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第23回
「アイスコーヒーって誰が発明したの?」
の巻 |
今年も毎日暑くてたまりません。こんな時にはアイスコーヒーを頼んで体の中から涼しくなりたいものです。
「アイスコーヒー」は日本人くらいしか飲まないとも言われている。ある国では氷の入ったグラスを別に用意して、それにコーヒーを注ぎながら飲むそうだ。世界的には珍しい喫し方らしいが、いつ登場したのだろうか。
石井研堂の『明治事物起源』を見ると、明治24年、の氷店のメニューに「氷コーヒー」が記載されている。
また、明治36年の「食道楽 秋の巻」(村井弦斎著)にもコーヒーを井戸で冷やす製造法が記されているから、すでに明治時代からあったようなのだ。
「昭和2年に、コーヒーエキスを冷やして、神宮球場で売ったという記録があります」(月刊喫茶&スナック編集部)。
世界的に見るとアルジェリアのマザグランという町では、水で薄めたコーヒー『カセーレジョール』を飲む習慣があったという。今はコーヒーと氷をシェイクした『コーヒースムージー』などがシアトルを中心に流行しているそうだ。
ところでガムシロップはいつから添付されたのか。
「大量に作り置きしたアイスコーヒーは時間が経つと濁ります、これを防ぐため砂糖が最初から入っていましたがお客様の嗜好の変化で、甘味を別添するようになりました」(同氏)。
なお、家庭用の『アイスコーヒー』を初めて発売したのはポッカコーポレーション。昭和51年に820グラム入りで発売した大缶は爆発的に売れた。「お客様からもっと大きな容量が欲しいというニーズと、当時、冷蔵庫が大型化してきて大きな缶が入るようになったのがマッチしました」(ポッカ)。
現在、缶コーヒーの売上はジョージアが一位だ。しかし当初、日本コカコーラ本社のアメリカ人首脳たちは、「そんなもの売れるわけない」と市場を横目にみていた。だが国内の一部ボトラーが独自に缶コーヒーを発売、無視できなくなる勢いでシェアを延ばしていくと、昭和50年に参入し自販機網の巨大さで、あっという間にトップとなった。
最近のアメリカではアイスティーがもてはやされているという。冷たいティーに抽出された渋味が皮膚がんに良いらしい。この影響からアイスコーヒーも流行ってきたというから面白い。
●報知新聞を改稿
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2006年8月18日更新
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