上野松坂屋に行ってきました。目的は屋上です。デパートの屋上って、最近では遊具が減少気味だと聞きますが、松坂屋はどうなのでしょうか? 子供の玩具売り場の探検も兼ねて、行ってみることにしました。だって、子供が歩くようになって、毎日外に出たがるのです。玄関に行っては、自分の靴を持って歩いたり、親の靴を投げたり、アピールがすごい! もちろん私だって、リクエストには答えたい。いろんな物を見せてやりたいと思うわけで(1歳の記憶なんてないけど)、シブイ街並散歩は得意ですが、たまにはカラフルな玩具がある場所でも見せようと思いました。
上野松坂屋といえば、テレビのワイドショーでは、北海道の催事や、お中元、お歳暮の売れ残り商品を、格安で販売するなど、企画のおもしろいデパートとして、よく取り上げられています。一度、格安販売の時に、のぞいたことがありますが、本当にすごい人で、割り込む根性のなかった私は、そそくさと退散しました。
さっそく屋上に行ってみると、懐かしい感じのする、私好みのベタな屋上といいましょうか(スミマセン)。都内のデパートでこれだけ遊具が並んでいるところは、少ないのではないかと思いました。夕方に行ったせいか、人も少なく、娘は、はじめてみる大きなアンパンマンや、ピカチュウに大興奮。反応がおもしろくて、思わず私もニコニコしちゃいます。
大人気ない私は、つい本気でワニたたきに参戦。娘の目線で、ワニが出てくるので最初は喜んでいましたが、最後は一度に全部出てきたワニに大泣き。慌てて離れました。ごきげんとりということで、一緒にトーマスに乗って、金魚を見たり、ゲーム機のいろんなスイッチを押してみたりと、彼女なりに楽しんでいるように見えました。今回は、そんな上野松坂屋にちなんで、戦前の"記念繪葉書 松坂屋(東京・上野)"をご紹介します。袋に3枚入っていました。まず1番上は、イラストですが、関東大震災後の新店舗として、昭和4(1929)年4月1日に開店した、新築落成の上野松坂屋を描いたモノです。ちなみに、上野松坂屋の創業は、大正6(1917)年だそうですが、大正12(1923)の関東大震災で全焼し、昭和4年に再建したのです。この新館で、エレベーターガールが、はじめて登場し、新聞には「昇降機ガールが日本にも出来た。上野松坂屋の新館で初試み。婦人職業の新進出」と載ったそうです。"昇降機ガール"って、意味はそのとおりなのですが、表現に笑ってしまいます(松坂屋「ひと・こと・もの」語り参照)。
2枚目は、1階の陳列場です。天井から照明、そして柱も豪華で、すばらしいですね。3枚目は、「飛行機上より見たる上野松坂屋」です。ご覧ください。ひと昔前の上野界隈を‥‥。私がお世話になっている(?)不忍池も大きいです。それにしても、いかに上野松坂屋が大きく、立派なデパートで、上野の象徴的存在のひとつであったかということを、見ることができます。これらの絵葉書をジッと見ていたら、今後も娘の記憶に残る、懐かしく、大好きなデパートであってほしいと、ぼんやり思ったのでした。