2011年10月アーカイブ

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今回ご紹介するのは、ペンギンのインキ壺です。2羽がなかよくひっついた、微笑ましいデザインで、ずいぶん前に池之端にあるエキスポから、やってきました。"池之端"という地名は、上野動物園の池之端門を通るようになってから、身近に感じるようになったのですが、このインキ壺も池之端にいたのだと思うと、なんだかご縁を感じます。

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上野動物園のおかげで、ひさしぶりに、このペンギンのインキ壺を手にした時も、動物園のペンギンたちがうかんできました。‥‥といっても、私が意識しているのは、ペンギンになりすましている(?)鳥です。No.58でもチラリとご紹介したのですが、調べてみると、ゴイサギ(五位鷺)というそうです。何枚か気に入った写真が撮れましたので、インキ壺と一緒に、ご紹介したいと思います。

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先日行った時も、ゴイサギは、ペンギンの池をジッと見つめていました。はじめは池を泳いでいるペンギンを、魚と間違えているのかと思ったのですが、違いました。本気で餌を狙っていたのです。

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遠くから写真を撮ると、ペンギンとゴイサギって、似ていると私は思うのですが‥‥。

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家主であるペンギンは、横にゴイサギがいても、なんとも思っていない様子です。心が広いですね。でも、ゴイサギの首が、こんなにのびるなんて、ビックリしました。

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そして、ゴイサギは、魚をつかまえました。‥‥でも、魚が大きすぎました。飲み込むこともできず、吐き出すこともできず、「動物園の人呼ぼうか?」と話しかけるも、ジッとしたままです。数分後、オロオロしている私をよそに、ゴイサギは魚を口にさしたまま、飛んでいきました。大丈夫だったのでしょうか。人ごと(鳥ごと)ながら、気になっています。

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話をインキ壺に戻しまして、このインキ壺のペンギンって、目が赤かったり、色合いが、なんだかゴイサギに似ている気がします。でも、うしろ姿は、ペンギンらしくて可愛いです。

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フタを開けると、ちょっと怖いですけど、よく考えられたデザインだと思います。

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パソコンや携帯メールに慣れてしまった今では、普通に文字を書くこと自体、悲しいかな、減ってきました。まして、インクをつけて文字を書くなんて、なかなかできそうにありません。でも、ひと昔前には、本当にたくさんのインキ壺が存在しました。それらはオシャレで、カッコよく、当時いかに重要があったのか伺い知れます。私はインキ壺を見ると、ロマンチックな気分になります。子供の頃を思い出すからでしょうか。漫画家になりたいと思い、Gペンにインクをつけて書いていましたから。あの頃は、夜の時間がとても長く感じられました。ヘタクソな絵なのに、上手いと思い込めた、あのワクワクした感じと、ペンを手に持った感触は、今でも懐かしく思い出すことができます。

 

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まんまるいこのガラスは、いったいなんでしょう。ペーパーウエイトというには軽すぎる気がするし、玩具というには、高級感あふれる感じで、ちょっと違う気がするのです。裏面には、半分に切れたラベルに、「善」と描いてありますから、たぶん右横書きで、「丸善」と書いてあったのではないでしょうか。丸善で取り扱った商品だとすると、やっぱりペーパーウエイトなのでしょうか。大きさ的には、直径60ミリで、ちょうど石蹴りサイズなのですが、石蹴りのおおらかなつくりを思うと(ゆがんでいたり、厚さがいろいろだったりします)、実に洗練されたデザインといいましょうか、仕上がりのいいガラス製品なのでした。

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中央に描かれたのは、ちょっと物騒に思われるかも知れませんが、爆弾です。立体的になっているので、爆弾部分だけ色が濃く、光に透かして見ると、同色でありながら、コントラストがステキなのです。戦時中という時代に産まれたモノですが、当時は、玩具や文具、着物や食器にいたるまで、戦車や戦闘機、爆弾などが描かれているモノがありました。今となっては、貴重な資料だと思います。爆弾といえば、以前、爆弾型鉛筆削をご紹介しています。鉛筆削りもいろんな種類があって、つくった人たちの発想のすごさに、驚かされます。

