No.67 『魔法のマコちゃん』飾り帯と、娘とはじめての里帰り

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この帯は、私が七五三の時につけたモノです。11月の最初に5泊6日で、出産後はじめての里帰りをした時に、妹が押し入れの中から、出してきてくれました。「七五三で使ったやつだって。お姉ちゃんが好きだと思って」って‥‥。思いがけない再会にビックリです。

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築40年を超えた実家に、古いモノは残っていないかと、何度となく探してきたのに、見つけることができなかったこの帯は、少し前に家のリフォームをした時、妹の部屋の天袋から出てきたそうです。『魔法のマコちゃん』と書かれた赤い箱に入った小さな帯。残念ながら、懐かしいと思うほど記憶に残っていないのですが、状態よく出てきたことに感激しました。

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『魔法のマコちゃん』は、『魔法使いサリー』、『ひみつのアッコちゃん』に続く、"東映魔女っ子シリーズ"の第3作だそうです。でも、サリーちゃんや、アッコちゃんに比べると、いまひとつ記憶に残っていないのが残念。内容は、人魚だったマコちゃんが、あこがれの人間になって、恋をしたりして、人間の世界で生きていくというお話で、 成田闘争とか当時の世相も描かれていたとか(記憶にないけど)。

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七五三の写真を見てみると、正面から撮っているので、肝心の魔法のマコちゃん帯は、端っこしか写っていません。だから、余計に記憶に残らなかったのでしょうね。

 

今回の里帰りは、行きは娘と2人で出発。はじめて飛行機に乗った娘は、多少ぐずりましたが、緊張しまくりの私よりは、リラックスしているようでした。

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到着した日は、素晴らしい晴天で喜んだのですが、日本海側の天候は変わりやすく、翌日からは雨か曇りだそうです。急いで記念写真を撮らなくては! 伯耆富士と呼ばれる美しい大山をはじめ、弓浜半島から眺める日本海、海沿いの松林と、そこに咲く黄色いツワブキの花‥‥。特別なものじゃなくても、広い景色に、娘は大喜び。

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美しい松の木は、今年はじめの大雪で、かなり折れてしまったそうです。境港の船の被害も、かなり大きかったようですし、ところどころ屋根にブルーシートがかかった家がありました。大雪の被害が、まだ残っているのです。

 

ツワブキの花を越えて、日本海に向かいます。

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美しい砂浜と日本海。残念ながら大山は、ぼんやりとしか見えません。娘は、はじめての砂浜を、楽しそうに歩き、枝を拾ってなにかを書きはじめました。そんな姿を父と妹は、うれしそうに眺めています。

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考えてみたら、夕陽が地上に沈んでいく様子を見るのも、娘ははじめてです。私は子供の頃、海から登る朝日は見たことがあるから、海に沈む夕日を見たいと、ずっと思っていました。そんな気持ちを思い出すのも、娘のおかげです。

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自分のお腹からでてきた娘が、自分の生まれた土地に立つ‥‥。なんとも不思議で、ありがたくて、幸せだと思いました。  

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娘を喜ばせたいと、妹が用意した季節外れの花火。 

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そして、一番驚いたのが、この小さな菊の花。家に着いたばかりの娘に、父が庭から摘んできて、「どうぞ」とわたしたのです。私ですら花なんてもらったことないぞ。67-11.JPG

気がつくと、苦手に思ってきた父も、髪の毛はすっかり薄くなり、残っている毛も真っ白。すっかりおじいちゃんになっていました。  

  


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    さえきあすか -asuka saeki-
    忘れ去られてしまいそうな、昔なつかしいモノたちに魅せられて、コツコツ集めています。古くさいけど、あたたかくて、あたらしい。そんな愛すべきガラクタたちをご紹介します。

    旧サイト連載:
    駅前ガラクタ商店街
    …昭和以前の生活雑貨録

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このページは、さえきあすかが2011年11月12日 11:11に書いたブログ記事です。

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