No.34 第1回・倉敷懐かしマーケットで買った"イワタ式洗眼器"

34-1.JPG1999年11月23日、私は岡山県の倉敷市にいました。この日は、倉敷市の紡績工場跡地にできた、有名な観光スポット、アイビースクエア内の広場にて、記念すべき第1回目の、"倉敷懐かしマーケット"が開催されたのです。約12年前の話です。今回ご紹介する、岩田硝子工業株式會社の"軽便・イワタ式洗眼噐"は、この日、ここからつれて帰ったモノのひとつなのですが、よく覚えていたでしょう? 実は、私が連載していた『骨董ファンVol.13』の『掘り出しモノ日記』を、ひさしぶりに読み返してみたら、懐かしマーケットで、この洗眼器を買った話が書いてあって、「そうだったなぁ~」と、思い出したわけです。本当は、購入日や金額など、マメに記録しておけばいいのでしょうが、私の場合、性格的に無理でした。 34-2.JPGイワタ式洗眼器は、デッドストックだったので、「この箱はニセモノではないのか?」と思うほど、よい状態で出てきました。でも、この類のニセモノをつくったところで、買う人は限られているでしょうし、だいたい、たいした利益がでるはずもありません。嬉しい出会いに、喜んで2つ購入しちゃいました。そんな様子を思い出しながら、ひさしぶりに箱から取り出してみると、ゴム球が劣化しています。そう、ゴムは劣化するんですよね。その上、ほかのモノに被害を与える可能性が高いので、長期保存する場合は、注意しなければいけません。状態がいいうちに撮影して、ご紹介しようと思いました。掘り出しモノ日記では、写真ではなく、イラストで紹介していましたから。

34-3.jpg箱の中には説明書も入っていました。読んでみると、
 「 ― 略 ― 本器は従来の不完全なる物と異り、近代的理科學を應用し、研究の結果製作致しましたものなれば、百パーセントの実績を上げ得る特徴を具備して居ります。特に使用簡易にして御家庭に於て、或は外出先にての洗眼には、最も適当と確信します」
とあります。"百パーセントの実績"って、なかなか書けるものではありません。「眼病の治療、眼病の豫防、眼質の美化」において、素晴らしい力を発揮した洗眼器なのだそうです。洗眼器を手にとってみると、薄いガラス製です。ゴム球を差し込む部分もガラス管なので、ていねいに取り扱わないと、割れてしまうのではないかと心配になります。でも、パッケージに描かれた、女の子が目を洗う絵は、なんとも可愛らしく、箱だけでも"昭和レトロ"って感じで、飾っておきくなるのです。
ところで、倉敷懐かしマーケットも、次回で40回目だそうです。現在は、会場が芸文館の広場だとか。もう少し子供が大きくなったら、観光を兼ねて行きたいです。*倉敷懐かしマーケットのHPがなかったので、詳しくご紹介しておられる、sazaeさんのブログにリンクを貼ってしまいました。次回開催は、7月31日、第5日曜日だそうです!

34-4.JPG


...トップページへ

Author


    さえきあすか -asuka saeki-
    忘れ去られてしまいそうな、昔なつかしいモノたちに魅せられて、コツコツ集めています。古くさいけど、あたたかくて、あたらしい。そんな愛すべきガラクタたちをご紹介します。

    旧サイト連載:
    駅前ガラクタ商店街
    …昭和以前の生活雑貨録

さえきあすかの本

Powered by Movable Type 5.03

2014年1月

      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  

このブログ記事について

このページは、さえきあすかが2011年6月28日 05:55に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「No.33 昭和初期の「バンザイマスク」と恐怖のロタウイルス」です。

次のブログ記事は「No.35 戦前の浅草寺絵葉書と、自転車で早朝の浅草へ行く」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。