コルゲンコーワのケロちゃん指人形が大好きな私ですが、それと同じくらい可愛らしくて、骨董市などで見かけると見捨てられないというか、ついつい手をのばしてしまう、素朴な人形があります。縁日で見られる、射的の的になった人形です。
出来もご覧のとおり、材質もそれなりなので、出会った時にはすでに欠けていたりするのですが、見ていると、気の毒な気持ちにもなってきて、何度となくつれて帰ってきたのでした。
このような射的の人形は、大正時代からあったそうです。素朴なものばかりでなく、もっと良いつくりの人形もたくさんありますが、私はこの見捨てられているような、わびしい存在の人形たちに惹かれてしまうのです。
まずは、黒いクマさんとペンギンさん。クマさんは赤いリボンを締めてオシャレしていますね。ペンギンさんが真っ黒なのって、なんだか異様な気がしますが、色を塗るのが面倒だったのでしょうか? 高さはペンギンさん55ミリ。クマさん50ミリです。黒の中に黄色と赤がポイントになっていますね。
次は、足の欠けた水色のぞうさんと、ピンクとグリーンという、斬新な色合いのフクロウさん、黄色いイヌさんです。高さは3つとも、ほぼ一緒で50ミリ。黄色いイヌさんは、似たデザインで貯金箱もあります。人気があったのでしょうか。そうそう、黒いクマさんの貯金箱も、どこかにあったと思います。
こうして横向きで並べて眺めてみると、なんだかボーッとした感じがして、可愛らしいです。
私は縁日や温泉場などで、射的をして遊んだ経験は、ほとんどないのですが、こんな人形たちがずらりと並んでいたら、やっぱり欲しくなって、トライしたように思います(打つのはかわいそうな気もしますが‥‥)。どこか線の崩れた、本当の意味で、「手づくり」という感じがするのに惹かれるのでしょうね。