文京区本郷に、"金魚坂" というお店があります。娘が産まれる前に何度か訪れているのですが、創業350年の金魚、錦鯉の卸問屋さんであり、喫茶室も併設されているという、素敵なお店なのでした。
けっこう広くて、都会の真ん中とは思えない空間に、はじめて行った時は、ビックリしたものです。また行きたいなぁと思いつつも、娘をつれて行こうものなら、「金魚がほしい!」と騒ぎ出すのがわかりきっているので、怖くてつれて行くことができません。近所のクリーニング屋さんでも、一緒にいくたびに、飼われている金魚に餌をあげているくらいだからです。
金魚坂のことを考えていたら、ガラスケースの中にいる、わが家のブリキの金魚たちと目が合いました。久しぶりに外へ出して、5匹を並べてみると、色鮮やかで涼しげで、これからの季節にいい感じです。玄関にでも飾ろうかしら?
吹き付け塗装のこの子は、顔が一番のお気に入りです。目がくりくりしていて、とても愛嬌があります。ちょっと、コルゲンコーワのケロちゃんを思い出させるような顔つきですね。長さは90ミリ。
こちらは水に浮かぶ蓮の花や、泳ぐ金魚などがプリントされた3匹。大は長さ115ミリ、中は85ミリ、小は50ミリです。この手のカラフルな絵柄の方が、時代を感じさせて楽しく、また水に浮かべても子供のおもちゃらしくて、可愛らしいですね。
一番古そうな金魚はこの子かな。長さ80ミリ。もう絵柄がほとんど見えなくなってしまいましたが、上の金魚たちに至る、デザインの変遷を思わせて、興味をひかれるのです。
ついでに裏面もご覧に入れましょう。プリントされているもの、吹き付け塗装が中途半端に腹へ回っているもの、ブリキの生地のままのものなど、やり方もさまざま。塗装も禿げ、錆びてもいますが、そこは"アンティーク"、味わいのひとつとして愛でています。
そうそう、金魚といえばNo.163で、セルロイドの金魚もご紹介しました。こうした小物は、素朴なだけにデザインの変化が楽しめて、集めていても面白いですね!