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第14回 和顔というニューフェース!
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前回の伊峡のそばに、各個人ですき焼きなどを鍋でつくって食べる「はらの」という店があった。確か700円くらいだったか。少し体が弱っているので、鍋でも食って暖まろうとおもって、その店に行くと、なんと幕がかかって新築ビルが建築中だった。
ガーン!
残念だ。これだからなあ。定食屋も気になったらすぐ入っておかないと、次に行くともうなくなっていることがままあるのだ。最近も中目黒で懇意にしていたとんかつ屋がいきなり消滅していたので衝撃を受けたばかりだ。最近勘違いヤングが増えている中目黒はしかたがないとして、神保町でこういう目に会うとはなあ。まあ、嘆いていても、とりあえずおなかがすいているので、どこか店に入ろう。そうだ、いっそ新しい店に入ろう…と思って、最近近くで発見した新しい店に入ることにした。伊峡の通りから靖国通りに戻ったところにあるその店は和顔と書いて「わがん」と読むらしい。メニューをざっと見ても、大体600円台なので入ることにした。ただ、どうも店の構えからは大戸屋に近い「匂い」がする。入り口のところで、食券を買うが、このような前払いシステムも似ているなあ。とりあえず、一番安い「三彩」という定食を食べることにする。なにしろ税込みで480円だから学食なみの安さだよ。
窓側のカウンターに座って、お茶を持ってきてくれた店員に「ここチェーンですか?」と聞いてみる。「いえ、今のところここだけです」と杉田かおる似の店員は言った。オレ、杉田かおる好きだから、これだけでもう元がとれたなあ(笑)。「で大戸屋と関係があるとか?」とさらに聞くと、「あっ全然ないです」と大きく手をふりつつ、杉田かおるは去っていった。
店内はけっこうヤングから古本買いのおじさんまで幅広い層で結構混んでいる。女だけの客も多い。店が明るいつくりなので女性も入りやすいのだろう。
そうこうしている間に「三彩」が到着。おかずはコロッケと野菜入り卵焼き、そして鶏塩焼き。それに漬物と、たっぷりとした汁がつく。同店ではこれを御実御汁食(おみおつけ)と呼んでいる。要は野菜たっぷりのトン汁というわけなのだが、なかなかこれが弱った体にはウマイ。おかずもどれもくどくなくて、なかなか良い。ひなたで弁当食っているみたいだなあ。ちなみに、この野菜たっぷり系では吉野屋のけんちん汁というのもなかなか良いかんじの食べものですね。しかし、けんちん汁とか野菜たっぷり系の汁は、自宅で食べると結構「またかよ」というかんじでうんざりするのに、外で食べるとなんでおいしいのかね。不思議だなあ。この感覚、よその家でカレーよばれるのと似ているかなあ。
ちなみに、このお店、他のメニューもとろろとか、納豆とか、煮豆とか、結構ヘルシー系でなかなか良いあんばいだった。気になったので家に帰ってネットで調べて見たら、どうやら給食系の会社がやっているらしい。道理でメニューもヘルシー・バランス系なわけだね。
カレーや揚げもの、こってり洋食ばかりに挑戦しなければならない神保町では、非常に貴重な店の発見であった。
2004年3月4日更新
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