衛生の最近のブログ記事

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長さ9.5センチ、高さ5.5センチという、手のひらに乗るくらいの、小さな木でできたぞうさんのおもちゃ。絵の具でつけられた色はかすれ気味で、上塗りされたニスもむらがあり、決して丁寧とは言えないつくりですが、駄玩具そのものの素朴さに魅力を感じて、骨董屋さんの古い棚の中から手に取ってみました。

転がしてみると、カラカラと音を立てて軽やかに走ります。錆びて茶色くなった車輪は、ブリキのプレスを二枚あわせたもので、釘で板に打ち付けてあるだけというこれまた素朴な感じ。娘も「かわいい~」と気に入ったようだったので、我が家の仲間としてお迎えすることにしました。

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最初に見たときは、ぞうさんが右を向いた状態だったので、台座に書かれた「薬庭家の界世」の文字が目に入りました。ははあ、薬屋さんで配ったようなノベルティか、とすぐ見当がついたところでひっくり返してみると、「ムターレソンメ」! なるほどメンソレータムなら、「世界の家庭薬」のフレーズも納得です。つくりからして、まず戦前製と思って間違いないでしょうから、近江兄弟社時代のノベルティではないでしょうか。

本当に子供の手に渡ったのなら、この素朴なつくりからして、すぐに壊れてしまったでしょうから、大人の手でどこかにひっそりとしまわれて、大切に保管されていたに違いありません。きっと私のような小物好きのお母さんがいて、「子供に壊されたら、ぞうさんがかわいそうだわ‥‥」なんて、引出しの中にこっそりしまい込んだのかも‥‥と、あれこれ想像してしまいました。


【 お ま け 】

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我が家には、お友達の絵本作家、たごもりのりこさんの絵本がたくさんあります。最近、字が読めるようになった娘は、たごもりさんの絵本はどれを開いても、見返しに「〇〇〇ちゃん(娘の名前です)へ たごもりのりこ」と、自分あてのサインが入っていることに気づき、嬉しくて仕方がないようです。
以前、娘を連れて個展にうかがったときは、まだ赤ちゃんで何もわかりませんでしたから、今度たごもりさんとお会いしたら、「絵本を描いた人だ!」と、きっと大喜びすると思います。

そうそう、絵本といえば、携帯用の絵本なんてあるんですね! 単に小さい絵本、という意味ではなく、既刊のよく知られた絵本が、絵柄も装丁もそのまま、ぎゅっと縮小されているのですから、ステキじゃないですか! 
写真の「はらぺこあおむし」は、縦10センチ、横13センチという可愛らしいサイズで、「愛蔵ミニ版」というのが正式名称みたい。娘との旅行のときに持っていこうと、三冊買っちゃいました。

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鞄といえば、革製! 社会人になりたての頃から、ずっとそう思ってきました。革が醸し出す、風合いといいますか、質感が大好きだったのです。古いモノに興味を持つようになってからも、年月を経てきた革の財布やトランクは、おとぎ話の世界のような、なんともいえない味わいが感じられて、ますます惹かれたものでした。

ところが、子供との生活がスタートしてから一変、ビニール製の鞄にも魅力を感じるようになったのです。なんといっても、自転車が欠かせない生活ですから、多少の雨にも耐えることができて、子供を抱っこしながらでも気を遣わずにすみ、柔軟で多用途に使えるビニールは素晴らしい! 生活の変化から、実用性に目覚めたといったところですね。

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そんなことを思っていたら、鞄の形をした古いモノがでてきました。カオールの金属のケースです。

カオールとは、仁丹同様、お口の衛生を保つ口中清涼剤で、いろんな形のケースが存在します。写真をご覧いただくとわかりますが、持ち手もしっかりとつくられ、丸みのある天地部分も雰囲気充分。真ん中のまるいボタンを押すと、パチンと開くという、凝ったつくりのケース。サイズは、幅43ミリという、手のひらに収まる小ささです。

う~ん、ここまで凝ったケースにする必要性ってあるのでしょうか? まさに付加価値を追求する国民性といいましょうか、日本人の物づくりの細やかさというか、凝り症に思いを致さずにはいられません。  

そうそう、カオールといえば、以前違うパターンのケースをご紹介しました。詳しくはこちらをご覧ください。

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余談ですが、鞄同様に、私に大きな変化があったのが、パンツ(ズボン)です。物心ついた時から、スカートしかはかなくて、パンツは1本も持っていなかったのですが、子供ができてからは、パンツとチュニックが定番スタイルになりました。

