2011年7月アーカイブ

右サイドメニューでも告知を更新させてもらったのだが、拙著、B級グルメ町歩きミニコミ誌の新刊が今年も出来ますってことで、予告がてら泣く泣く未掲載となった写真をチト公開。

今回は商店街の特集ということで、昨今、出没エリアとなっている上野御徒町界隈から、日本で2番目に古い佐竹商店街を真っ先にピックアップしてみた。
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既に取り上げているはずだったのだが、あまりに魅力的でボリューム的に収まらず、今回別項を設けるに至った。
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御多分に漏れずシャッターが多く、距離も短いし、地域密着の洋品店とか寝具、煎餅屋が並ぶ光景は、それほど特徴的と思われないだろうが、入ると何気に人の多い喫茶店がオーソドックスながら渋い仕事をしていたり、インベーダーゲームが現役で稼働していたりする。商店街自体も古いとあって、裏へ回ると、激狭路地がウネウネと続き、戦前の商店の顔を覗かせる。
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周囲は関東大震災後に建てられ、空襲を免れた看板建築が多く残っているが、それだけでなく、商店街の商店一つ一つが、歴史の生き証人となっている。

先の東日本大震災以後、取り壊される戦前~戦後にかけての民家を、最近あちこちで目にするが、その動向はここでも見受けられた。
商店街の裏側にあった建築が取り壊されたことで、商店の真裏が露呈してしまった。
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おどろおどろしくサビトタンが迫ってくる様子に戦慄を覚えた。
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こちらは引きの画だが、この右はじの奥に見覚えがあった。上の商店街の写真だ。
だが、肝心の空き地となった場所にあった建物が思い出せない。撮った写真をひっくり返してみても、どうにも思い当たらない。
見落としていたのだろうが、こうして建物も時代とともに移ろいでいくもの。それでいいのだろう。
   

その1 | その2

湾沿いに突如、錆びに錆びまくった物体が転がっているのが目に入ってきた。
35_01.jpg なんだ、なんなんだこりゃ!?
よくみると、錨(いかり)など船舶のパーツのようなものにみえる。
35_02.jpg しかし漂着したというより、何者かの意志が介在したような、恣意的な配置に見えてならない。
どうも、これはアート作品というかオブジェのようなものらしい。
35_03.jpg 散乱する丸太は、空からみるとカニの形をしているようで【航空写真】、他に「海の王座」と題された作品もあるが、これという大々的なアートとしてのアピールはなく、どちらかと言えば放置プレイ的。産業遺産が散乱していると捉えたい格好だ。
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それが結構かっこ良く、あまりアート的な個人の主張を感じさせないところに好感が持てた。
35_05.jpg 海と空の青さに映える錆びついたドス黒い紅。
35_06.jpg 特にクラブマンハイレッグのようなタカアシガニ型の代物はシルエットも美しく、バカみたいに晴れ渡った青空に頽廃的な影を落としていた。
35_07.jpg 作品とはいえ、なにか日常的なもので組み上げられているのに日常的でないものを見せつけられたような、不思議な気分になってしまった。
そんな折、広い空の下、海を眺めていたら、沖合にクレーン船を発見した。
35_08.jpg ゲートブリッジに近づいてきているのだろう。やはり箱桁の結節工事は進んでいるようだ。
この他にも、海底の堆積物を取り除く浚渫(しゅんせつ)船と覚しきシルエットも見受けられた。
35_09.jpg やはりここは湾岸開発の最前線なのだ。日常目にしないサイズの物に圧倒され、満足の後に帰路に着くことに。

行きとは別に、若洲から木場の貯木場の辺りまで歩いた。
35_10.jpg 運河沿いの工場を眺めながら、結構な距離歩いただろうか。
35_11.jpg 疲れたところで東京ヘリポート前のバス停から東京メトロ東西線の木場駅へ出た。

今回、どこがレトロだという散策になったが、産業遺構や巨大建造物を前にすると、日常当たり前だと思っている人間サイズの光景をあっさりと超えたスケールに、日常の小さな世界の中で生きていることを実感させられる。こうした異化効果や擬似的時間旅行は戦前の民家の並ぶ路地裏に迷い込んだ時に感じる錯覚と通じるものがある。今回も日常を見つめるいい自覚の契機になった。
ゲートブリッジが開通すれば徒歩で渡れる。またその頃に来て、今度は西側の中央防波堤を散策するとしよう。

(完)

   
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    刈部山本-karibe yamamoto-
    自営の珈琲店でスペシャルティ珈琲のドリップやケーキの仕込みに追われる傍ら、路地裏や廃スポットを徘徊してはB級グルメを貪る日々。B食+路上観察を纏めたミニコミ(同人)誌を年2回定期刊行。

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