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第27回 ラーメンライスの極意(1) 大阪阪急東通商店街・180円ラーメンでもいいだろう!

畸人研究学会今柊二


ラーメン ラーメン好きの知人に「どのラーメン店が好きですか?」と聞かれたとき、「リンガーハットのチャンポン」と答えたら、露骨にイヤな顔をされて「マジメに答えてくださいよ」といわれたことがある。こちらはマジメに答えているんだけどね。野菜も取れるし、安いし。まあ確かに「好きな定食屋は?」と問われて「大戸屋」と答えられるようなものだものね。でも大戸屋にしろ、リンガーハットにしろ、最初は一つの店から始まったのだし、好きならそれでいいじゃないかと思うんだけど、どうもラーメン好きの人は求道者のようにひたすらラーメンの改良に邁進しているような個人の店でないとだめらしい。
 そういう人たちにとってみれば、最近店舗数が急激に増えている300円台で食べられるチェーン系のラーメン屋などは蛇かつのごとき存在なんだろう。「どうせ、大量生産でつくられたつまんない味なんだろう!」と勝手に烙印を押しているのだろうね。でも実際に食べてみると、なかなか研究された味であることが多い。幸楽ラーメンなんかは、シンプルなラーメンが好きな私などにとっては、結構お気に入りだ。昔食べた素朴な醤油ラーメンのうまみ増しバージョンというところか。しばらく待たされたあげく、ひげづらのしかめ面のおやじに「私語禁止!」だの「今日はスープがダメだから閉店!帰れ」などと言われるくらいなら、へらへら笑いつつ幸楽の「ラーメン+ギョーザ+生ビール+つまみ(柿の種)で1000円でおつり来ます」セットを食べているほうが数千倍いいよ。
 で、300円台でエライと思っていたら、今度は180円という恐ろしいチェーン系があることを知った。最初に聞いたのは関西でだ。梅田のそばに「阪急東通商店街」というナイスなスポットがある。基本は風俗と飲食店の通りで、異様な湿気の高さと人の多さで、弱っているときに訪れるとじんましんができそうな場所なのだが、なぜか巨大な「まんだらけ」と古本屋、マニアックなエロビデオ屋などがあるため、けっこう立ち寄ってしまうのだった。ある夕方、まんだらけで帰りの新幹線で読む谷口ジローのマンガを買い、その紙袋を抱えつつ、通りを歩いていると通りの横に180円ラーメンという看板がみえた。前述のとおり、あまり長くこの場所にいたくはなかったのだが、それでも180円の魔力は結構強く、ふらふらとその店「ラーメン一番」に吸い込まれていった。

「ラーメン一番」

さほど広くはない店内。冷たい水が出てくる。メニューを見るとびっくりラーメンが180円で、ご飯とセット(つまりラーメンライス)で300円。タクアンも少しだけどついている。ラーメン以外は値段はフツウか安いくらいなのに、180円高く感じるな。まあ、でも新幹線のなかで弁当を食べることを考えると安いので、ラーメンライスにする。なお、なにかチャーハンもどきのライス(チャーシューライス。単独で200円)ものがあり、それとラーメンをセットにすることも可能なようだ。で、しばらくするとラーメン到着。ちゃんとチャーシューなど具の入っているラーメンだ。もやしも入っているので野菜もとれるみたいだ。麺とスープをのんでみる。死ぬほどうまいというわけではないが、まあまあうまい。スープはシンプルだが、食べていると濃度が蓄積されていくような味ではない。ひょろひょろの海苔も入っているので、かろうじてライスと海苔を合わせて食べることもできる。なにしろ、ラーメンライスで300円だからね。やや高級なカップ麺と同程度の値段だと考えると、まあこれはこれでありかなと思ってお金を払って外に出たのだった。

ご飯とセット

 ちなみに、この一番はその後都内にも進出してきた。驚くべきことに、学芸大学店ではライスのお代り無料サービスを実施中!(2004年8月現在)。300円でお代り自由とは…凄い時代になったもんだね。


2004年10月15日更新
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