ハロウィン‥‥。
まさか自分が、着飾った子供たちと町内を練り歩く日が来ようとは、考えてもみませんでした。
もともと人の集まる賑やかな場所は苦手で、お祭りといってもせいぜいが神社の骨董市。自発的に訪ねるなら、静かで落ち着いた場所が好きな私です。しかし町内の行事とあれば、仕方がありません。
「どんなカッコさせるの?」
とお友達のママに聞くと、
「女の子ならみんなお姫さまよ!」
とのこと。
スマホで写真を見せてもらうと、まあ、どなたもえらい力の入れようで、キラキラに着飾ったお子様たちばかり。思わず、ダダダと後ずさりしてしまいそうになりました。
ありもので手早く済ませようと思っていましたが、娘の名誉も考えると、そうはいかなくなってきました。しぶしぶドンキホーテにおもむき、子供の衣装を眺めるも、いまいちピンときません。
考えた末、義理の父が生前買ってくれた、黒いワンピースをアレンジして着せることに決めました。娘の成長の速さとサイズ的に見て、着せるなら今年までと思ったからです。
そうなると、親も子供たちに合わせないわけにはいきません。オレンジ色の薄手のタートルセーターの上に、黒の大き目のニットを着ることにしました。そして黒いパンツに黒い靴。黒、オレンジ、紫あたりを着ればハロウィンっぽいと思いまして‥‥。
着るものを簡単に済ませたこともあり、小物だけでも素敵な古物をおごろうと思って、おなじみエキスポさんを訪ねて、ロザリオと十字架のリングを買うことにしました。
実は、先日お店にディスプレイされているのをチェックしていたのです。どうせやるなら、なにかしら自分の好きなモノを入れないと、テンションがあがりません。最低限の本気モードです!
真鍮の十字架と鎖に、真珠っぽくあつらえたガラス玉をあしらったもの。少しくすんだ真鍮の肌と、乳白色のガラス玉がしっくりきていて、きらびやかに過ぎず、渋さも感じさせるよい雰囲気。
以前、ちんどん屋さんのお手伝いはしたことがありますから、派手な仮装も平気といえば平気なんですが‥‥。和物と洋ものと違いがあるとはいえ、鏡に写った自分の姿を見ると、年齢のせいかまあ、似合わないこと(だから写真は載せません!)。つくづく時間の流れを感じました‥‥。
さて当日、子供たちを集めて、あらかじめ決めてあるコースに沿って町内をひとめぐりします。途中何か所か、協力してくださっている町内の方が待っていて、子供たちにお菓子を配ってくださり、写真を撮ってくださる方もあって、子供たちは大喜び。
準備はとにかく大変でしたが、娘も楽しそうでしたし、無事に終わってホッとしていることろです。
【 お ま け 】
話は変わりますが、イヤリングを買いました。
こちらもロザリオ同様、真鍮の金具が光っている年代モノ。押しつぶしたような、少しゆがんだ八角形をしています。はまっている石は合成のようですね。
地色には茶色と紫があって、細かい雲母のキラキラをちりばめていて、なかなかきれい。石自体は、過去に骨董市でも何度か見ているので、素材として割とポピュラーだったのかもしれません。シンプルで使いやすそうということもあって、思わず買っちゃいました。
求めた場所は神保町。お店の名前は「元・鶴谷洋服店」さん、その名のとおり、ついこの間までテーラーだったお店で、屋号も変えず居抜きで雑貨店が入っているというもの。古いお店を再活用する例はよくあるけれど、「元」をつけただけで、看板すら変えないのが珍しいですね。
仕事の合間に通りかかって、「あれっ、いつの間に?」といった感じで変化に気づき、ふらりと入りました。下北沢や高円寺では、この手のお店をよく見かけましたが、神保町ではまだ少ないですよね。