No.62 WADA GANGU製 『いろはあそび』を、大江戸骨董市で買う

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10月16日日曜日、大江戸骨董市へ行ってきました。それも、1人で、です。時間の都合で、30分しか見ることはできませんでしたが、娘と離れて行動するのは、ひさしぶりなので、抱っこ紐をつけていないお腹あたりが、スースーするなと思いつつも、いっきに会場をまわることができました。‥‥といっても、着いたのは午後2時。会場はたくさんの人であふれかえり、まぶしいほどの太陽の光が、射しこんでいました。それも、気温は30度。前回きた時は、とても寒かったのに、今年の天候は極端なことが多いです。 

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強い陽射しは、光と影のコントラストを鮮やかにしてくれ、木々の下に並ぶモノたちを、カッコよく照らしていました。パパッと写真を撮らせていただいたのですが、なんだか、東京じゃないみたいです。会場には、古いモノ以外にも、古布でつくられた手づくりのモノや、油絵などが売られており、ふらりとまわるだけでも、本当に楽しいし、娘の心配をしなくてよいので、いい気分転換になりました。

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ただ、時間がなかったので、じっくり見ることはできず、谷中ひよこ堂に並んでいた、積み木だけ買いました(残念ながら、オーナーには会えませんでした)。昭和20年代のモノだそうです。未使用な上に、色合いが独特で、可愛いと思ったのです。当然、娘用ですよ(?)

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メーカーは「WADA GANG」。箱の左下に小さく書いてあります。残念ながら住所は書いてありませんが、神奈川県小田原市にある、"株式会社ワダガング"の商品でしょうか? ワダガングの創業は大正6年と古く、木製玩具の老舗です。現在も、木製ゲームや教育玩具、インテリア雑貨などを、すべて社内でつくることができる、木製品総合製造メーカーとして、頑張っておられます。そんなワダガング製なら、ちょっと嬉しいです。実は、以前銀座で、ワダガングのゲームを見ました。木製なのに精巧なつくりで、玩具なのに、インテリアとして飾ってもカッコイイデザインに、旦那サンと「欲しいね~」なんて、話していたからです。

商品名は「Card Play いろはあそび」とありますから、積み木というよりは、文字を覚えるためのカードの要素が強いのかも知れません。でも、パッケージには、子供たちが積んでいる様子が描かれていますから、一石二鳥の玩具なのでした。裏面にはカタカナとローマ字が書いてあるのもポイントで、木目がいろいろあるのも、味わいがあっていいですね。「いろはうた」も、最近口にしたことはありませんが、「いろはにほへと ちりぬるを  わかよたれそ つねならむ  うゐのおくやま けふこえて あさきゆめみし ゑひもせす」でした。残念なのは、切り口がギザギザな積み木が、数個あること。時代が感じられて、コレクションとしてはいいのですが、娘が口に入れないように、気をつけたほうがよさそうです。

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そして、箱の横には「MATSUBISHI」の「110円」と書かれた値札が貼ってあり、「30.7.1」の日付スタンプも押してあります。「MATSUBISHI」といえば、松菱百貨店のことです。静岡県浜松市にて昭和12年に創業し、平成13年に倒産しました。ほかには、三重県津市に、昭和30年10月に、大門百貨店を継承して創業をはじめた松菱百貨店もありますが、スタンプの日付から、浜松の松菱百貨店で取り扱っていたと思われます。

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余談ですが、娘は最近、物をよく投げます。引き出しを開けてポンポンと‥‥。今のところ、古いモノに被害はないのですが、いえ、正確には骨董市で小鉢が割れたし、自宅でひとつ壊れました(幸い修理可能です)。成長過程の行動だと思いますが、私もこんな風に投げたのでしょうか? 記憶にありませんケド。ただ、実家には、ゴチャゴチャと物は置いていなかったし、母は仕事に出ていて、祖母に育てられましたから、私はいつも畑にいたそうです。だとすると、投げたのは野菜とか石ころなのかも知れません。家の中で、物を投げて困ったとは、聞いたことがありませんから。積み木は、投げても壊れませんから嬉しいです。

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そんな娘ですが、最近になって、自然と物を積むようになりました。たとえば缶詰とか缶ジュース、小さな箱などなど。真剣に積み上げている様子を見ていると、積み木って、子供の本能(?)としての行動から生まれた玩具なんだと、しみじみ思います。「いないないばー」にしても、子供が覚えやすい言葉が絵本になり、歌もそうやってできてきたのだと‥‥。娘のおかげで、古い玩具に対して、今までと違う目線で見ることができるようになりました。

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 古いモノではありませんが、油絵って並んでいるだけで、絵になりますね。絵なだけに(‥‥‥)。

 


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    さえきあすか -asuka saeki-
    忘れ去られてしまいそうな、昔なつかしいモノたちに魅せられて、コツコツ集めています。古くさいけど、あたたかくて、あたらしい。そんな愛すべきガラクタたちをご紹介します。

    旧サイト連載:
    駅前ガラクタ商店街
    …昭和以前の生活雑貨録

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このページは、さえきあすかが2011年10月21日 08:40に書いたブログ記事です。

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