昔の友人たちは、私のそんな姿を見ると、ビックリしています。むしろ私が、自分自身の変化にビックリしているほどなのですが。最近では、スカート姿が見慣れなくなったせいか、なんだか似合わないような気がして、困っているほど。もう少ししたら、タイトスカート(ペンシルスカートと今はいうとか)をはきたいなぁと思っているのですが‥‥。こんな風に思いはじめたのも、少し秋が感じられるようになったからでしょうか。 娘の幼稚園も間もなくスタートです。

 

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8月2日土曜日。娘と2人で行ってきました、骨董ジャンボリー。どちらかというと、"娘を連れて会場まで行く"ことに、ほとんど労力を使い果たしたといいますか‥‥。

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この鳩のおもちゃ‥‥口で尾をくわえて吹くと、「キュウ~」と可愛らしい音がしますから、鳩笛といっていいでしょう。娘が「ベビードール」さんのブースに立たれていたお姉さんを気に入ってしまい、遊んでいただいたお礼も兼ねて、そちらで求めました。鳥が大好きなお父さんへの、お土産なんだそうです。材質は塩ビでしょうか、柔らかく、プニプニとした感触です。

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小さいモノがたくさん並ぶ中で選んだのですが、陶器やガラスのモノもたくさんありますから、娘がうっかり壊したら大変と、それはそれはドキドキしたものでした。娘は最初、大きなこけしがいいといったのですが、「頼むから小さいモノにして!」とお願いしたら、お父さんのことを思い出したのか、この鳩笛に決定。

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そんな状況で求めたので、一見した可愛らしさだけでつれて帰ったのですが、帰宅してからよく見ると‥‥。

背中には「水虫にMPO」のラベル、本体の側面にも「水虫にエムピーオー」、正面、胸のあたりには「鳥居薬品」の文字がエンボスで書かれていたりして、製薬会社の販促品であることがようやく判明。「鳥居」だからトリさんのオモチャと、なるほど、社名にちなんだものだったのですね。

最近はあまり見なくなった気がしますが、子供のころ、親に連れられて行った薬屋さんで、こんなオモチャをおまけしてもらったときは、それは嬉しかったことを思い出しました。

そうそう、今回会場へ行ってしみじみ感じたのは、老眼がずいぶん進んだなぁということ。会場の照明が暗く感じて、品物の細かい部分を眺めるのも、少し辛いときがありました。もう少し、明るくしてもらえるとありがたいのですが。次回1人で行く時は、老眼鏡をしっかり準備して行こう!

 

【 おまけ 】

ゆりかもめから見た景色です。

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子供と一緒だと、後方席も遠慮なく座ることができていいですね。

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眺めのよい車窓に、娘も「東京タワーだ!」、「スカイツリーだ!」と指さして、楽しそうでした。

【特別展示 ガラスびん遊】会場もチラリと。

撮影OKということで、数枚写真も撮らせていただきました。割れものですから、娘から目を離さず、慎重に、慎重に見てまわりました。   

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残念だったのは、びん博士のトークショーを聞くことができず、書籍も品切れ中だったこと。コレクターの先輩にもお会いできなかったなぁ‥‥。

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娘連れのこととて、たくさんのビンも、じっくり見るどころか、ひやひやしながら通り過ぎたのでした。 

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神薬のビンやパッケージも、もう少し眺めたかったのですが、ここはじっとがまん。

帰り際、主催者のT氏にご挨拶をしたところ、「かえるちゃん、老けたねえ」と、最近気にしていることをズバリといってくださり、もう少しなんとかせんとなぁと、あらためて思ったりして。

でも、娘とのささやかな探検としては、上出来といいますか、楽しかったです。なにしろ余裕がなかったので、私の買ったモノは鳩笛にとどまりましたが、娘が「妖怪ウォッチの『ジバニャン』のぬいぐるみが欲しい!」とせがんだので、つれて帰ることにしました。親に似て、この歳にして物欲がめばえたのか‥‥。妖怪ウォッチの流行ぶりは、本当に凄いですね。ちなみに私は、オバケのQ太郎に似た、「ウィスパー」が好きです。 

 

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    さえきあすか -asuka saeki-
    忘れ去られてしまいそうな、昔なつかしいモノたちに魅せられて、コツコツ集めています。古くさいけど、あたたかくて、あたらしい。そんな愛すべきガラクタたちをご紹介します。

    旧サイト連載:
    駅前ガラクタ商店街
    …昭和以前の生活雑貨録

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