台所の最近のブログ記事

37-1.JPG
37-2.JPG
7月9日土曜日のこと、毎月第2土曜日に開催される、護国寺骨董市に行って来ました。もちろん、娘との散歩を兼ねてです。朝7時半だというのに、すでに気温は30度近くあり、湿度が60%近くあるという、この不快極まりない感じ。仕方がないとはいえ、早く梅雨明けしてくれないかなぁと思ってしまいます。
護国寺といえば、3回ほどお葬式で来たことがありますが、それ以外の用事でくるのは、はじめてです。これまた坂の多い場所にあり、自転車で行くのは大変ですが、抱っこ紐の中にはタオルでぐるぐる巻きにした保冷材も入れてありますし、会場に付いたら、冷たいペットボトルを娘に持たせるなど工夫をして、このジメジメした暑さを乗り切りたいと思うのでした。


37-3.JPG
37-4.JPG
護国寺の近所に、昔ながらのペットショップがあります。小鳥がメインで、いまどき珍しいなぁと思いながら、何度か仕事中に車で通った時に眺めてきたのですが、玄関が開いていたので、のぞいてみました。すると、ご夫婦で小鳥などの世話をしておられました。手前に置かれた大きなカゴの中には、巨大なウサギがいて、緑色の葉っぱを美味しそうに食べていたのですが、よく見ると、葉っぱの下に、まだ目が開いていない赤ちゃんウサギが、数匹モゾモゾと動いていました。可愛い‥‥。そういいながら眺めていると、ご主人が赤ちゃんを手にのせて、娘に見せてくださいました。朝から思いがけない嬉しい出来事です。肝心な娘は、はじめて見るウサギの赤ちゃんに、どういうわけか、メソメソ泣きはじめました。なんででしょう。おもしろいなぁ‥‥。
37-5.JPG
37-6.JPG
護国寺に着くと、地下鉄の入口横に、骨董市の幟が立ち、手書きで書かれた「骨董市開催中」の案内が立てかけてありました。自転車を止めて階段を登ると、立派な本堂を前に、何件もの業者さんが、お店の準備をしておられます。骨董市は、早朝から開催しているものだと思い込んでいたのですが、護国寺骨董市の案内を見ると、「8時から」と書いてあったので、8時前を目標にして、大正解でした。その時間でもまだまだモノは並んでいませんでしたから。その様子をぼんやりと眺めていると、ひと昔前の、早朝やって来たトラックのもとに、コレクターの方々が走り寄っていた光景が、遠い昔のおとぎ話のような感じで思い出されます。骨董市によって、開催時間は、いろいろなのでしょうが、どんどん変わってきているのでしょうね。

37-7.JPG
37-8.JPG

そんな中で、またお皿を見つけてしまいました。いえ、正確には小鉢です。直径が135ミリで、高さが55ミリという大きさなのですが、これくらいの大きさって、わが家にはひとつしかなく、あれば便利だと思っていました。でも、昔のお皿は、見れば見るほどおもしろく、キリがないので、No.32でも書きましたが、鳥が描かれたモノだけにしようと決めたのです。そしたらいたのです。この鉢にはコウモリが描かれていました。ん? コウモリは鳥じゃないって? でもまぁ、空を飛ぶ縁起物ということで‥‥。特にこの鉢は、中央に大きなコウモリが描かれ、まわりにはザクロと桃が描かれています。コウモリは子供をたくさん産むのと、害虫を食べてくれる、ありがたい生き物ということで、縁起がいいとされてきましたし、ザクロも桃も、健康や不老長寿の意味があります。つまり、この小鉢は、縁起をかつぎまくった鉢といえそうです。持った感じもしっかりとしているし、使いやすそうなので、つれて帰ることにして、暑くなってきたし、急いで帰ろうと思ったら、直径が80ミリほどの、豆皿が視界に飛び込んできました。描かれているのは、お月様と梅の花と鳥です。なんの鳥でしょう。可愛いなぁと眺めていたら、コウモリの鉢を買ってくれたからと、とても安いお値段で売ってくださることに。わーい。嬉しいなぁ。それにしても、やきものなど陶器類は、本当に安くなりました。嬉しくもあり、昔買ったモノを思うと悲しくもあり、これも時代の流れなのだと思います。

 家に帰ってから、『明治・大正・昭和の図変わり印判』(野口裕教・沼野国典・沼野信子編 光琳社出版発行)を見てみたら、この豆皿は、「梅に鶯の図 豆皿 銅板染付」と紹介されていました。ウグイスだったのですね。

