ビンを意識しはじめた頃、そのビンの素性や質感よりも、ビンに描かれた模様というか、エンボスが多いモノに惹かれました。それも、文字以外の模様があると、私の中では位が高いといいますか、「ステキ~!」みたいな感情が湧いてきたりします。そもそも、はじまりは、友人が誇らしげに見せてくれた"白玉ソース"のビンでした。文字だらけのビンが、カッコよくて、うらやましかったです。どのようなビンかというと、"川原の一本松"でご紹介しておられる『白玉ソース特集』をご覧ください。すごいでしょう? 現在流通しているビンと、比較にならないくらい個性的なヤツです。でも、白玉ソースのビンもすごいのですが、こちらのブログもすご過ぎます。私もいつも参考にさせていただいてます。ありがとうございます。
今回ご紹介するのは、私が持っているビンの中で、一番模様が多くて小さいビンです。なんと、高さが22ミリ。直径が24ミリという、とても小さなモノで、比較のために前回ご紹介した、高さが約50ミリの犬型鉛筆削りと一緒に撮ってみましたが、小さいでしょう? でも、大きさとは裏腹に、存在感溢れまくりのビンなのでした。その上、色がまたいいんです。ペパーミントグリーンのガラスです。
金属製のフタには、「KBK」の文字があり、「KBK」を囲むように、トランプのマークである、ハート、スペード、ダイヤ、クローバーが描かれています。文字部分は、赤く塗られていたようで、少し色が剥げていますが、金属のフタは、アルミじゃなくて、真鍮というのが、高級感というか、重厚な感じがして、シブイですね。一見外国製のビンかと思いましたが、容器の底には、「KBK TOKYO」の文字があるので、日本製です。ビンのまわりには、「123J456Q789K」の文字があり、文字の上には、ハート、スペード、ダイヤ、クローバーが繰り返しエンボスで描かれています。トランプを意識しているとすると、数字の間のJはジャック、Qはクイーン、Kはキングでしょうか?
ちなみに、中はカラだったのですが、ベタッとした物が残っており、香料からポマードではないかと思いました。しかし、こんなにエンボスだらけだと、ラベルも貼るところがありません。いったいどうやって販売したのでしょう? 商品を購入した時に景品として配られたのでしょうか? お配り物にしては凝り過ぎだと思うのですが。そもそも「KBK」ってなんでしょう。カネボウらしいのですが、調べきれていません。びん博士に聞いてみようかな。わかったらご報告しますね。


その向かいに、エンヂの塗装と板張りが風雪で禿げ上がった壮絶な風体の一軒家が物凄いインパクトで目の前に立ちはだかった。
空き家だろうか、荷物や家電で玄関が封鎖されているようだが、生活の匂いはしない。
庭にはビールケースや発泡スチロール、瓶などがまとまって放置されている。
いわゆる町の肉屋ながら、稀少部位など種類豊富な焼き鳥で知られている。それを片手に緑地公園で一杯やろうという魂胆なのだが、この焼き鳥屋と並ぶ隣のコメ屋と合わせて、モルタル看板建築・銅葺きという2種の趣を異にする木造家屋が同時に鑑賞できる。
肉屋の方はやや近代的なフォルムで縁のラインの美しいインパクトがあるが、コメ屋の方が年代を感じさせる重厚感がある。
保存状態もよく銅が斑にならず深緑色に綺麗に葺いている。
焼き鳥の感想は本誌に譲るが、緑地の片隅で焼き鳥を頬張るのもいいもの。

