No.28 電話料金箱という存在を教えてくれた、木製の電話料金箱

28-1.JPG

28-2.JPG

はじめに、お詫びと訂正をしたいと思います。No.8でご紹介しました、水色のプラスチックと木でできた電話料金箱ですが、プラスチックではなく、セルロイドだと判明しました。スミマセン‥‥。触った感じがとても硬かったので、プラスチックだと思い込んでいたのですが、よく見たら、しっかりと枠組みをした木の上に、薄いセルロイドの板が、ていねいに貼られていることがわかりました。よって、No.8の"プラスチック"という記述は、すべて"セルロイド"に訂正させていただきました。ご了承ください。実は、だいぶ前(2月頃)に親しい業者さんからも「昭和25年から30年代はじめのセルだと思うよ~」と連絡をいただいていまして、いつ訂正しようかと考えていたのです。

28-3.JPG

お口なおし(?)に、もうひとつ電話料金箱をご紹介します。全体が木でつくられた、楕円形の料金箱です。箱に直接文字が描かれていないのは残念ですが、実際に電話料金箱として使用していたモノだと聞いています。料金箱には、紙をはめ込むことができる枠が2つあり、中央の縦書きの枠に、電話料金箱など使用目的を書いた紙を入れ、下の枠には、お店や下宿の住所などを書いて差し込み、柱などに取り付けたのでしょう。一見地味に見えますが、とても美しい楕円形をしています。木目も美しく、実にていねいにつくられたモノだと思うのです。そして、中央の板に使われたセルロイドも、時間の経過から波打ち、飴色に変色していましたが、そこがまた趣きを感じます。写真だと飴色のセルロイドがわかりにくいので、詩吟とコーヒーと毛筆が得意な、会社の上司Kさんに、「電話料金箱」と書いてもらいました。難しかったみたいですが、ありがとうございました。

28-4.JPG

この電話料金箱は、京都にあった骨董屋"骨董鯨や"で求めたモノです。「これは‥‥?」と手に取った私に、「それ、いいでしょう。電話料金箱なんですよ」と、それまで知らなかった電話料金箱という存在を、教えてくれました。そういえば、No.1No.23でご紹介した無針紙綴器を教えてくれたのも、このお店でした。木製品が醸し出す、時代感といいますか、そのカッコよさを教えてくれたのです。現存していたら、ご主人は常々「不便を楽しむ」と話しておられ、携帯電話も持たないような人でしたが、さすがに持ったかな‥‥。オークションをはじめとする、ここ数年の激変ともいえる古物の流通を、どう語ってくれるのか、ふと聞いてみたい気持ちになります。
 

おまけ 気になる街角 
 
28-5.JPG

お散歩の途中に、最近では、あまり見かけないホーロー看板と遭遇しました。


...トップページへ

Author


    さえきあすか -asuka saeki-
    忘れ去られてしまいそうな、昔なつかしいモノたちに魅せられて、コツコツ集めています。古くさいけど、あたたかくて、あたらしい。そんな愛すべきガラクタたちをご紹介します。

    旧サイト連載:
    駅前ガラクタ商店街
    …昭和以前の生活雑貨録

さえきあすかの本

Powered by Movable Type 5.03

2014年1月

      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  

このブログ記事について

このページは、さえきあすかが2011年5月31日 18:27に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「No.27 水郷の町・佐原と潮来で花鳥柄のコースター&お盆に出会う」です。

次のブログ記事は「No.29 明治コナミルクのバケツと五七桐花紋グラスをEXPOで」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。