No.138 小鳥が描かれた緑色の缶は、耐水耐久・晃陽マッチでした

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前回に続いて、骨董ジャンボリーのお話です。

ドキドキしながら会場に入り、まず向かったのは、古道具・月天さんです。お店に近づくと、店主Tさんと戦時史料研究家のHさんが、楽しそうに雑談していました。1時間遅れで必死に会場入りした私とは違い、すでにヨイ出会いがあったと思われるHさんは、なんだか嬉しそうです。しかし、私は話に参加する余裕はまったくなく、すぐに棚や床を物色しはじめました。その姿を見たHさんは、「さえきさん、目が怖いよ~」と引き気味です。「ひさしぶりだから、仕方ないの!」と反論しつつ、やってきたモノのひとつがこちら。晃陽マッチこと、ブリキ製のマッチケースです。 

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マッチケースは何度かご紹介していますが、形はNo.103でご紹介した、「本巣北方町 瀧口屋」と同じです(No.91No.105参照)。でも、こちらは高さが70ミリ、横幅95ミリと、少しだけ小さいのでした。残念ながら、マッチを擦る部分がとれていたり、状態は少々悪いのですが、鳥が描かれていることと、緑色の缶に惹かれ、パッと手に取っていました。台所の小物を緑色で集めているので、この缶を飾りたいと思ったのです。

ちなみに鳥は3種類描かれています。フタにはクジャク。ほかの2羽は、なんの鳥でしょうか。花や紫色の実、緑の葉と描かれ、一瞬外国の缶かと思いました。マッチとしても貴重ですが、とても可愛らしい、アンティークな缶なのです。

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マッチを擦る場所をはさんで、「専賣特許 耐水耐久 晃陽マッチ ぬれた布切で拭きとると、よく發火します」の文字と、「此容噐に随意の圖案等を印刷して、広告宣傳を兼ねたる進物として利用すれば偉大なる効果があります」と描いてあります。思えば、マッチを広告として使用する時代があったんですよね~。

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もう片方の面には、以下の文面が描いてあります。

◆メートル法比較記憶法

一尺は 0.3030メートル(れて見れ見れ)

一升は 1.804リットル(一天晴れよ)

一貫は 3.75キログラム(見てなごう)

一米は 3.3尺(見てみ)

一立は 0.5543升(まるで午後のよさ)

一瓩は 0.2666貫(まる天に六続き)

◆メートル法換算速算法

メートルを間に直すには 一割加へて二で割れ

メートルを尺に直すには 一割加へて三倍せよ

キログラムを貫に直すには 二割引いて三で割れ

貫をキログラムに直すには 四で割って十五倍せよ

キログラムを斤に直すには 五倍して三で割れ

斤をキログラムに直すには 五で割って三倍せよ又は0.6を掛けよ

単位が変わっていった時代が偲ばれます。身近に置いてあれば、実に便利なマッチだったのではないでしょうか。単位といえば、ガソとか、メガとかギガとか、すっごく弱い私です。

 

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古道具・月天さんのブースです。会場写真は取り忘れましたが、月天さんだけ撮りました。 

 


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    さえきあすか -asuka saeki-
    忘れ去られてしまいそうな、昔なつかしいモノたちに魅せられて、コツコツ集めています。古くさいけど、あたたかくて、あたらしい。そんな愛すべきガラクタたちをご紹介します。

    旧サイト連載:
    駅前ガラクタ商店街
    …昭和以前の生活雑貨録

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このブログ記事について

このページは、さえきあすかが2012年8月 9日 11:11に書いたブログ記事です。

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