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ひっくり返すと、気泡もたくさん入っています。茶色いガラスは、ほとんど持っていないので(ボタンが数個あったかも)、貴重な存在なのでした。

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おまけ

話は変わりますが、茶色といえば、私が好きな色のひとつです。よく着ている色といったほうがいいかな。茶系の服は、着ていて落ち着くんですよね。鞄をラシットに変えたのも、色が茶系だったというのも理由のひとつです。そういえば、先日上野動物園で、まんまるい茶色い動物を見ました。モルモットです。ちょうど、ごはんの時間で、みんなで集合していました。

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ぬいぐるみみたいで可愛いですね~。 63-10.JPG

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10月16日日曜日、大江戸骨董市へ行ってきました。それも、1人で、です。時間の都合で、30分しか見ることはできませんでしたが、娘と離れて行動するのは、ひさしぶりなので、抱っこ紐をつけていないお腹あたりが、スースーするなと思いつつも、いっきに会場をまわることができました。‥‥といっても、着いたのは午後2時。会場はたくさんの人であふれかえり、まぶしいほどの太陽の光が、射しこんでいました。それも、気温は30度。前回きた時は、とても寒かったのに、今年の天候は極端なことが多いです。 

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強い陽射しは、光と影のコントラストを鮮やかにしてくれ、木々の下に並ぶモノたちを、カッコよく照らしていました。パパッと写真を撮らせていただいたのですが、なんだか、東京じゃないみたいです。会場には、古いモノ以外にも、古布でつくられた手づくりのモノや、油絵などが売られており、ふらりとまわるだけでも、本当に楽しいし、娘の心配をしなくてよいので、いい気分転換になりました。

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ただ、時間がなかったので、じっくり見ることはできず、谷中ひよこ堂に並んでいた、積み木だけ買いました(残念ながら、オーナーには会えませんでした)。昭和20年代のモノだそうです。未使用な上に、色合いが独特で、可愛いと思ったのです。当然、娘用ですよ(?)

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メーカーは「WADA GANG」。箱の左下に小さく書いてあります。残念ながら住所は書いてありませんが、神奈川県小田原市にある、"株式会社ワダガング"の商品でしょうか? ワダガングの創業は大正6年と古く、木製玩具の老舗です。現在も、木製ゲームや教育玩具、インテリア雑貨などを、すべて社内でつくることができる、木製品総合製造メーカーとして、頑張っておられます。そんなワダガング製なら、ちょっと嬉しいです。実は、以前銀座で、ワダガングのゲームを見ました。木製なのに精巧なつくりで、玩具なのに、インテリアとして飾ってもカッコイイデザインに、旦那サンと「欲しいね~」なんて、話していたからです。

商品名は「Card Play いろはあそび」とありますから、積み木というよりは、文字を覚えるためのカードの要素が強いのかも知れません。でも、パッケージには、子供たちが積んでいる様子が描かれていますから、一石二鳥の玩具なのでした。裏面にはカタカナとローマ字が書いてあるのもポイントで、木目がいろいろあるのも、味わいがあっていいですね。「いろはうた」も、最近口にしたことはありませんが、「いろはにほへと ちりぬるを  わかよたれそ つねならむ  うゐのおくやま けふこえて あさきゆめみし ゑひもせす」でした。残念なのは、切り口がギザギザな積み木が、数個あること。時代が感じられて、コレクションとしてはいいのですが、娘が口に入れないように、気をつけたほうがよさそうです。

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そして、箱の横には「MATSUBISHI」の「110円」と書かれた値札が貼ってあり、「30.7.1」の日付スタンプも押してあります。「MATSUBISHI」といえば、松菱百貨店のことです。静岡県浜松市にて昭和12年に創業し、平成13年に倒産しました。ほかには、三重県津市に、昭和30年10月に、大門百貨店を継承して創業をはじめた松菱百貨店もありますが、スタンプの日付から、浜松の松菱百貨店で取り扱っていたと思われます。

