「まぼろしチャンネル」の扉へ
「番組表」へ 「復刻ch」へ 「教育的ch」へ 「東京カリスマch」へ 「日曜研究家ch」へ 「あった、あったch」へ 「再放送」へ 「ネット局」へ
ら〜めん路漫避行
まぼろし書店・神保町店
少女漫画 ふろくの花園
帝都逍遙蕩尽日録
定食ニッポン
駅前ガラクタ商店街
日本絶滅紀行
怪獣千一夜
秘宝館
掲示板
マガジン登録
メール
まぼろし商店街
まぼろし洋品店

「ガラクタ商店街」タイトル

その63
便利な実用品『回轉式踏台』の巻
弓屋かえる堂さえきあすか

 今、私の中でブームなこと。それは部屋から色をとってしまうこと。
 例えば、トイレの上にある棚の手前にかかっていた青いチェック柄のカフェ・カーテンを、ベージュのカーテンに替える。ショッキングピンクの掃除道具を白に替える。地図を貼り付けた真っ赤なピンを透明に替える。青い洗濯バサミを紺から白に替える、などなど…。今まで白やベージュって汚れが目立つから敬遠していたのに、最近はみんな白、ベージュ、生成り、茶色系にしちゃいたい気分なのです。
 
 実は、数年前に原色にはまっていた私は、実用品や洋服など、出来る限りカラフルな色にしていました。原因は占いや風水で(よくあるお話です)、西には黄色、東には赤か青。南には緑、北にはピンクと、凝り性な性格も手伝って、「運気を上げるぞ!」とばかりに、いっぺんにカラフルなお部屋&外見になったのです。少し落ち着いた(?)今となっては、どうしてあそこまで色に執着したのか疑問に思うほどです。でも、そんな自分の心境を会計事務所のKさんに話したところ、
 「色や香りにはまる時って、気持ちが疲れている時で、何かにすがりたいんですよ」
 といわれ、妙に納得した私は、思い切って今あるたくさんの色を整理して、毎日一番使う台所を、すっきりさせることにしたのです。そう、せめて台所だけでも…という感じで。
 
 ところで、その56を読んでくださった方は、
 「台所はすっきりしているんじゃないの?」
 と思われるかもしれませんが、なかなか上手くはいかないものです。56で紹介した緑色の帯をセンターに敷いたテーブルは、書斎のデスクと化したのです。というのは、テーブルの上にパソコンとプリンターがのっかったからです。自宅でも仕事が出来るようにと考えての結論で、部屋のスペース上仕方なく、長時間座っていることを考えた上で、広いテーブルがいいということになりました。そしてテーブルの横には大きな本棚も置いたので、完全に書斎(?)みたいになってしまい、食事をしようという雰囲気はなくなり、ごちゃごちゃした空間になったのです。そうです。玄関開けたら書斎です。トホホ…。そんな生活空間の変化から、私の「色をとりたい欲望」に火が点き、ごちゃごちゃの中にもすっきり!がテーマとなったのでした。

台所に踏台
台所に踏台

 けれど、古いモノとパソコンやプリンターって、同じ空間にいても、いまひとつしっくりこないのが悲しいところ。かといって、全部新しくしてしまうと、なんだか深みがなくなって、さみしい気分になるし、新旧の調和なんていうとおおげさですが、そんなバランスについても考え中の今日この頃なのでした。そんな中で、テーブルと本棚の横に、古い踏み台を置いてみました。その上には古いカゴを置いて、普段よく使う薬やサプリメントを入れています。新しい家具やパソコンの近くに古いモノを置いたわけですが、同じ木製品なので、なんとなくサマになるのが嬉しいところ。そして、背の低い私にとって踏み台は、実用品としても重要な存在なので、使いやすい場所にあるのは嬉しいのでした。

回転式踏台
回転式踏台

踏み台銘板
踏み台銘板

階段のようになる
階段のようになる

 そんなひと昔前に作られた踏み台には銘板が付いています。商品名は『回轉式踏台』。なんと実用新案登録までされていて、早速特許庁のホームページから番号を入力して検索してみましたが、残念ながら調べられませんでした。写真を見ていただくとおかわりのように、踏み台の内側に取り付けられた階段部分が、クルッと回転して簡単に取り出せるというアイディア商品のような代物。単純でありながら考えられた踏み台だと思うのです。階段のようにすれば、安定さも増しますし、実に便利。素晴らしい!と思っていたら、最近家具売り場でも新品を売っていました。近寄ってみると銘板はありませんでしたが、やはり良いモノは残っていくのだと思ったのでした。
 さて、そんなこんなで、しばらくは新旧のバランスとお部屋の“色とり”がブームとして続きそうです。

