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かれこれ、15年は前の話になりますが、やきもの好きな会社の同僚につれられて、本郷3丁目の雑居ビルに入っていた骨董店へ行ったことがあります(廃刊した雑誌に広告を出していたお店でしたが、今はあるのかな?)。薄暗いコンクリートの階段を登り、オレンジ色の灯りがついた薄暗い店内で、見せてもらったのは、古い唐津の陶片‥‥。くすんだベージュに、黒で描かれた模様の欠片を手のひらにのせながら、あ~でもない、こ~でもないと話し合う同僚と店主の姿を、なんて渋くてカッコイイんだと思いながら、眺めていました。

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残念ながら、私は陶片の世界へ足を踏み入れることはありませんでしたが、そんなやきもの好きな彼女の影響もあって、日本各地でつくられるやきのもに興味が湧いてきました。当時は、備前焼、萩焼など西日本のやきものに惹かれていましたが、いつか求めたいと思っていたのが、織部です。深い緑色の、力強い姿がヨイなぁと思ったのです。

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そんな思いが下地にあって、やってきたのがこの織部の大皿です。直径が40センチ以上もあります。重たく、どっしりとした仕上がりになっており、描かれた絵柄の意味は、よくわかりませんが(ご存知の方がおられたら、お教えいただきたいです)、実にダイナミックといいますか、迫力のある構図で、和風のような、洋風のような、不思議な魅力のある大皿だと思います。昭和初期のモノだそうです(古い木箱に入っていました)。実用品として使用するには、わが家はスペース不足でもあり、厳しいものがありますが、テーブルの上に置くだけでも絵になる存在感は、実に見事だと思うのです。私はこの大皿に、子供のお菓子など置いています。まとまって置けるので、便利ですよ。

おしまいになりましたが、もうすぐ骨董ジャンボリーが開催されますね。8月3日金曜日から5日までの3日間だそうです。ブログ内でご紹介しました、古道具・月天さん人形骨董・たけひさん、Luncoさんびん博士さん、かんぢやさん西洋アンティークmumuさん、谷中ひよこ堂さんあんてぃーく・かのんさんをはじめ、お世話になった骨董屋さんが出店されます。楽しみですね! 

  

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今回ご紹介するのは、ガラスのボタンです。ご覧のとおり黒い色で、よく見ると飛行機が描いてあります。それも、直径が11ミリという小ささなのに、飛行機の翼には、日の丸が描いてあるからスゴイ! 日の丸の大きさは1ミリですよ! 骨董屋のご主人に、「戦闘機が描かれた、代用品のボタンだぞ。珍しいから持っておけ」といわれて求めたっけ。

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それにしても、この小さなボタンは、飛行機のまわりに細い横縞も描かれ、本当に凝っています。戦前の代用品としてつくられたボタンは、何種類か持っていますが、飛行機が描かれたのは、これだけです。そして、うちにいる中では一番小さいボタンかも‥‥。もっと大きいと、陶器製のボタンもあります。いずれご紹介しますね。

 

 

おまけ

故郷の夕焼けです。

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飛行場へ降りようとする自衛隊のジェット機。下を走るのは、境港線の汽車です。

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思わず、手を合わせて祈りたくなるような、そんな夕陽です。 

 

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7月のはじめに、古道具・月天のTさんが、わが家に遊びに来ました。お会いしたのは、昨年夏の骨董ジャンボリー以来でしょうか。も~。なんて時間が経つのは早いのでしょう。メールや電話では連絡していたのですが、下北沢にあるお店に行きたいと思いつつも、うちからは乗り換えが何度かあって、ちょっと行きづらい‥‥。それに、子供と一緒となると、神社や公園と違いますから、ジッとしていないしなぁと思ったり。そうこうしているうちに、わが家に足を運んでもらうことになりまして、ひさしぶりに古道具のお話をしたのでした。

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東郷神社の骨董市が懐かしいね、なんて話から、あの頃は陽も登る前の早朝から、コレクターの方々がやってきて、トラックから荷物を出すと同時に物色して、競走するかのように、お目当てのモノを探していたっけ。今は大半の骨董市が早朝開催じゃなくなりましたが、風情があったというか、独特の光景で、私は大好きでした。そして、モノ探しの後は、原宿駅の近くにあった喫茶店で、戦利品を見せ合ったり、物々交換をしていた先輩コレクターたちがいました。そんな様子を思い浮かべながらのお話です。

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この日、Tさんにゆずっていただいたのが、コレです。なんだと思いますか?  ご覧のとおり、ペン先の形をしていますが、なんと水入れ&文鎮なんです。ローマ字で「MIZUIRE」、「BUNCHIN」、「M.O」と描いてあります。 以前から意識していたモノでしたが、縁がありませんでした。ひさしぶりに見たのですが、やっぱりカッコイイです!

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大きさは、全長88ミリ。幅32ミリです。水入れですから中は空洞なので、文鎮というほど、重たくはありません。

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裏面はこのとおり。金属製です。思うに、水入れとしては不適切な素材だと思うのですが、案外種類があったりします。 

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実物のペンを並べてみると、こんな感じで、書斎の机の上に、さりげなく置いてあったら、目が合うたびにホレボレするような、魅力的な文具だと思うのです。

 

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