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ようやく、春らしくなってきました。急激な気温の変化に驚きつつも、ダウンコートを着ない身軽な装いに、嬉しくなります。

今回は、春のイメージで、ピンク色の桜がデザインされた小物入れをご紹介します。 

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直径65ミリ、高さ45ミリほどの、小さな入れ物で、陶器でできています。フタを開けてみると、キラキラと輝く黄色が、これまた春を感じるといいましょうか、明るい色合いに惹かれて求めました。 

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戦前につくられた小物入れって、ガラスや金属など素材にかかわらず、味わいのあるものが多くて惹かれてしまいます。中でも、両手で包めるくらいの大きさのものが可愛らしくて、いいなぁと思うと、ついつい求めてしまうのです。 

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そんな小物入れの中には、娘と城南島海浜公園で拾った、小さな貝殻たちを入れてみました。内側の黄色に、貝の自然な色合いがよく映えてキレイ。器のデザインも、どこか二枚貝を思わせるものがあるので、しっくりきているようです。 

 

vol.54 多摩湖の取水塔・その2 - 昭和迷宮物件

(前回の続き)
vol.53 多摩湖自転車道を行く・その1

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あ、圧倒的じゃマイカ!!?
54_01.jpg 改めて見なくても圧巻のフォルムとディティール、そして経時変化具合。
花見の時期、桜ともよく映える。
54_02.jpg 見とれてばかりもいられないので少々蘊蓄を。
隣り合う二基の村山下貯水池取水塔の第一取水塔は大正14年の完成で、貯水池の取水塔第1号となるらしい。塔は水面の上に出ている部分だけでも12m以上あり、二つの取水塔の中間には朝霞・東村山線から水を引き込む導水路口が潜んでいるという。
円柱型のシルエットにネオバロック様式と呼ばれる柱・窓、そこにドーム屋根が被さるという姿は、その後の取水塔の雛形になった。
54_03.jpg 煉瓦のディテール、半円窓のR、ドーム屋根最上部の針金細工のような意匠、入口上部の紋章、そのどれをとっても間近で見たいと、湖岸と繋がるアーチ橋から潜入したくなるが、残念ながら工事中で間近から拝めない。
水位によって煉瓦部分の経年変化の度合いが違うから独特の退色グラデーションができており、近づきがたいオーラを発している。それにしても昼間からしてこの迫力なのだから、夜中、天体観測なんぞで暗闇の中、傍に取水塔が現れた日にゃ、卒倒してしまうだろう。
カメラを構えながらも、ズームするとどこか後退るような絵になってしまう。ビビリな自分はここで退散。

自転車道へ戻ろうと鉄橋を歩いていたら、石を積んだ段々畑状態の斜面が窺えた。
54_04.jpg 十二段の滝といって、多摩湖がオーバーフロー、つまり堰堤から溢れないようにここから余り水を放水するのだそうで、水の勢いを抑えるため段々になっているという。

自転車道を西へと進む。
左手に瀟洒な住宅が続くここは湖畔という住所地になっている。
54_05.jpg 多摩湖と東大和緑地の間は宅地開発され、キレイに区画整理がされていおり、等身大リカちゃんハウスが並ぶ。ここだけ「ウソだろ!?」って程に虚像のおとぎの国のようだ。
54_06.jpg 今どの辺を走っているのかわからなくなるほど、新緑の落ち着いた風景が延々と続く。次の目的地はまだかよっと思う頃、緑に囲まれた中に真っ赤なラインが覗き見られる。
54_07.jpg 鹿島橋という結構立派な鉄橋で、二つの丘を橋が繋いでいる。橋の手前が村山下貯水池で向こうが上貯水池になっている。つまり谷間の道が、二つの貯水池を区切る堤体へと繋がっている。

ここでその谷間を南へ下ってみることにする。
橋の脇にはまるで獣道のような緑溢れる旧道が続いている。緑のフィルターを通して直射日光は和らぎ、雨露にぬかるんだ足元からは土のにおいがする。
最初はその涼しさに気持ちをよくしていたが、段々と道幅が狭くなるにつれぬかるみも増し、なんだか普段見かけなさそうな両生類がヒョッコリ顔を出しそうな不穏な空気が満ち満ちる空間になっていた。
54_08.jpg 単にビビってきただけだが、この先道はなさそうだと自分に言い訳をして来た道を戻る。
途中の分岐点を入ると、そこは舗装された道路になっていた。ホッと胸をなでおろし、改めて湖の向こう岸へと渡ろう。
(続く)

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これは、なんだと思いますか?

板の上に乗っている、目のまわりを赤くお化粧し、毛並みの一本一本まで彫り込まれたお猿さん‥‥ということはおわかりかと思いますが、実はこれ、クリップです。

ここまで凝ったかたちのクリツプって、今ではあまりお目にかかれませんよね。

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ピンク色の折り紙をはさんでみると、こんな感じ。うしろの四角い板に、紐を通す穴があいているので、壁のフックにかけることもできます。 

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時間を経て、全体に黒く錆びた色になったこともあり、なんともシブく、味わいがあります。 

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実は私、申年なので、干支にちなんで求めたのですが、どうも猿って、いまいち可愛くない(ゴメンナサイ)といいますか、あえて集めようという気持ちにはなりません。でも、このクリップに関しては、とてもていねいなつくりに惹かれました。

そういえば、お付き合いのある会社の専務をお訪ねしたら、寅年ということで、机上に陶器や水晶など、いろんな素材でつくられた寅が飾ってありました。生まれた年の干支グッズを集めておられる方って、結構おられるのでしょうか。

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味があるのはお猿さんだけでなく、背後の四角い板にも、桃が5個浮き出されています。うち2個は赤く塗られていて、桃はもちろんのこと、木の枝や葉っぱまで表現されている細かさ。嬉しくなっちゃいますね。 

  

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