暮らしの最近のブログ記事

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ご紹介する、白い素焼きでできた全長120ミリ、横幅80ミリ、厚み28ミリの国策湯懐炉は、湯懐炉という商品名ですが、ご覧のとおり、ミニサイズの湯たんぽです。左上にフタがついていて、ここからお湯を入れるのです。でも、厚みはあるし、小さいとはいっても、そこそこの大きさはありますから、お湯を入れたら、暖かくても重かっただろうと思います。

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懐炉といえば、幼少の頃、祖母が使っていた白金カイロにベンジンを入れるのが、私の早朝の仕事だったことを思い出します。1年中乾布摩擦を欠かさない祖母の横で、寒い冬にだけやる仕事。今でも、あの独特の匂いを、懐かしく思い浮かべることができます。匂いの記憶って、案外忘れないものですよね。 

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裏面には、「三」の数字が書かれています。湯懐炉のサイズでしょうか? もっと小さいモノもあるのかな?

 

物資が不足した時代に産まれた"代用品"といえば、尊敬するコレクターがいます。戦時資料研究家のHさんです。5月末日に、ひさしぶりにお会いしました。いつ会ったのが最後かと、手帳で確認してみると、相撲関連グッズの有名なコレクター、景山忠弘さんが亡くなられて、しばらくしてからお会いしたのが最後で、約8年ぶり(年賀状やメールのやりとりはしていたんですケド)。そして、5月30日は景山さんの命日で、今年で10年経っていることがわかりました。早いですね。

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趣味の世界は、不思議です。続けていれば、何年経っても「ひさしぶり~」と逢うことができます。娘をキッズルームに預けている3時間、無駄な移動時間をつくらないように、うちの近所まで足を運んでくださり、お店を2つハシゴして、ひたすら話しました(笑)。近況報告やらモノの話やら、つきることがありません。びっくりするくらい、あっという間に時間が過ぎ、「また会いましょう」と別れたのでした。

そうそう、会話の中で、ご指摘が‥‥。No.116でご紹介しました、黒いガラスの安全カミソリ刃砥ですが、代用品ではないそうです。「戦前からあるモノだけど、あれは、戦後売られているね。30円だからね。カミソリは、コップの内側でも砥いだもんだよ」とニッコリ説明してくださいました。スミマセン。ありがとうございます。訂正します。最近、調べるより、写真を撮って更新することに、重きをおいている状況で、少々反省しつつも、育児の合間の息抜きでもあるので、ご了承いただきたく‥‥とかなんとか、ブツブツいいわけしたりして。でも、そんな指摘も、楽しそうというか、優しく諭してくださる姿に、年下でありながら、頭の下がる思いです。 感謝です。今後もご指導よろしくお願いいたします。

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さて、お花畑の写真は、家族3人で散歩へ行った木場公園にて撮りました。とてもきれいで、眺めているだけで癒されます。気がつくと、新緑の美しい季節になっていて、今年は春が短く、いっぺんに初夏を迎えた気がします。川の横には、"正義の味方引越センター"なる看板を発見。インパクトがあって、笑いました。

 

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インパクトのある看板といえば‥‥。場所は違いますが、こんなディスプレイも発見しました。ずらりと霊柩車のミニカーが並んでいます。葬儀屋さんなのですが、ついつい立ち止まって眺めてしまいました。霊柩車のミニカーも種類があるのですね~。霊柩車といえば、『The 霊柩車 日本人の創造力が生んだ傑作』(著:井上章一、著:町田忍 洋伝社発行)で、赤い霊柩車を見た時は、驚きました。今でこそ、サスペンス劇場にも登場するくらい有名ですが、地方によって、いろんなデザインがあるのだと、感心したものです。 

  

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5月27日、日曜日。夜7時より日本テレビで放映されました、"ザ!鉄腕!DASH!"(以下、鉄腕DASH)にて、わが家の住人である"タカラ式電話口自動消毒器"が、紹介されました。品物が紹介されたことは、もちろんですが、品物と一緒に「道具提供:さえきあすか」と出たのも、とても嬉しかったです。ありがとうございました。

ことのはじまりは、4月末日のこと。鉄腕DASHを製作しておられる方々が、わが家に品物を見に来られたのです。なんでも、「謎の道具の正体をつきとめろ!」と題して、番組内で昔の道具を取り上げ、TOKIOのメンバーに、どうやって使う道具なのか、当ててもらうというコーナーだそうです。

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お話を聞いていて感じたのは、製作している方々が、とても楽しみながら、昔の道具と向き合っていることでした。骨董市にも足を運ばれ、いろんな書籍も読んでおられるので、話していると、コレクターの方と趣味の話をしているような感じです。そして、いかにTOKIOのメンバーをうならせるか、わが家のよくわからないモノを眺めては、あれこれ楽しそうに考えておられる様子に、なんだかこっちまで嬉しくなりました。