37-9.JPG
37-10.JPG
帰りの道々、護国寺内を散策してみると、本当に美しく手入れがされており、垣根の木々も見事ですし、都会の真ん中にいるとは思えません。そんな境内で、採りたてって感じの野菜が、山のように積んでありました。美味しそうですね。ここの骨董市は、野菜をはじめ、お団子やお赤飯、子供服などのリサイクル品なども売っています。毎回こうなのでしょうか? と思ったら、7月9、10日は、観音様の縁日、それも「四萬六阡日」でした。朝早いので、人も少ないのですが、これから賑わうのでしょう。
37-11.JPG
37-12.JPG
37-13.JPG
さて、梅雨が明けないかしら‥‥なんて思っていたら、本日関東は開けてしまいました。平年よりも12日も早い梅雨明けだそうです。家に帰ったら、急速に青空が広がり、気温が急上昇、朝は高かった湿度も退散。とても暑い1日となりました。実は、この日は谷中でペケ市(No.15参照)も開催しており、友人の家鴨窯一家が出店しています。自転車でひとっ走り、暑中お見舞いでも申し上げたく思いました。‥‥が、暑い。すごく暑い。店主の"がーちゃん"もバテ気味で、友人たちも日に焼けていました。お疲れ様です。でも、ひさしぶりに会えてとても楽しく、娘も喜んでいたし、がーちゃんのグッズも、前回よりたくさん並んでいて、嬉しかったです。


37-14.JPG
37-15.JPG

人気ブログランキングへ  

36-1.jpg
36-2.jpg

NO.35に続き、浅草のお話です。話が前後しますが、境内からのスタートです。

まずご紹介するのは、戦前の浅草寺絵葉書です。前回より、もっと古い時代のモノで、上から直に彩色しているのが特徴です。明治時代のモノだと思うのですが‥‥。そういえば、「明治は遠くになりにけり」なんてセリフも、10年くらい前までは、業者さんとの会話に普通にでてきたものですが、そんな話もでないくらい遥か彼方、大昔って感じになりました。そんな時代から、浅草寺はこんなに立派な本堂を構え、仁王門(現・宝蔵門)も見事だったのです。人と比べると、本当に大きい門です。もちろん、現在も大きくて立派で、上手に写真撮ろうと思っても、枠内に収めるには、かなり離れないと全体が撮れません。自分1人なら、走ってでも全体を撮るのですが、抱っこしている娘がぐずりだしたので、仕方がありません。中途半端な写真ですが、これもご愛嬌、早朝探検の記念です。

36-3.JPG
36-4.JPG
参拝も無事に終わり、達成感とともに、晴れ晴れとした気分になりました。本当は、護摩供を申し込もうと思ったのですが、さすがに朝早すぎて受け付けておられませんでした。なんせ6時過ぎですから‥‥。けれど、昨日受け付け分の護摩供がはじまっており、静かな本堂には、お坊さんのお経が、響き渡っています。ますます、すがすがしい心持ちになったのは、いうまでもなく、しばらく目を閉じて聞いていると、わが身も引き締まる思いです。

36-5.jpg

仁王門を出ると、目の前は仲見世通りです。たくさんの商店がずらりと並ぶ景色は、楽しそうで、いいですね。着物姿にカンカン帽を被った御仁が、数人いらっしゃいますが、粋ではありませんか! ちなみに、カンカン帽は明治末頃より、日本で流行りはじめたそうです。そして、なんといっても観光地での、お楽しみのひとつはお買い物でしょう。普段見ないモノや観光地ならではの記念品、お土産など、ひとつひとつ手に取りながら選ぶのは、ワクワクドキドキ。楽しいことこの上なし。さて、参拝記念に、なにかお土産を買いたいものです。まずは、故郷に向けて便りでも出すべく、絵葉書を選びましょうか。写真もいいけれど、子供も授かったことだし、可愛らしいモノを選びましょう。 

 

36-6.jpg

「これこれ、エンボス加工されたやつで、真ん中には大きな仁王門の写真と、まわりに子供のオモチャと、鳩が描かれた絵葉書。これがいいな。これを1枚くださいな」
親の鳥好きが子供に伝染するかはわかりませんが、今のところ、鳩に一番興味を持っているわが娘です。その様子を書いて送りましょう。
次に視界に飛び込んで来たのは陶器屋です。いろんなやきものが並んでいます。さてさて、今日の記念に小皿でも買いましょうか‥‥と思った時です。
「あれ? さっき買った絵葉書と同じ絵柄のお皿だよ! 絵葉書とお揃いの小皿があるなんてビックリ! 欲しい! 欲しい!」
絵葉書とお皿がお揃いなんて、はじめて見ました。私的には大発見です。さすが浅草寺ですね。ほかにもお揃いのモノがあるのでしょうか? でも、もう今日はこれで充分。大満足のお買い物ができました。当然のことながら、買った絵葉書は、もったいないから、使わずにおきます。

