No.176 続・お配り物のカガミ、三題

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今回は、No.169でご紹介しました、お配り物のカガミにつづき、3枚のカガミをご紹介したいと思います。 

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まず1枚目は、山梨県松本市の"山屋洋服店"さんです。水色のマント姿の女性は、昭和初期に流行したモガスタイル。男性は洋装と、トンビの和装姿に帽子といういでたち。金泥風の背景がゴージャスといいますか、とてもオシャレな感じがする絵柄ですね。状態もよく、裏面のカガミはこれが一番きれいです。

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こちらが、その美しい状態のカガミ面です。ほかのカガミは残念ながら錆が出ていたり、曇っていたりします。 

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2枚目は、"桑那道子"と名札をつけた女性のカガミです。パーマネントをかけたヘアスタイルのきれいな女性、戦前の女優さんでしょうか? 人気の俳優さんがコマーシャルに活用されるのは、昔も今も一緒ですね。宣伝の文句が特にないことから、あるいはお配りモノではなく、プロマイドのように販売されていたのかもしれません。

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3枚目は、状態はよくないのですが、ワインのビンに葡萄の房をあしらった、味わいのある絵柄。これまた山梨県の甲府市"土屋合名會社"のカガミです。 ワイン‥‥いいえ、葡萄酒などお酒の会社のようで、甲府という土地柄から考えて、製造販売をしておられたのでしょうか。

こんな風に数が集まってくると、楽しいものですね。宣伝する媒体に、手のひらにすっぽりおさまるカガミがあった時代‥‥。今はすっかり、宣伝と「モノ」が縁薄くなったなぁ、と、しみじみ思ったりするのです。

 


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    さえきあすか -asuka saeki-
    忘れ去られてしまいそうな、昔なつかしいモノたちに魅せられて、コツコツ集めています。古くさいけど、あたたかくて、あたらしい。そんな愛すべきガラクタたちをご紹介します。

    旧サイト連載:
    駅前ガラクタ商店街
    …昭和以前の生活雑貨録

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このページは、さえきあすかが2013年5月23日 09:00に書いたブログ記事です。

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