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肝心のタカラ式電話口自動消毒器ですが、テレビで詳しく紹介された上に、ホームページでも詳しく紹介されていますので、そちらを見ていただくとして、用は商品名のごとく、受話器を消毒する道具なのです。スポンジ部分に消毒液をしみこませ、パチンと受話器にはめ込んで、フタをすることにより、 自動的に受話器が消毒され、病原菌の感染が防げるのでした。笑い話みたいですが、昔は電話線を伝って、結核などの病気がうつると、真面目に考えられていた時期もあるそうです。

 

 

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一緒に白い素焼きの"砂弾"も紹介されました。実はわが家にもいるのですが、うちのは「防火砂弾」と書かれており、砂で火を消す道具だと、ひと目でわかってしまいます。テレビで使われたのは、「砂弾」とだけ書かれ、飛行機などの絵柄も入ったカッコイイモノでした。驚いたのは、同じようなモノをつくり、効力の実験まで行われたことです。結果、砂で火を消すことができました。TOKIO&IKKOさんもビックリです。 

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そして、前もって撮影日を聞いていた私は、娘をベビーカーに乗せて見に行きました。平日とはいえ、ここで撮影するのか? と思うような、人の多い浅草の商店街を、TOKIOのリーダー城島さんと、長瀬さんが走っているのを見ることができ、感激です。「テレビで見るのと、同じ顔だぁ~」と思いながら、しばらく眺めていたら、わが家にこられたディレクターの方が、汗だくになって、がんばっておられました。ちなみに、娘はベビーカーでお昼寝中。街のところどころから見える、スカイツリーを横目に、昨年無謀にも自転車で娘と訪れた浅草を、ベビーカーで来れたことも、嬉しく思いつつ(No.35No.36参照)、舟和のソフトクリームを食べ、商店街を眺めて帰路についたのでした。

  

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No.91No.103にひきつづき、水洗マッチをご紹介します。今回は、明治5(1872)年に、東京で最初に発行された日刊紙『東京日日新聞』(現在の『毎日新聞』の前身)のマッチケースです。ご覧ください、思わず「月の沙漠を~はるばると~」と歌ってしまいそうな、夜の砂漠の絵が描かれたマッチケース。人が寝静まっている夜の間も、らくだとともにもくもくと歩く人のように、たんたんと新聞をつくっているというイメージで、このパッケージなのかしらん? と思ったのですが、どうなのでしょう。たぶん、なにかしら意味があると思うのですが、パッと見た時は、ちょっと暗いデザインだと思いました。

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横の2面にも、砂漠の絵が描かれ、正面には『東京日日新聞』の文字が、右横書きで描いてあります。箱の大きさは、縦60ミリ、横90ミリ、高さ35ミリです。

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そして、裏面には『大阪毎日新聞』、『點字新聞』、『エコノミスト』、『サンデー毎日』、『東京日日新聞』の文字がズラリ。それぞれの創刊した年を調べてみると、『大阪毎日新聞』は明治21(1888)年(前身紙『大阪日報』は、明治9(1876)年創刊)。『點字新聞』は大正11(1922)年。『エコノミスト』は大正12(1923)年。『サンデー毎日』は大正11(1922)年。『東京日日新聞』は先にも書きましたが、明治5(1872)年です。いまさらながら、現在も発行されているそれぞれの新聞、雑誌を思うと、歴史の深さに感心するのですが、『東京日日新聞』が、『毎日新聞』に改名されたのが、昭和18(1943)年なので、このマッチケースは、大正12年から昭和17年までの間につくられたことになります。

そういえば、童謡『月の沙漠』が発表されたのが、大正12(1923)年ですから、この絵柄は、『月の沙漠』の歌詞をイメージして描かれたのかも知れませんね。製造年もそのころと考えて、間違いないのではないでしょうか。

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No.103の瀧口屋水洗マッチと同様に、このケースにも、側面にマッチを擦る薬板がはめ込んであります。

 

おまけ

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『月の沙漠』が歌われた頃から、ここに立っていたんだろうなぁと、見上げた美しい巨木たち。小石川植物園にて。

 

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    さえきあすか -asuka saeki-
    忘れ去られてしまいそうな、昔なつかしいモノたちに魅せられて、コツコツ集めています。古くさいけど、あたたかくて、あたらしい。そんな愛すべきガラクタたちをご紹介します。

    旧サイト連載:
    駅前ガラクタ商店街
    …昭和以前の生活雑貨録

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