No.91でご紹介しました、東京ジャイアンツの"水洗マッチケース"につづき、またまた"水洗マッチ"をご紹介します。それも本体に、「專賣特許四四五九一 東京水洗マッチ製造所」と描かれ、「使用法 發火具合ノ、悪イ時ハ、藥板ニ水ヲ附テ、強クオ拭キ下サイ。水ニヌレタママデモ良ク發火シマス。故ニ、水洗マッチト申マス」と、使用方法から自己紹介(?)まで描かれているのです。読んでみて納得。マッチを擦る部分は、洗っても使えるんですね。
四角の中に描かれた「本巣北方町 瀧口屋 電話十九番」ですが、岐阜県本巣郡北方町のことのようです。いままで、縁のなかった地名ですが、地図を見てみると、大垣の近くです。大垣といえば、青春18キップでの旅行中に、乗り換えでお世話になった駅で、席取りのために何度も走った、思い出深い駅です。また行ってみたいですね。
ブリキでできた、この水洗マッチは、高さが78ミリ。横幅が98ミリです。何回か見たことがあるので、たくさんつくられたのでしょうか。
構造は、薬板が貼られている以外は普通の箱です。マッチといっても、大きめの箱なので、この中に小さな紙箱のマッチを複数入れて使っていたようです。小さいと見つかりにくいマッチも、この缶にまとめておけば、見つかりやすいし、湿気ないし、一石二鳥だと思います。
思えば、今はマッチに変わる物がたくさんありますが、昔は火をつけることは、マッチの重要な仕事でした。お風呂に台所、ストーブ、お線香と、 生活の中で大活躍だったのです。
おまけ
上野動物園にて。色がきれいだったので、パチリ。