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余談ですが、娘は最近、物をよく投げます。引き出しを開けてポンポンと‥‥。今のところ、古いモノに被害はないのですが、いえ、正確には骨董市で小鉢が割れたし、自宅でひとつ壊れました(幸い修理可能です)。成長過程の行動だと思いますが、私もこんな風に投げたのでしょうか? 記憶にありませんケド。ただ、実家には、ゴチャゴチャと物は置いていなかったし、母は仕事に出ていて、祖母に育てられましたから、私はいつも畑にいたそうです。だとすると、投げたのは野菜とか石ころなのかも知れません。家の中で、物を投げて困ったとは、聞いたことがありませんから。積み木は、投げても壊れませんから嬉しいです。

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そんな娘ですが、最近になって、自然と物を積むようになりました。たとえば缶詰とか缶ジュース、小さな箱などなど。真剣に積み上げている様子を見ていると、積み木って、子供の本能(?)としての行動から生まれた玩具なんだと、しみじみ思います。「いないないばー」にしても、子供が覚えやすい言葉が絵本になり、歌もそうやってできてきたのだと‥‥。娘のおかげで、古い玩具に対して、今までと違う目線で見ることができるようになりました。

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 古いモノではありませんが、油絵って並んでいるだけで、絵になりますね。絵なだけに(‥‥‥)。

 

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散歩の途中に、石ころが敷いてある場所があります。娘は石ころが好きなので、「お~」といいながらしゃがみこみ、両手で石ころをはらいながら遊びはじめました。すると、下の方から小さな緑色をしたガラス欠片が、キラリと出てきたのです。思わず、子供の頃に、実家近くの海岸で、波に流されて角のまるくなった、色とりどりのガラスの欠片を、宝物のように、喜んで拾っていたことを思い出しました。「海岸に来たみたい」、そうつぶやきながら、ガラスを取り上げると、なんと、おはじきでした。それも、最近つくられたモノではありません。

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直径は約15ミリ。写真だとわかりづらいのですが、パーをした手が描いてあります。石ころにまじっていたために、細かい傷があり、パーも薄くなっていますが、運命の出会いだと思いました。だって、古いモノ好きな私でなければ、気にも止められず、ずっと石ころにまじったまま、やがて割れてしまったと思うのです。まさに、宝物を発見した気持ちになりました。それも娘と一緒にです。すっかり嬉しくなった私は、大好きなジュエリーショップのオーナーに相談したら、ペンダントトップにしてもらえるかな‥‥。なんて思いつつ、娘との散歩記念につれて帰ることにしました。

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家に帰ると、手模様のおはじき、あったよなぁ~と思い、探してみました。ありました。マーブル模様のおはじきに、手が描いてあります。カラフルな色と、いろんな形をしたおはじきには、グー、チョキ、パーが描いてありました。ひさしぶりに見たのですが、やっぱり可愛いですね。このおはじきは、数年前に石蹴りやおはじきを集めていた、同世代のK嬢の影響で、一緒に求めたモノでした。当時練馬にあった古道具・月天や、今はなき池袋骨董館で、よく待ち合わせをして、モノの話ばかりしていたっけ‥‥。

そうそう、"ガラス集めてみました"のびっきさんも紹介しておられたなぁと思い、さっそく検索してみると、ありました。拾ったおはじきと似ているのは、"変わった、おはじき"の中で、2番目に紹介してあるモノです。もちろん色は違いますし、こんなに状態もよくありませんが、足のような手が描いてあるからです。マーブル模様のおはじきも、"ジャンケンおはじき"として紹介しておられました。 

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そういえば、落ちている(?)モノつながりで、最近意識したモノがあります。近所の木造家屋が、どんどん解体されてるのです。解体途中の現場に、以下のような古い壺が置いてあり、見るからに古そうなので、手に取ってよく見たいなぁと思い、業者の方に尋ねようかと悩んだのですが、お忙しそうなのでやめました。けれど、古くからこの地に建っていた、大きなお家でした。解体される前には、書籍や古物などを引き取る業者さんも入っていたほどです。仕方がないこととはいえ、まわりにあった大きな木々もなくなりましたから、また街並みが変わります。少し寂しいです。

