5月も中旬以降の、この暑さは何でしょうか。初夏を通り越して、真夏のような日が続いています。
急激な気候の変化に、いったい何を娘に着せていいのか、自分自身の着るものにも悩んでしまいます。そして相も変わらず幼稚園、仕事とバタバタしていて、気ぜわしさに閉口しながらも、神保町は白山通りを歩いていた時のことです。
通りがかったお店の店頭に、視線が吸い寄せられました。ワゴンの中に並べられた品物のひとつ、何ともほっこり癒される、温かみのある色遣いと絵柄の吸引力は、かなり離れたところからでも、古いモノ好きを呼び寄せるほどの強烈さがありました。
近寄って手に取ると、写真のようなパッケージ。「十二支絵合せ 蔦谷喜一作画」とあります!
とてもキレイだったので、一見「何かの復刻版かしら?」と思ってしまうほど。でも手に取ってよく見てみると、まごうかたなきホンモノの匂いがしたので、運命的な(?)出会いにニコニコしつつ、連れて帰ろうと店内へ。
応対に出られた店主さんにうかがうと、昭和40年代のモノだとか。こんな形での出会い、最近とんとご無沙汰していましたから、本当に嬉しくなりました。
帰宅してから箱を開けてみたら、ボール紙に刷られた短冊形のカードが、透明なセロファンにくるまれて入っていて、それぞれタイトル通り十二支の動物が描いてありました。
遊び方の説明書を読んでみると、3人以上で対戦して、5枚1組を集めるか、1月から12月までの干支を集めるゲームで、勝ち負けはカードに書かれた点数の合計や、組数の多少で決まるとのことでした。昔からある「家族合わせ」などの、カードゲームの変種とみていいみたいです。
絵柄と同じく、素朴で楽しそう。箱絵の男の子と女の子が晴着を着ていることや、十二支ということから考えると、カルタみたいに、お正月向けの遊びとして、考えられたものなのかもしれませんね。