No.232 明治41年製造 ノリタケのデミダスカップ

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今回ご紹介するのは、金で縁取られたピンク地に、可愛らしいお花をあしらった絵柄がステキな、ノリタケのデミタスカップです。

求めたのは1991年、もう23年前になるのですね。子供だったら、成人式を過ぎて社会に出ている年頃だなあ‥‥と、あらぬことを考えてしまうほど、長い時間を一緒に過ごしてきただけあって、思い出が多く、愛着も深いひと品なのです。

このカップは、同じものが5客あります。ポット、ミルク入れ、砂糖入れとセットになっていて、当時出会ったお店のガラスケースの中でも、ひときわ輝いて見えたものです。

ひと揃えのものとあって、やはり勇気のいるお値段でしたが、この可愛らしさに一目ぼれした私には、あきらめてこの場を去ることなどできそうにありません。思い切って銀行に走り、我がものとしたときの嬉しさったら! 今でも、この時のワクワクした気持ちを思い出すと、心が安らぐというか、ほんわかした気分になります。

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ちなみに、はじめて買ったノリタケです。裏面のマークで、つくられた年代がわかるというのも、このとき知りました。

名古屋にあるノリタケ本社に問い合わせたところ、このカップは輸出用で、明治41年製造とのこと! そんな長い時を経たものだと知ったときは、嬉しくて、嬉しくて仕方がありませんでした。

自分が産まれるうんと前につくられ、海をわたってアメリカの地で暮らしていたこのカップたちが、業者さんの目に止まって日本へ里帰りし、わが家に長年住んでいる不思議さ。その道のりをあれこれ想像するだけで、楽しくなるのです。

 

さて、気がつくと10月も残り少なくなりました。正直言ってこのひと月、コーヒーをゆっくり飲むひますらないくらい、目の回るような忙しい毎日でした。

8月に亡くなった、父の四十九日を終えてホッとしたのもつかの間、娘の幼稚園の行事が盛りだくさんで、運動会がなぜか2回もあり、遠足、環境部のお手伝いなど、息つくひまもないほど。疲れもたまったのでしょう、一度ひいた風邪がなかなか治らず、薬を飲み続けながらふらふらのありさまで、日々を過ごしていました。

来月は横浜骨董ワールドも開催されるので、それを楽しみに体調を建て直し、たくさんのアンティークを眺めて、気分をリフレッシュしたいですね。

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そんな忙しい中、久しぶりに家族3人で過ごせる時間が取れたので、水郷のコスモス畑を見に行きました。

コスモスの花の色は、ノリタケのカップに似たピンク色。可愛らしい花が一面に咲き乱れるさまにうっとり。疲れているときって、ピンクのものを眺めていると、癒され方がはんぱじゃありませんね。新しい発見でした。 


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    さえきあすか -asuka saeki-
    忘れ去られてしまいそうな、昔なつかしいモノたちに魅せられて、コツコツ集めています。古くさいけど、あたたかくて、あたらしい。そんな愛すべきガラクタたちをご紹介します。

    旧サイト連載:
    駅前ガラクタ商店街
    …昭和以前の生活雑貨録

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このページは、さえきあすかが2014年10月24日 06:30に書いたブログ記事です。

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