■お知らせ■
これまでもお伝えしてきた、当ブログの前身となった町歩きラーメン銭湯巡り「ら~めん路漫避行」が本になりました。
『路地裏ら~めん漫湯記』 80頁¥800+税
…東京23区の裏側~ガード下ダンジョン・赤線跡・首都高・近代化遺産・戦跡・坂・路地etc~に潜伏、そこでラーメンを食べて銭湯で一風呂浴びる、ぐーたら散歩術。
こちらでお求め頂けます→【取扱店一覧】
以上告知終了。
というわけで新刊で書き下ろした、銀座7丁目界隈クラブ街の雑居ビルの狭間に生まれた激狭路地の記事。その未掲載写真が沢山ストックしてあるので、ここでお披露目させて頂く。
鳩居堂や博品館が並ぶ中央通りとJRの高架に挟まれたエリアの新橋寄り、クラブの看板がズラッと並ぶ見慣れた通りの風景。
ある一つのビルの脇。
ビルとビルの間にホッソイ路地が貫通して抜けられる。
入ってみると、ギャラリーやらの入口があったりと、意外と人通りがあって驚く。
路地のどん詰まりがバーになっていたりもする。
そんな路地の途中にビルの通用口だろうか、非常階段のようなスペースがある。
エレベーターがあり、通常利用するのだろうか。他所から来た人がたどり着けるか心配になる。それに初見でこの階段降りるかね?

こうしたビルの狭間の閉鎖的な空間以外にも、ビルの背と背が向かい合ったところに出来たような、空が開けた路地空間もある。
それぞれの建物の1Fに入る料理屋の従業員が休憩時間にタバコを吸っているような場所で、さらに自転車で道が狭まっていることもあって、中々に余所者が入りづらい空間が出来上がっている。
夜から開くのだろうか、スナックが雑然と連なる。
その上の部分。ダクト周りが真っ黒になり、それが幾重にも連なって既にカオス状態。
その先の角を折れる。
奥に近代的なガラス張りのビルが聳え、手前の黒ずんだ空間との対比が凄まじい。
そのコントラストをさらに強調させるかのように、モルタルの黒ズミが半端ない。
さらにビルの間の路地に迷う。
ここも路地。
ここも通れる!? 猫が行く手を阻んでいるが。
最後は路地にある神社へお参り。
賽銭箱も用意されている。
水とお揚げもちゃんと新調されていた。
この奥の路地は流石に抜けられなさそうだ。

とここで見慣れた通りに戻る。
あんな路地空間なかったかのように人々が行き交うのを見ていると、幻を見たような錯覚に陥るのが、誰でも知るような繁華街での裏町歩きの醍醐味だろうか。
【了】


1号隧道(トンネル)横田・2号隧道赤堀・3号隧道御岳・4号隧道赤坂・5号隧道と続く。
水が滴り落ち非常に涼しいのだが、どこか背筋が寒い。子供が通ったら泣き出しそうな空間だが、近所の方は慣れたもので、何事もないようにまさに涼しい顔で通り過ぎてゆく。犬の散歩とかならわかるが、それ以外の人は何処へ行くのだろう?
余所者にはなんとも治安が悪そうに映るが、トンネルにはシャッターがついており、季節に応じて開閉時間が異なっている。
2号隧道赤堀を過ぎたところで赤錆だらけのタンクを発見した。
隣りの小屋もどうも使われていない模様。廃養鶏場だろうか。
トンネルと相まって相当気合の入った廃墟に感じられる。
緑の鬱蒼とした空気が支配している。一応舗装された自転車道なのだが、小さく淀んだ番田池を迂回するように道が折れ、この先は…と心配になるところで4号赤堀が待っている。
ここを越えるともう既に山間の風情。鬱蒼というかジメジメしている。ここで自転車道の舗装が終わり、ぬかるみが始まる。ここまで来たのだからと意を決してぬかるみに足を踏み入れる。
まさに出現といった面持ちで粗野に打ち付けられた板っ切れが物々しさを演出している。この封鎖はかなり安普請で開けられた形跡がある。
ホームレスが寝泊りしていてもおかしくない雰囲気だ。
そこは現在立入が許可されていない多摩湖の土手ッ腹。吸い込まれるように覗いてしまうが、おいッ!なんて今、背中を叩かれたら心臓が飛び出しそうなくらいヤバイな、なんて恐怖心に駆られ、足早に帰路に着いた。