安定は抜群
安定は抜群

ケロちゃん勉強中
ケロちゃん勉強中


2007年4月11日更新
ご意見・ご感想は webmaster@maboroshi-ch.com まで


その62 美味しい野菜&野菜種袋の巻
その61 元旦の福袋!日満ポンプと戦前鉛筆削りの巻
その60 国産マッチ創始者『清水誠』とマッチ入れの巻
その59 “萬年海綿器”と“スタンプモイスチャー”の巻
その58 上野「十三や」のつげ櫛の巻
その57 斎藤真一『紅い陽の村』と『夫婦岩』の大皿の巻
その56 ケロちゃん色の帯と『LUNCOの夏着物展』の巻
その55 こわれてしまった招き猫「三吉」の巻
その54 下北沢の『古道具・月天』と画期的発明鉛筆削りの巻
その53 無料で魅力的なモノ、例えば「ケロちゃんの下敷き」の巻
その52 時間の整理と時間割の巻
その51 自分へのごほうび、昔の文房具に瞳キラキラの巻
その50 アンティーク家具を使ったブックカフェで…の巻
その49 『Lunco』と『小さなレトロ博物館』、着物だらけの1週間の巻
その48 コルゲンコーワのケロちゃんと『チェコのマッチラベル』の巻
その47 「旧軽の軽井沢レトロ館にてレースのハンカチを買う」の巻
その46 濱田研吾さんの『脇役本』、大山と富士山型貯金箱の巻
その45 横浜骨董ワールド&清涼飲料水瓶&ターコイズの指輪の巻
その44 『セルロイドハウス横浜館』とセルロイドのカエルの巻
その43 奈良土産は『征露軍凱旋記念』ブリキ皿の巻
その42 ブリキのはがき函と『我楽多じまん』の巻
その41 満州は新京の絵葉書の巻
その40 ムーラン鉛筆棚の巻
その39 「Luncoのオモシロ着物柄」の巻
その38 ペンギンのインキ壷の巻
その37 「更生の友」と「ナオール」こと、60年前の接着剤の巻
その36 鹿の角でできた「萬歳」簪の巻
その35 移動し続けた『骨董ファン』編集部と資生堂の石鹸入れの巻
その34 「蛙のチンドン屋さん」メンコと亀有名画座の巻
その33 ドウブツトナリグミ・マメカミシバヰの巻
その32 ガラスビンと生きる庄司太一さんの巻 後編
その31 ガラスビンと生きる庄司太一さんの巻 前編
その30 『家庭電気読本』と上野文庫のご主人について‥‥の巻
その29 ちんどん屋失敗談とノリタケになぐさめられて‥‥巻
その28 愛国イロハカルタの巻
その27 ちんどん屋さんとペンギン踊りの巻
その26 「ラジオ体操の会・指導者之章」バッチと小野リサさんの巻
その25 針箱の巻
その24 カエルの藁人形と代用品の灰皿の巻
その23 『池袋骨董館』の『ラハリオ』からやってきた招き猫の巻
その22 東郷青児の一輪挿しの巻
その21 西郷隆盛貯金箱の巻
その20 爆弾型鉛筆削の巻
その19 へんてこケロちゃんの巻
その18 転んでもただでは起きない!達磨の巻
その17 ケロちゃんの腹掛けの巻
その16 熊手の熊太郎と国立貯金器の巻
その15 単衣名古屋帯の巻
その14 コマ太郎こと狛犬の香炉の巻
その13 口さけ女の巻
その12 趣味のマーク図案集の巻
その11 麦わらの鍋敷きの巻
その10 お相撲貯金箱の巻
その9 カール点滅器の巻
その8 ピンク色のお面の巻 後編
その7 ピンク色のお面の巻 前編
その6 ベティちゃんの巻
その5 うさぎの筆筒の巻
その4 衛生優美・リリスマスクの巻
その3 自転車の銘板「進出」の巻
その2 忠犬ハチ公クレヨンの巻
その1 野球蚊取線香の巻


「カリスマチャンネル」の扉へ