No.50 京王線上北沢のキジバトスタンプと、割れたガラスの小鉢

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窓を開けたら、一面に青空が広がり、とても気持ちがいい、日曜日の朝です。まだ6時半ですが、この界隈は布団を干すのが大好きな人が多く、わが家をはじめ、数件がいっせいに布団を干しはじめました。洗濯をしながら、娘に"あつまれ!ワンワンわんだーらんど"を見せ、終わったら散歩を兼ねて、靖国神社青空骨董市へ行ってみようと思いました。

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50-7.JPG今回の骨董市は、今まで見た中で一番多い出店数でした。キラキラ太陽の光をあびて、木々の間に並ぶお店は、なんだかとてもきれいに思えます。ふと、小さな可愛らしいガラスの小鉢を見つけました。薄緑色で、細かい模様のプレスガラスもステキです。2つあり、お安くしていただき、これはびっきさんに紹介しようっと、なんて思いながら、ひき続き、キョロキョロと見てまわります。骨董市のすぐ近くには、おそばやカキ氷、アイスクリームなどを食べることができる外苑休憩所があり、それも、懐かしい感じのする古い建物で、足を踏み入れた途端に、観光地にきた気分になります。娘も大喜びで、椅子に乗ったり、降りたりを繰り返し、自動販売機に興味津々で、触って観察しています。もう少ししたら、抱っこ紐を使わなくなるんだなぁと思いながら、よそ見をした瞬間、ガシャンという嫌な音が‥‥。50-4.JPG

 

50-5.JPG一瞬の油断でした。娘がさきほど買ったばかりのガラスの小鉢を、地面に投げたのでした。娘が悪いのではありません。そばに置いた私の不注意です。当然のことながら、小鉢は2つとも割れていました。あ~あ~。‥‥‥。

ここからは、自分の気持ちをどう納得させるかなのですが、娘がケガをしたわけでなし、お財布を落としたわけでなし、自転車が盗まれたわけでなし‥‥と、もっと悪いことを想像しながら、大きく深呼吸をして、気持ちを切り替えたのでした。とはいっても、このまま何も買わずに帰るのは、なんだか納得がいきません。こういう気持ちの時が、一番危険なのですが、仕方ありません。またまた娘と会場へ戻り、キョロキョロ物色しつつも、ピンと来ず、なにもないなぁと思った最後のお店で、視界に飛び込んできたのが、京王線の各駅に置かれていたという、記念スタンプでした。それも、鳥が描いてあるのです。いろんな種類の鳥がありましたが、キジバトが欲しいと思いました。

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50-9.JPG実は、キジバトには縁がありまして、昨年ケガをしたキジバトを旦那サンが連れて帰ってきたのです。慌てて近所のお店で、子犬用のカゴや止まり木、鳩用の餌を買い、まずは弱った鳥は温めることだと、旦那サンは、使い捨てカイロをタオルに包んでカゴに入れ、様子を見ることにしました。しばらくすると、キジバトは賢いですね。自分に危害を加えないと思ったのか、餌を食べはじめました。

家の中にいるキジバトは、案外大きいので、玄関にカゴを置いたのですが、ドアを開けると、狭い玄関の半分を占領して、キジバトがいる光景が、なんともおかしく、ほとんど鳴かないキジバトが、もぞもぞ動きながら、私を見ている姿も、とても可愛かったです。そして、2週間が経ち、もう大丈夫だと、旦那サンが判断して、早朝ベランダから離したのですが、立派に飛んでいった時は、さびしかったけれど感激しました。そんな経験から、キジバトには思い入れがあるので、スタンプを買うことにしたのです。このスタンプには、"京王線 上北沢"の文字もあります。いつ頃まで使われたモノなのでしょうか。ほかにも何種類か鳥のスタンプがありましたから、京王線沿線には、鳥が多いということなのでしょうか。

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50-3.JPGしかし、自転車で帰る途中、カゴに入れた小鉢が、カシャカシャと、いかにも割れたという感じの音を立てるのが、なんとも空しく、申し訳ない気持ちになりました。今回のことを反省して、娘とモノは、距離を置くことにしたいと思います。


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    さえきあすか -asuka saeki-
    忘れ去られてしまいそうな、昔なつかしいモノたちに魅せられて、コツコツ集めています。古くさいけど、あたたかくて、あたらしい。そんな愛すべきガラクタたちをご紹介します。

    旧サイト連載:
    駅前ガラクタ商店街
    …昭和以前の生活雑貨録

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このページは、さえきあすかが2011年9月 2日 06:30に書いたブログ記事です。

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