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キューピーさんって、本当に赤ちゃんの体型をうまく表現しているなぁと、しみじみ思ったのは、子供を産んでからです。お腹の曲線といい、顔のぷっくりしたところといい、おでこの感じといい、まさにそのとーりって感じです。今回ご紹介するキューピーの文鎮も、ご覧ください。なんて、可愛らしいのでしょうか。膝にのせて左手で持っているのは懐中時計ですが、文字盤部分は方位磁石になっています。底には「MADE IN JAPAN」の文字がありますから、輸出用につくられたのでしょうか。実に凝った文鎮なのでした。

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このキューピー、数種類あるそうですが、私が持っているのは、この子だけです。アンチモニーでつくられたモノって、色がない分、怖い感じに仕上がっている場合が多いのですが、このキューピーは、つくられた職人さんがお好きだったとしか思えないほど、可愛らしい仕上がりだと思います。小さな右手を広げて、お腹をさわっている姿も、可愛らしい。娘もよくそんな仕草をしています。

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つくられた年代ですが、『20世紀我楽多図鑑』(北原照久著 PARCO出版発行)の中では、同じシリーズの文鎮で、横になったキューピーが、1930年代のモノとして紹介してあります。また、TIMEKEEPER 時計ドットコムの中でも、大正から昭和初期のモノだろうと、ていねいに紹介してあります。参考になさってください。

  

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9月最後の日曜日に、夢の島熱帯植物館へ行ってきました。正直いうと、植物館や動物園って、子供ができるまで、意識して行こうって気にはならなかったのですが、子供が歩くようになると、この類の施設って、本当にありがたい存在だと、あらためて思いました。この日も、ハロウィン前ということで、入口の芝生の上に、大きなカボチャがゴロゴロ置いてあったのですが、娘は大喜び。まわりの子供たちを見ながら、同じようにたたいたり、登ったりしています。館内にもハロウィン用に、帽子や洋服などが置いてあり、自由に着て写真撮影ができるスペースまでありました。親子で楽しそうに、撮影会をしている様子を眺めながら、うちも娘が嫌がらなければ、撮影したよなぁと思ったりして‥‥。それにしても、ハロウィンって、今まで意識していませんでしたが、これからは、季節の風物詩(?)として、とらえていくことになるのでしょうか。

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両手をあげて、バランスをとりながら、芝生の上を楽しそうに歩く、1歳4ヶ月の娘です。このヨチヨチ歩きが見られるのも、わずかな期間だと思うと、しんみり眺めてしまいます。

 

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「寒い!」10月2日日曜日のことです。有楽町の国際フォーラムで開催されている大江戸骨董市の会場で、気温の低さに、多くの人からそんな言葉がもれていました。朝の9時過ぎで、16度くらいでしょうか? 前日は30度近い夏日でしたから、余計に寒さを感じます。抱っこ紐の中に、娘を入れていて、ちょうどいい暖かさですから、ジッとしている業者の方々は、さぞかし寒いだろうと思いました。

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大江戸骨董市といえば、都内で開催される、露天の骨董市、蚤の市の中で、一番盛況だと聞きつつも、場所柄上、すっぴん&ノーメークで行く勇気がなく、ついつい先延ばしにしてきました(なんたって有楽町ですから)。ところが、11月から2月まで、国際フォーラムが工事のため、骨董市が中止になると、出店しておられる谷中ひよこ堂のオーナーにお聞きし、行ってみようかなと思ったのでした。もちろん娘の散歩を兼ねて、自転車で、です。

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行ってみると、さすがです。お店も人もいっぱい‥‥。露天であるにもかかわらず、きちんとした受付もあります。受付には、横浜骨董市などで、お世話になっている男性がいたので、ご挨拶すると、「今までなにしてたのよ」と驚きの顔。抱っこしている子供を見て、「子供いたっけ?」と、またまた驚いています。「産んだのよ。だから数年忙しかったのよ」と私。「よかったね~。可愛い。ナボナ食べる?」と、喜んでくださいました。文字にすると変な感じなのですが、独特の話し方をされる男性で、お笑いのボケ担当って感じなのです(スミマセン)。ひさしぶりにお会いしたのに、お変わりなく、お元気で、とても嬉しくなりました。

