「見ザル、言ワザル、聞かザル」といえば、日光東照宮のサルが有名ですが、今回ご紹介するのは、そのカエル版。「見ガエル、言わガエル、聞かガエル」‥‥とでもいえばいいのでしょうか? 小さな陶器の置き物です。
以前"駅前ガラクタ商店街 その75 「防諜」を訴える三猿貯金箱の巻"で、チラリとご紹介したモノですが、もう少し詳しくご覧に入れようと思います。
3匹のカエルたちは、高さ35ミリ、横幅60ミリの大きさで、小さくて可愛いです。
横から見ると、ぽっこりとふくれたお腹、量感のあるお尻と、カエルさんらしい丸々とした感じがよく出ていますね。
後ろ姿を見ると、頭に回した手も、ちゃんと作ってあったりして、思った以上に丁寧です。白い顔料の上に釉薬をかけただけの、彩色されていない簡素な品ですが、その分造形には力を入れた、ということでしょうか。
ちなみに中央のカエルの下には、「JAPAN」の刻印があります。なぜサルでなく、カエルにしたのかはわかりませんが、ある時代に流行ったとか、地域的なものとか、何か理由がありそうですよね!
気になる街角
‥‥さて、話は変わって、先日ちょっと不思議な感じのするところへ遊びに行って来ました。
娘と一緒に宇都宮駅からバスに乗り、日光街道を進むこと20分くらいでしょうか。向かったのは"宇都宮動物園"です。バスで降りる際に、案内のアナウンスがなかったので、ちょっと不安になりましたが、キリンさんの看板が見えたのでひと安心。
まわりに美しい田んぼが広がった、のどかで静かなところに、宇都宮動物園はありました。
入口からして、手づくり感があふれるといいましょうか。素朴な感じのする案内看板や建物に、なんだか懐かしい気持ちになったりして‥‥。
ゲートを入ると、まずはキリンやシカなど、動物たちの置き物がお出迎え。
涼しそうな木陰にあるお土産屋さんも、どことなく懐かしい感じです。
娘は、さっそく大好きなアンパンマンに駆け寄りました。
動物園では、キリンやシカ、ウサギなど、草食動物にエサをあげることができます。私は生まれてはじめて、キリンの黒いシタに、ベロンとなめられる体験をしました。
なんというか、動物たちがみんな優しくて人懐こく、のんびりとしているのが印象的で、娘はまん丸くなったウサギをなでなでして、大喜びでした。
併設した遊園地は、動かなくなった古い遊具があったりして、時が止まったような印象を受けました。まわりが日々新しくなってゆく東京にいると、こういうのんびりとした場所は、かえってとても貴重な感じがして、癒されるのですから不思議です。
観覧車や汽車など定番の乗り物のほかにも、大きなお城が建っていたり、ミスマッチなところがまた楽しい遊園地でした。人懐こい水鳥のいる池もあって、ボートに乗ると鳥さんが餌をおねだりしてきます。
そうそう、プールもありましたよ。動物園というと、臭いなどから暑い夏には敬遠されそうですが、プールがあると、来やすくていいかなぁと思ったり。当日は、30℃ない涼しい日でしたが、プールに入っているお客さんは何人かいました。
動物のショーもやっていたようで、たくさんのベンチがならんでいました。でも、柵の先に広がるのは田園風景で、風はよく通るし、ほどよくすいていて、娘を遊ばせるにはとてもよい環境でしたよ。
ところで、どうしてこの動物園に来たのかというと、私の趣味のひとつでもある方位取りです。二荒山神社のお参りもしたかったのですが、ベビーカーでは階段をあがる根性がなく、ふもとの小さな神社でお参りしました。立ち寄るのを楽しみにしていた、"ANTIQUE 道具や 福や"さん(No.147、No.148参照)は、残念ながらお休みでした。