36-7.JPG 

‥‥‥以上、仁王門を出てからは、私の空想話でした。

もちろん、わが家にやってきた絵葉書と小皿は、同じところで買ったわけではありません。偶然手に入れたモノが、同じ柄だったのです。いやはや驚きました。ひさしぶりにワクワクした出会いでした。
おしまいに、今も買えるお土産をご紹介しましょう。株式会社箱長の文箱です。桐箱に布でつくられた雀が3羽、デザインされています。雀に惹かれて、だいぶ前に求めました。こちらでは、手鏡などの小物から、家具や仏壇という大物まで、いろいろつくっておられますが、桐は軽くていいですね。木が落ち着いた色合いなので、布地でつくられたものが、なおのこと鮮やかに映えているように思います。そうそう、それこそ、箱長は明治7年に創業された桐工芸の老舗です。この小皿と絵葉書が売られていた時代には、当然のことながら営業しておられました。

そんなことを思いながらの、早朝浅草散歩、そろそろお開きといたしましょう。

36-8.JPG
人気ブログランキングへ  

32-1.JPG
32-2.JPG

6月19日の日曜日、散歩を兼ねて"靖国神社青空骨董市"に行ってきました。この日も、朝からどんよりとした曇り空です。梅雨時ですから仕方がないとはいえ、もうずいぶんと長い間、青空を見ていない気がします。写真を撮ってもなんだか重たい感じの仕上がりで、暗いです。でも、靖国神社の骨董市に行くのは、本当にひさしぶり。以前行った時は、確か30店くらいしかお店がでていなかったので、正直見応えがないなぁと思ったのですが、今日はパッとしない天気であるにもかかわらず、お店が多いのでビックリしました(家に帰ってHPを見たら、60~100店くらい出店しておられるのですね! 失礼しました)。骨董市の様子もどんどん変わってきているのでした。

32-3.JPG
32-4.JPG

しかし、娘を抱っこしての骨董探しは、目だけで勝負です。いちいち手に取っていられないし、いつぐずりだすかは、彼女の気分次第。まわりの方にご迷惑をかけないように、なるべくササッと会場をまわりたいと思うのです。それにしても、こけしなどの玩具に時計、食器やハガキなどの紙類に、着物などなど、たくさんの古いモノが緑の木々の下に並んでいる様子は、ちょっと不思議で、楽しい光景です。雨あがりの土の匂いにまじって香る、蚊取り線香の匂いも、業者さんとお客さんのやりとりも、なんだか懐かしい気持ちで眺めてしまいました。ちょっと安心したのは、小さいお子さん連れの親子が何組かいたこと。ひとりのお父さんは、息子さんに「自分の興味があるモノを見つけなさい」って話しておられ、靖国神社のあとは、次の骨董市会場に向かうようでした。今までなら、親子で来ているお客さんなんて、気にも留めなかったでしょうけど、私も変わりましたね。微笑ましく眺めてしまいます。

32-5.JPG

そんな会場で手にしたのは、直径24センチのお皿です。このカラフルで、チープな感じのお皿は、安価で頑丈。まさに実用に適したお皿といえます。いろんなデザインがありましたが、私は雀の絵に惹かれて買うことにしました。正面から見た2羽の雀が、ひょうきんというか、間の抜けた感じで、とても可愛かったから。実は、お皿などの食器類は、鳥が描かれたモノだけにしようと決めたのです。キリがないので‥‥(あくまで基本的には、ですけど)。少し前にやってきた直径21センチの鉢も、似たような感じのデザインですが、つがいの小鳥の可愛さに惹かれて、買ってしまいました。どちらも大正時代のお皿だそうです。

32-6.JPG

もう少し見ていたかったのですが、娘がぐずりだしたので、神社の参拝をして帰りました。娘は、はじめて訪れる靖国神社の大きさに驚いたのでしょうか。不思議そうに眺めていましたが、すぐさま興味の対象は鳩に移り、真っ白い美しい鳩を見て、喜んでいました。なので、たぶん、鳥柄のお皿も気に入ってくれると思うのです。

32-7.JPG

 

人気ブログランキングへ  
前の3件<… 2  3  4  5  6  7  8  9  10  11  12 …>
...トップページへ

Author


    さえきあすか -asuka saeki-
    忘れ去られてしまいそうな、昔なつかしいモノたちに魅せられて、コツコツ集めています。古くさいけど、あたたかくて、あたらしい。そんな愛すべきガラクタたちをご紹介します。

    旧サイト連載:
    駅前ガラクタ商店街
    …昭和以前の生活雑貨録

さえきあすかの本

Powered by Movable Type 5.03

2015年9月

    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30      

このアーカイブについて

このページには、過去に書かれたブログ記事のうち台所カテゴリに属しているものが含まれています。

前のカテゴリはガラスです。

次のカテゴリは故郷です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。