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 ‥‥にしても、モノ探しには、ちと厳しい感じです。10キロを越えた娘を抱っこして、しゃがむのは、本当に重い! それに立ち止まるとぐずるし、階段を見つけると登るしで、落ち着いて見るのは不可能です。そんな中、手書きのノリタケの小さなお皿2枚と目が合いました(大きいほうは、直径110ミリ。小さいほうは、直径95ミリです)。カップもあったのでしょうが、お皿のみ並んでいます。今にもふっと風が吹いてきそうな、優しくて、あたたかい色合い。そして、なんだか懐かしくもある絵柄です。風車と家しかない静かな場所で、お散歩しているのは、お母さんと子供でしょうか。私も、こんな風に、穏やかに年を重ねたいものだ‥‥なんて、ジッと見ていたら、感情移入(?)してしまい、つれて帰ることにしました。こういう半端モノは、安価で気軽に買えるので、嬉しいですね。「田村製絲所」と書かれた、宣伝用の手鏡は、このテの鏡を何個か集めているので、その中に加えることにしたのでした。

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もっと見たいと思いましたが、小雨がパラパラ降ってきました。自転車ですから、慌てて帰ることに! 次回は、旦那サンにお願いして、1人でじっくり見たいなぁと思いながらも、楽しい時間を過ごせました。

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今回ご紹介するのは、上野動物園の絵葉書です。表門の写真なのですが、実に立派な門構えだったのですね。中央に掛けられた看板も手書きでしょうか。味わいがある看板だと思います。この絵葉書は、昭和7年9月1日に発行された、『主婦之友(九月號)附録 大東京完成記念發行・大東京名所繪はがき集(七十二枚一組)』の中の1枚です。出版社が発行している絵葉書らしく、宛名面に解説文が添えられているのも魅力です。

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ちなみに上野動物園は、「藤堂高虎の邸跡で、明治十五年に農商務省博物局の附属動物園として設けられ、後に宮内省の所轄となり、更に大正十三年、皇太子殿下御成婚記念として東京市に下賜せられました。敷地約二萬坪、ここに飼育される世界の珍獣奇鳥は、五百種に及びます。」と書いてあります。当たり前のことですが、上野動物園にも、歴史があるのですね。残念ながら、中にはピントがあっていなかったり、構図が傾いていたりして、絵葉書の質は、いまひとつだったりしますが、72枚もあるので、当時の東京を知る上で、とても参考になる、お気に入りの『繪はがき集』なのでした。

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上野といえば、今まで不忍池や、上野松坂屋デパートについて書きましたが(No.244855参照)、今回やっと上野動物園のご案内です。9月末に年間パスポートを購入したのです(今だけの限定品ということで、AKB48のクリアファイルをもらえました。ちょっと嬉しい)。1回入園するのに、大人600円なのが、年間パスポートだと2,400円って、お得ではありませんか? 娘は無料だし‥‥。最近ようやく、よそのベビーカーに、娘が乗ることができるようになり、歩く練習をさせるのも、動物園なら安心でいいと思ったのでした。それに、赤ちゃん用の椅子付トイレはあるし、オムツも売っているし、泣いても目立たないし、実にありがたい場所なのです。 

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私は、いつも西園の池之端門から入るのですが、上野動物園って、子供と歩くと、メチャクチャ広いんですね。パンダのいる表門方面なんて、遠くて、なかなか行けません。なので、いつも見る動物は、決まった動物ばかり。それも一番お気に入りなのが、ペンギンの近くにいる鷺(?)だったりします。数羽いるのですが、自分をペンギンだと思っているのか、それとも、泳いでいるペンギンを魚だと思って、狙っているのか。とにかく、いつもペンギンのそばにいるのです。その姿が実におかしいんです。行くたびに、ニコニコと眺めてしまい、とても癒されます。 

