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「定食ニッポン」タイトル

第16回 立ちそばで定食が食べたくなって(2)
…市ヶ谷「ゆで太郎」

畸人研究学会今柊二


 半蔵門から市ヶ谷のあたりというのは実に微妙な場所だ。少しがんばれば「定食の桃源郷」と呼ばれる(私が勝手に呼んでいるだけだが)、神保町にたどりつけるのだが、30代もなかばになると、用件が立て込んで時間がないときもままあるので、そういうときは市ヶ谷界隈で早急に決着をつけねばならない。しかし、このあたりサラリーマンは多いくせにそれほど「そそる」定食屋があまりない。かつて、そう1990年代初頭の社会人になりたての頃、仕事の事情があってこのあたりをうろうろしていたが、その頃はアルカディア市ヶ谷(私学会館)そばの「カレーの王様」でよくコロッケカレーを食べた。カレーは適度に本格的で、ボリュームも結構あり、福神漬けなど薬味関係も食べ放題だったし、値段もサラダをつけて500円台だったのだ。しかし、その後同店は少し値上がりしたので足が自然に遠のいた。やはり500円台というのは大きなポイントであり、それを超える食事価格の場合は何かしらの中毒性か、付加価値がつかないとリピートしないなあ。たとえば800円でも食後にデミタスコーヒーがつくとか、かぼちゃ煮など「おお!」と思わせる手づくり惣菜の小鉢をいくつかつけてくれるとかね。

「立ちそば」の「ゆで太郎」

 そんなわけで、市ヶ谷界隈で愛用するのが、「立ちそば」の「ゆで太郎」。四谷、市ヶ谷、半蔵門近辺などにいくつかある(他にもあるけど)。この「ゆで太郎」の長所はいくつかあるが、まず「もりそば」が安くて、「まあまあ」うまいこと。220円だもん。かけそばと値段がいっしょというのもエライ。最近流行っているセルフの100円うどんの店も釜揚げになると100円じゃないのは解せないよね。そんなに麺を冷やすのに労力がいるのか? もっと腹立たしいのが一般のそば屋の「ざるそば」の値段。「つゆが違うから」とか「海苔が載っているから」という言い訳があるけど、あきらかにもりそばと同じつゆを使い、違うのは海苔の有無だけという店も多いよなあ。まあ私は食べないからいいけど。ちなみに、この「ざるそばへの怒り」というのは、渡辺和博大先生の「金魂巻」シリーズのなかでも、「貧乏コピーライター」(だったっけ?)の「貧乏」を象徴する発言として登場していたなあ。確か、その発言をして周囲から浮いてしまうという設定だったなあ。「金魂巻」を読んでいたのは大学生のときだったが、よもや自分がおじさんになって同じように怒り狂うとはなあ(…呆)。だって冷たい麺食べたいものなあ…。

「ゆで太郎」

 さて、「ゆで太郎」に話を戻すと、ここは麺は白い系で、やさしい味というのも特徴。さらにもうひとつの長所は丼系メニューも豊富ということ。天丼、カツ丼などとセットにできるのであった。私が食べた1月は「カツ丼とたぬきそば」のセットがサービスで620円のところ、570円。さらにたぬきもただで冷たくできる(泣)。

「カツ丼とたぬきそば」

 ガツンと腹にたまるカツ丼を冷やしたぬきでズドンと流し込み、冷水をゴギっと飲めば、腹の底から「おっしゃ!」というかけ声が湧き上がり、楊枝をくわえて「ごっさん!」と叫んで店を出れば、あなたも実に正しい「冷たいもの好きせっかち」サラリーマンです。そして営業の合間に喫茶店で「レイコー(アイスコーヒー)」飲んでだらければもう満点です(笑)。


2004年4月15日更新
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[定食ニッポン]
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