今回ご紹介するのは、玩具です。その名も"投下爆裂弾"。なにやら物騒な商品名ですが、気泡がたくさんつまったガラス製の爆裂弾なのです。どんなシロモノかというと、ご覧のとおりいたってシンプルで、砲弾の形をしたガラスにタコ糸が巻かれ、糸の先には、旭日旗が描かれた尾びれのような紙が付いていて、裏面に、「實用 川口製 玩具 投下爆裂弾」と書いてあります。
ガラス砲弾の直径は35ミリ、横幅15ミリ。タコ糸をゆるめると、上下二つに分かれるようになっています。遊び方は、紙火薬をガラスの間にはさんでからタコ糸を締めて、上に放り投げ、地面に落ちた衝撃で、火薬がパンと鳴るのを楽しんだそう。落ちた時にガラスが粉々にならなかったのか、気になるところです。
ちなみに、私は遊んだ経験はありませんが、紙火薬をはさんで投げる爆弾のおもちゃは、戦後もプラスチックや金属でつくられたものが、駄菓子屋で販売されていました。駄玩具を扱った本でもよく紹介されていますから、覚えている方も多いのではないでしょうか。
私的には、細かい気泡がたくさん入っている、とろ~んとしたガラスに魅力を感じます。ガラスの玩具は人気があるので、骨董市で、投下爆裂弾と出会った時も、複数出たのですが、すぐになくなりましたよ。
気になる街角 *平成24(2012)年 お花見レポート③*
4月10日の小石川植物園です。桜は満開。時折吹く風で、花びらが雪のように舞います。娘は「雪だ~」と大喜び。
この日は、ふだん静かな公園も、たくさんの人で大賑わいでした。
本当に見応えがあります。
昭和14(1939)年に竣工された植物園本館も、桜の花が嬉しそう‥‥。このステキな建物の設計者は内田祥三さん。安田講堂など東京大学構内の多くの建物の設計者でもあり、特徴的なデザインは「内田ゴシック」と呼ばれたそうです。
ただただ、きれい‥‥。