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肝心の娘は、最初は鳩や雀ばかりに反応していましたが、最近少しだけ大きな動物も意識するようになりました。やぎ山のある"なかよし広場"にいる、ニワトリとアヒルです。ここには、やぎやヒツジなどと一緒に、ニワトリなどが放し飼いになっているのですが、アヒルが一番お気に入りのようで、「がーがー」といって近寄っています。大きなヤギが、目の前にいても平気で、案外泣きません。成長したものだと、ホッとしながら眺めているのでした。

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春頃から、何回か通ってきた上野動物園。不忍池とつながっていますから、美しい蓮の花も眺めてきました。遠くにはスカイツリーも見ることができます。そんな蓮も種?の姿になり、気がつくと、木々も紅葉しはじめています。どこからか金木犀の香りもしてきました。暑い、暑いといってきたのに、もう、すっかり秋ですね。 

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57-1.JPG明治生まれの祖母の部屋は、いつも、きちんと片付いていました。それも、見た目がすっきりとなるように、大半の物を押し入れや、納戸にしまい、引き出しの中も、缶や箱で上手に仕切られ、ボタンはこの箱。野菜の種はこの缶。いただいた手紙は、この箱というふうに、それぞれの物に場所が決まっていました。なので、部屋の模様替えが好きな私の、よく変わる部屋を見るたびに、「真っ暗な中でも、どこになにがあるのか、わかるように片付けなさい!」って、よく怒られたっけ‥‥。

そんな祖母の部屋から見える、縁側の上のほうにある棚には、祖母にしては珍しく、見せる収納といいますか、色とりどりの空き缶や空き箱が、きれいに並んでいました。今にして思えば、祖母にとっての、コレクション(?)だったのかも知れません。遠く離れた子供たちから贈られてくる、お菓子など入ったカラフルな空き缶や空き箱のひとつひとつに、祖母なりの思いがつまっていたのかも知れないと、思ったのです。棚に並ぶ美しい缶たちは、子供の私にとっては、あこがれの入れ物でした。祖母にもらった四角い平べったいお菓子の缶に、海岸でひろった貝殻や、ガラスの欠片を入れて、眺めていたことも、懐かしい想い出です。

57-2.JPG今回ご紹介するのは、大正12年に発売された"仁丹の薬歯磨"の空き缶です。仁丹の歴史は、森下仁丹歴史博物館を見ていただくとして、私が子供だったら、祖母の部屋にあったとしても、手に取ることもないであろう、真鍮製のシブイ缶です。大人になったからこそわかる、かっこいい楕円形の缶(横幅105ミリ。高50ミリ)といいましょうか。商品名も前と後ろに彫ってあるだけなので、同色ですから撮影してもわかりづらいのですが、そんな地味さが、ますますお気に入りなのでした。もちろん中央には、小さくトレードマークも彫ってありますが、日本語表示だけでなく、ローマ字も書かれているあたりが、素敵さを倍増させている気がします。

57-3.JPG 仁丹といえば、町名表示板に仁丹が描かれたホーロー看板、「仁丹町名表示板」を紹介しておられるサイト、"京都仁丹樂會"も、たいへん興味深く、おもしろいなぁと読んでいます。京都をはじめ、大津や大阪など、関西に多いようですが、仁丹探しからはじまった探検は、文化や産業、歴史などの探究にもつながり、それらをていねいに紹介しておられるのです。なんだか、古物の発見とも似ていると思いました。私も、こうして縁あって、大正時代に生まれた"仁丹の薬歯磨"と出会えたからこそ、仁丹の歴史など、知りたいと思ったのですから。

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    さえきあすか -asuka saeki-
    忘れ去られてしまいそうな、昔なつかしいモノたちに魅せられて、コツコツ集めています。古くさいけど、あたたかくて、あたらしい。そんな愛すべきガラクタたちをご紹介します。

    旧サイト連載:
    駅前ガラクタ商店街
    …昭和以前の生活雑貨録

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