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今回は、戦前につくられたペーパーウエイトのご紹介です。馬がデザインされています。見るからに重厚な、高級感あふれるデザインに、惹きつけられました。このペーパーウエイトを見ると、以前取引先の女性が熱烈な競馬ファンで、それも馬が大好きということで、馬に関するグッズを大量に集めているという話を、聞いたことを懐かしく思い出します。馬というと、私にとっては、干支の午のほうがピンとくるのですが、自分の干支グッズを集めておられる方も多いですよね。

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それにしても、なんて細かいつくりのペーパーウエイトなのでしょう。耳や目、鼻の穴にいたるまで、本当に細かい。優しい表情もいいですね。大きさは、縦70ミリ。横62ミリ。最大厚み27ミリで、ずっしりと重たく、整理整頓された美しい書斎にお似合いだと思う、ペーパーウエイトなのでした。

私がこのペーパーウエイトで、一番気に入っているとことは、なんといっても方位磁石がついているとろです。以前ご紹介したプロペラ型ペーパーウエイト懐中時計型文鎮キューピーのペーパーウエイト犬の鉛筆削りにも方位磁石がついていましたが、昔の文房具には、方位磁石がついているモノって、結構あります。ペンダントなんかも多いですし、見つけると嬉しくなるのでした。

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話は変わりますが、高級感あふれるといえば、先日旧岩崎邸庭園に、娘とはじめて行ってきました。不忍池のすぐ近くなんですよね。夕方に行ったのですが、非日常感満喫といいましょうか、本当に美しい邸宅で、うっとり。ただ、ちょこちょこ動く娘が、なにかさわろうとするたびに、抱えてダッシュ! 室内の見学を早々にすませると、お庭の探検をしました。広いので、娘は走り回っていました。最近、動きまわらないと、夜寝ないので、いかに疲れさせるかが、私の腕の見せどころ(?)なのです。

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岩崎邸をはじめて見た娘は、ふだん見ない形の家なので、不思議そうに眺めていました。

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おしまいに、関係ない話ですが、2月2日は、東京の湿度が、最低記録をだしました。なんと11%。この頃、ウン10年に一度というような記録が、多々出ているような気がします。

 

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"ガラス集めてみました"のびっきさんが書いておられる、もうひとつのブログ"レトロなガラクタ"の中で、「惚れ込んだ物」として、ご紹介された、大きくて、ずっしりと重たい「高島屋のトランク」を見た時、「わぁ~、カッコイイ!」って思ったのと同時に、この札、いえネームタグを紹介したいって、思ったのでした。船旅につれて行くような、立派なトランクには、こんな真鍮製のネームタグをつけて、自分の名前や住所を記したのではないかと思ったからです。 

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このネームタグは、縦85ミリ。横48ミリ。写真だと見えづらいのですが、上のほうに小さく「実用新案」の文字があり、重厚感の感じられる立派なモノです(ネームタグにしては)。どこが、実用新案なのかというと、紐をとると、紙を挿しこめるようになっていて、裏面に氏名などを書いた紙が出てきます。この紙が簡単に取れないように、上の方がスプリング式になっていて、押さえつけるようになっているのです。たぶん、ここが実用新案なのだと思います。

横浜市戸部通りにあった"大塚商会"製で、バスケットや行李などを、販売しておられたお店のようです。横浜らしく、海を行き交う船が描かれているラベルも、船旅を連想させてくれてヨイですね。赤と青の色合いも、シブイ真鍮とお似合いで、カッコイイと思ってしまうのでした。手の平にのせて、ギュツと握ると、なんだか旅に出かけたくなります。

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そういえば、旅というほどのものではないのですが、娘と日々の散歩の時に、私がよくいう「探検」という言葉。昔から知らない道や、町に行くたびに「探検する」といっていたのですが、娘も覚えたようで、自転車に乗ると、「たんけん、たんけん」というようになりました。  

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そんな探検(?)の成果といいますか、娘のお気に入りの公園の近くに、古い街灯を発見。

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そして、小さな梅の蕾です。連日10度を下回っていますが、立春を過ぎて陽も長くなってきたし、早朝も鳥の鳴き声に活気がでてきました。もうすぐ春ですね。

 

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ご紹介するのはペン先です。その名も"鐡帽ペン先"。旧陸軍のマークが描かれている鉄帽(ヘルメット)の台紙に、鉄帽型のペン先という、文房具売り場に並んでいたら、真っ先に視界に飛び込んできそうな、インパクトのある、シロモノなのです。う~む。すごすぎるデザインです。発想がすごいですよね。それも、「他品より寿命が三倍以上永い」そうで、「世界最新型」なんだとか‥‥(本当かな?)。"TETSUBO"の文字が、海軍の錨マークと、陸軍の星マークではさまれているところに、時代を感じることができます。ほかにも変わり種のペン先ってあるのでしょうか? まだまだ見たことのない文房具があるなぁと、しみじみ思った出会いでした。

ペン先を見ていると、子供の頃、インクをペン先につけて、漫画を描いて遊んでいたせいか、インクの匂いや、ペン先に力を入れると、線が太くなるとか、紙質がよくないと、ひっかかるとか、そんな独特の感触が、ぼんやり浮かんできて、懐かしい気持ちになります。ペン軸にGペンと丸ペンを、挿しかえながら書いていたけど(イッチョマエに‥‥)、考えてみたら、田舎の薬局を兼ねた小さな文房具屋で、よく売っていたなぁと思ったりして。ペン先だって、1個ずつ売ってくれたような。当時は、まだまだ需要があったということなんでしょうね。

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話は変わりますが、先日、京都の骨董仲間Kちゃんが、わが家にやって来ました。そもそも京都に住んでいる彼女と、なぜ知り合ったのかというと、高校生だった彼女が、京都にあった骨董屋で、『月刊魔法瓶』という、私を含め、数人でつくっていた、ささやなな骨董情報誌(?)を、入手してくれたのがはじまりです(コピー誌です)。

今回は、昔の『月刊魔法瓶』を読みたいという話から、わが家に来てもらったのですが、一緒に読んでいたら、平成5(1993)年12月号に、友人の空瓶28号さんが、No.85でご紹介したベビ新辞典について、書いていたことを思い出しました。私が書いた文面と違い、グッとくる内容に、懐かしさと、時間の流れを感じたのですが、空瓶28号さんが、モノときちんと向き合いながら、集めておられる姿に、いつも感心したり、学んだことを思い出し、ひさしぶりの再会を記念して、その文面もご紹介したいと思いました。

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                       不便を楽しむ 

                       空瓶28号

必要以上に小さな物を見ると、つい、買ってしまう。先日も東寺の市で小さな錫で出来た茶釜を買った。既に普通の大きさのそれは持っていたので、この2~3㎝の物と2つ並べたらおもしろいだろうと思ったのだ。こんな調子で普通のサイズの物のヨコに1~2㎝の煙草盆、1㎝位の徳利とハカマなどを買うのだが、それより小さい物を見るとまた手が出てしまう。小さな物の世界が大きく広がっていくのである。が、しかしサイズの壁に突き当たる物もある。(私しの知る限りでは)そんな1つに国語辞典がある。私しの手元にあるのは、昭和11年至誠堂発行の「ベビ新辞典」で、縦5㎝、横4㎝の小ささだが、906ページもあるしっかりとした物である。言葉を引く時などは、虫メガネと落ち着いた心がないと、うっかり指を滑らせてすぐに数ページ飛んでしまう。だから急ぎの時にはなかなか引けないし、かたや時間がたっぷりあるからといって、決して昼寝の枕にもできない。ちょっと骨の折れる国語辞典である。

 

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