかったりしておいてください。
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とりあえず、なんとなく先週行ってきたという理由のみで神田は神保町のお話など。

アタクシが神保町の書店街に通いだしてかれこれ20年以上経ちますかね。実家の最寄り駅が東西線の木場だったりで、まぁ、学校サボっては東西線の竹橋で降りて、歩いて書泉ブックマートまで歩いたもんです。竹橋から神保町へ至る道すがらにロシヤ料理のバラライカという重厚な店がございまして、10代の頃いつも気になっておりました。大人になって、ふと行ってみようと思った時には、折しもの再開発で店は潰れていて、跡形もなく......。何でしょうこの再開発という名の都市アイロン掛け計画は。

学校をサボタージュして、神保町に通ってた頃は、年代でいうと平成2年とか? いや、どうだろ。まあ、平成ちょい過ぎですね。書泉ブックマートには2階に用がありまして来ておりました。2階が、TRPG。いわゆるテーブルトークロールプレイングゲームというブツを専門に扱うフロアになっとりまして、そこで輸入のゲーム買ったり、ダイス買ったり、小説買ったりと気持ち悪い感じで暮らしていたんですね。ちなみにこないだ行ったら、同書店の2階はBL(ボーイズ・ラブ)と少女漫画専門のフロアになっとりました。時代って変わりますな。直筆色紙とかいっぱいあったしよろしい。3階は昔通り、青年・少年漫画。けれど、ガロ関係の棚が狭くなってて寂しかった。昔は山野一が平積みだったのに。

再開発自体の勢いは書店街自体には直接は波及してないように見えるものの、、ひとつ裏道に入るとビルがガンガン建て替わったりと結構きています。裏通りの紙問屋とか細かい商店はほぼ生き残っていません。メインの書店や古書店が並ぶすずらん通りがなんとか体をなしてはいるものの、ここも、何気に老舗の店がちょこちょこ潰れて資本系の居酒屋とかに入れ替わっていたりしますな。マンガやアニメみたいに絵がカワイイとかクールだから言葉なんかなくてもOK!ってなノリとちがい、書籍はなにせ基本的に日本語が読めてなんぼという制約があるもんで、文化として世界に発信するために残しましょうというのもウンニャラマンニャラというか......Amazonが神保町を焦土にする日は近いというかもう手の打ちようがないのかにゃぁ。でも電子書籍は認めん。いあ、モノによっては認めるが、紙じゃなきゃダメな本も世の中にはあるのだよ、君!

そうだ、そんなことではなく、いちおう昭和から平成へ至る流れのネタというか、まあお話ということで神保町話でひとつ。
書泉ブックマートの斜め前、というか神保町の象徴のような書店である三省堂という大きな書店がございます。アタクシも昔からお世話になっております。アタクシがよく通うようになった頃が平成元年の頃かな? まあ、その前後だと思うのですわね。その頃、とにかく神保町というのは、秋葉原と水道橋と御茶ノ水とのマニアな人々が渾然一体となったカオスなエリアとなっておりました。皆さんが各分野の専門書を探しに来るわけですよ。それぞれ、楽器なりプロレスなり基板なりの人々が歩いてこれる距離に神保町はありましたからね。大学なんかもいっぱいありますし。

各分野のマニアの先輩方はこだわりや知識をひけらかしたり、しゃべり散らかしたりしたくて仕方ないものの、今とちがってTwitterも2ちゃんもございません。「おら、こんな村やだぁ~♪」状態ですな。ではどうするかといえば、三省堂の2階の男性用トイレの個室の壁。そこに思いの丈を書き込むのです。要するに便所の落書きです。自分の吐き出したい何かを落書きという違法手段でもって便所の壁に書きなぐるのです。そして、その落書きをしばらく時間を置いて見に行くと、まれに誰かが返事を付けてくれていることがあったりするのです。今でいうレスですな。これは、当時かなり浸透しており、どの個室も落書きまみれになっておりました。事実、ここの落書きから記事のネタを書くタブロイドもあった始末。いわゆる、これぞツリー型掲示板の元祖でござい。2ちゃんとかあめぞうを、それなりに知ってる人なら分かる話だと思います。ちなみに、当時、というか平成3年位の書泉ブックマートの1階はサブカルミニコミ誌売り場になっていて狂っていると思いました。南原企画(『月刊OUT』の元編集長の編プロ)の頭のおかしい本とかよく買いました。

グーグル・マップもAmazonも否定しないし活用するけども、足と目と頭と会話を駆使して、好みの本を探すというのはかなり楽しいほんのひと時の旅になる。あなたも、もし気が向いたら神保町になどぶらり立ち寄ってみては。秋葉原からも歩いていけるよん。

No.205 2匹のケロちゃん貯金箱 - ガラクタ共存記

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骨董ジャンボリーが終わってしまいました。行くかどうするか、ギリギリまで悩んだのですが、ますます元気いっぱいの娘と行くには、まだちょっと無理だと思い、今回もあきらめることに‥‥。 パワーのあり余っている娘に気を取られて、おちついてモノを見ることなど、できないでしょうから。

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ただ、親と嗜好が似てきた部分もあって、ケロちゃんは大好きです。わが家にいる大小のケロちゃんたちには、話しかけたり、おままごとの相手をさせたり、見ていてほのぼのしています。

今回ご紹介する2匹のケロちゃん貯金箱は、ともに高さが13センチで、陶器でできています。娘にさわらせるには、ちょっと勇気が入るのですが、何事も訓練と「壊れるからね。大事、大事よ!」といいつつ、少し遊ばせてやることに。そのうち、ケロちゃんは自分のモノだといいだし、「これはお母さんのよ!」と反論すると、なんだか納得いかない様子でぐずりだし‥‥と、親子ゲンカ(?)もできるまでに成長したのでした。

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指人形をそのまま大きくしたようなケロちゃん。お目々は塗料の手書きと、プラのくるくる動く目と、それぞれ違った味わいがありますよね。 

後ろを見ると、貯金箱なので後頭部にスリットが。首に見える黒と金色のリボンは、やはり塗料での表現です。銘のようなものは、特にありませんでした。 

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私的には、ケロちゃんは少し上から見下ろすと、余計に可愛く感じます。「ケロ、ケロ」と話しだしそうです。  

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 【おまけ】

連日寒いですね。北海道では、マイナス29度だとか‥‥。どんな寒さなのでしょう。想像もできません。1日も早く、冬将軍に立ち去ってほしいものだと思わずにはいられません。

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東京でも最高気温が7度の中、娘と小石川植物園へ行ってきました。もうベビーカーは完全に卒業し、一緒に歩いて園内を探検できるように。落ち葉の下に隠れていた小さなドングリや、おもしろい形の枝など、娘なりの発見を楽しく眺めています。大きな木を透かして、抜けるような青空を眺めていると、とても気持ちいいですね。 

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鯉の餌を買って池であげるのが、大好きな娘。餌を投げるのも、だいぶ上手くなりました。 

  

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